「知恵と工夫のミュージカルでなかなか楽しい作品だった」夢見びと ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
知恵と工夫のミュージカルでなかなか楽しい作品だった
インディーズとは本質的に相性の決してよろしくないであろうミュージカルというジャンルに果敢に挑んだ本作に敬意を評したい。
日本語の歌詞が西洋音楽のメロディにのりにくいという和製ミュージカルの問題は置いておいて、全体的にとても楽しい作品に仕上がっている。MGM製ミュージカル華やかなりし頃の作品への憧れとリスペクトを感じました。主演の女優さんは、バレエのバックグランドのあるかたのようでとても踊る姿が美しい。
あと日本の屋外の風景が絶望的にフォトジェニックじゃない(看板、コンビニ、自販機)なかで色々と工夫(夜間撮影、照明、色彩設計など)して決して画面がビンボー臭くなってないのには好感がもてた。
あえて欲を言えば、個人的にはもう少し笑いの要素があってもよかったかなと。あとエンディングはやはり歌って踊るシーンで終わらせて欲しかったとも。
昨今、歌って踊るはインド映画の独壇場。昨年は韓国映画で「人生は、美しい」というミュージカルとストーリーを両立させた佳作もありましたが、邦画もこういった企画に予算がつくようになると楽しいのですがね。
都内単館上映と観やすい環境ではないが、ご興味を持たれたら、ぜひとも劇場に足を運んで応援いただきたい作品です。
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