「脆さと危うさ」ぼくのお日さま しゃけぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
脆さと危うさ
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この映画では脆さと危うさが常に見え隠れする。
冬の雪が溶けていくこと。
どこにでも行ける思春期の心。
男性同土が恋の道を進み続けること。
心から動かされることをやること。
言葉数が少ないことがこの映画に緊張感をもたらす。
誰もが孤独から逃れたいのに、その孤独を捨てることに恐怖を抱え、捨てたとしてもまた戻ってしまう。
それは夏が来て、冬が現れ、また夏に帰る季節と同じだ。
そんな冬の脆さに、危うさにすがりたくなる。
しらふの夢を見ているような今をまっすぐな太陽が貫く。
ぼくにとってのお日さまは何なのだろうか。
タクヤにとって、憧れであるさくら
さくらにとって、私を見てくれる荒川
五十嵐にとって、好きなことを追い続ける荒川
荒川にとって、昔の夢を見させてくれるタクヤとさくら
そのお日さまは、ふとした言葉や少しの行動で、かげりをみせてもう元には戻れない。
誰かを傷つけるくらいなら、夏のままでいい。
こうして僕たちは大人になっていく。
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