劇場公開日 2024年8月2日

「エンディングテーマはかっこよかった」赤羽骨子のボディガード わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5エンディングテーマはかっこよかった

2024年8月2日
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圧倒的に今年ワーストの金字塔。演者には全く罪はなく、脚本・演出側の問題が多すぎるし、そもそもこの原作を2時間で体裁を整えるというのが難題だったのかもと思いつつ、脚本家と監督のネームバリュー的にはこうなって然るべきかとも納得してしまった。

とにかく説明セリフが多すぎる。状況設定も心の中で思ってることも全部言葉に出してくれるけど、ながら見前提の連ドラでもここまでやらないよってくらいサービスのセリフ尽くし。ここが笑うところですよっていう演出音も、良い雰囲気を作るために流している洋楽も、観客のことを舐めている。この観客のターゲットとされる層にはこれくらいの方が良いのかな…

これはクレジットの時点で気づくべきだったけど、クラスメイトにモブキャラをつけないようにするために、全員に設定をつけてしまったことにより、それなりのキャスティングをしないといけなくなり(高校生にあまりにも見えない年齢の方もいらっしゃったけども)、その分全員に見せ場を作ったり喋らせたりしないといけないからテンポも出ない。自己紹介がてらの『◯◯担当!誰誰!』のダサさ。

そしてモブキャラがいないからこそ、何のためにクラスメイトが赤羽骨子を守っているのかの葛藤がないのはあまりにも不自然。リーダーが言ってるからしょうがないで済ましていい年齢とキャリアなのか。

ベイビーわるきゅーれとかジョン・ウィックとかを最近見たからなおさらだと思うけど、殺し屋が全然怖くないし、それ相応のアクションになってないのがキツい。

感動する感じで終わってるけど、辻褄合わせの後出しジャンケンは伏線回収でもなんでもないし、何なら続編作る気満々なのもね。

出口夏希のアイドルムービーとしては見てられるけど、ラウールファンはもっと良い映画選んでくれよと思って仕方ない不憫さだと思う。

エンディングテーマはかっこよかったし、エンドロールに流れる写真を見る感じでは良い現場だったんだと思う。

わたろー