劇場公開日 2024年6月14日

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「竜頭蛇尾」蛇の道 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5竜頭蛇尾

2024年12月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

寝られる

黒沢清監督の作品ってやはりどうしても玄人好み。批評家筋からの評価は高いが、一般観客のレビューは鈍い事がしばしば。
次の米アカデミー賞国際長編映画賞日本代表に選ばれた『Cloud/クラウド』もおそらくキネ旬なんかでは黒沢清印でベストテンに入るだろうが、見た一般客のレビューは鈍い。(ちょうど今日オスカーショートリストが発表されたが、早々と落選)
さて本作だけど、やはりレビューは賛否だけど、これ、批評家からもウケ良かったの…??
何か、久々につまんねー映画見たなぁ、と。

フランス人男性が娘を殺され、出会った日本人女性精神科医と犯人を探し復讐を誓う。
やがてある財団の人身売買を突き止め、女医にもある目的が…。
…って話なんだけど、あらすじを見てなければちんぷんかんぷんだったと思う。

疑わしい人物を捕まえ、廃屋で拷問。名優マチュー・アマルリックが気の毒な水責め…。
似たシーンや展開続き、退屈極まりない。
朝のワイドショーで本作が紹介され、柴咲コウの身体を張ったアクション!…なんて言ってたけど、ただのぐだぐだ取っ組み合い。アクションが聞いて呆れる。
チープなアクションがちらほら。って言うか、二人でたった一丁の銃で財団と闘う気なの…?
柴咲コウ演じる女医の目的。ラストシーンの鋭い眼光と台詞、真意が明らかになっていくのがスリリングなのだろうが、全体を通してスリルも何も盛り上がらない。

1998年のVシネをセルフリメイク。
全編仏ロケでフランス人キャストを招きフランス語で撮った意欲作なんだろうけど…。
何故これをセルフリメイクしたのか謎。
見映えは一級に見えて、中身はスカスカ。まさに竜頭蛇尾。
黒沢清って時々過大評価されてる気がする。

近大