「もう一つの「血の話」」ババンババンバンバンパイア マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
もう一つの「血の話」
吉沢亮
芸能界には特に憧れも無かったが
母が応募した芸能事務所オーディション
に30000人から合格し15歳で俳優デビュー
その翌年には早くも
仮面ライダーフォーゼでメテオを演じる
その端正な顔立ちから浮き出る
独特の根暗感からどんな役をやっても
実年齢を感じさせない落ち着いた
雰囲気作りは稀有な資質である
実際27歳くらいで渋沢栄一を
演じ切れるのもこの人くらいであろう
またボケたときの破壊力も
一級品である
という吉沢亮
横浜流星とダブル主演の「国宝」では
歌舞伎役者を演じ切りまた圧倒されたが
例のひと騒ぎで公開延期に
なっていたのが今作
どうだったか
国宝がストイックだったので
こっちのアホなほうも行っておくかと
言うノリだったが大変面白かった
原作は未見だが
個人的には福田雄一より面白いと思う
「いっぺん死んでみた」の浜崎慎治監督
さすがである
ヴァンパイアハンターに殺されかけた
ところを10歳の少年李仁に救われ
李仁が3代目になる家の銭湯「こいの湯」
で住み込みで働きながら李仁の血が
最もおいしくなる18歳童貞まで
待ち続ける森蘭丸
しかし李仁は高校に進学すると
葵という好きな子が出来て
蘭丸は童貞喪失の危機を覚え
あれやこれや工作し始めます
作風は「BL(ブラッディラブコメ)」
を謳いギリギリブロマンス
という感じで普通に観られます
(銭湯が舞台というのもあるが
肌色率が高い気もするが・・)
浜崎監督作品のいつもの
ノリで登場人物はもれなく
全員どこかアホ
(かつ性癖もおかしい)
でそれを演者が上手にキャラに
引き立てています
蘭丸の溶け込み方も面白く
蘭丸はいたって普通に
バンパイアを名乗って
普通に説明してるんですが
こいの湯の一家は何故か
真面目に取り合う事もなく
「バンパイア設定」で
認識しています
ドラ〇もんかな?
蘭丸も普段は敬語なのですが
父親が李仁にコンドームの
話をする時だけガチギレする
のが毎度笑います
人物紹介がなぜか毎度
ミュージカル風なのですが
関口メンディが特にいい
ここまで突き抜けた脳筋バカ
彼しかできない
あの蹴り一発で終わらせる
姿はマイk…
いやなんでもない
作中の小ネタも多く
バンパイアハンターで
出てくるアンミカは
それ言わせたかった
だけだろと誰しもが
ツッコむはず
そういえば「国宝」も
血の話だったな・・
続けての公開となり
国宝を見に行った予告で
このアホな作品の予告が
流れたのはどうかと
思いましたが笑
・・なんか国宝の歌舞伎の稽古と
撮影と今作の撮影期間が丸被りで
連日激務だったことでクランクアップ
後の解放された気分で泥酔して
部屋を間違えてしまったとか
実際映画観ると
解放された気持ち自体はわかる・・
国宝に感動した人は
おすすめします

