劇場公開日 2025年2月28日

「たまには」知らないカノジョ aruma-warkさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 たまには

2025年7月15日
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鑑賞方法:映画館

カワイイ

2019年に公開されたフランス/ベルギー製作の映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』の日本リメイク版。

奇しくも似たような題材の『ファーストキス 1ST KISS』が同時期に公開され大ヒット。

"もしも"の世界を描く恋愛(SF)ファンタジーは数多ある。中でも『バタフライ・エフェクト』なんかは名作として知られていて、本作にもその影響を感じる。

このような作品の肝は「自分の幸福を選ぶのか、愛する人の幸福を選ぶのか」という二者択一の痛みにある。(ちなみに十中八九答えは後者になる。)
一方を掴み取るという事は、もう一方を
切り捨てるという事。ところがこの主人公は失ったものが何も無い。(代わりに周りの登場人物がその痛みを背負っている。)
{正直者の主人公は金の斧も銀の斧も手に入れました―}という結末は流石に幼稚で甘ったる過ぎる。なりふり構わずの御都合主義ハッピーエンド。

―と、尤もらしい批判をする事は容易いが…なかなかどうして、たまにはこんなおとぎ話も悪くないなと思った。
人生は一度きり。劇中で自己言及されているように、普通はこんな事は起こらない。あり得ない出来事だからこそ儚い幻想として感情移入してしまう。
本作にも多分にメタフィクショナルな視点が含まれており、観客との適度な距離感を持った絵空事として描かれているのが分かる。

【公開劇場】
イオンシネマ新青森
TOHOシネマズおいらせ下田
イオンシネマ弘前
シネマヴィレッジ8・イオン柏
フォーラム盛岡
TOHOシネマズ仙台
MOVIX仙台
イオンシネマ名取
イオンシネマ新利府
109シネマズ富谷
イオンシネマ石巻
ユナイテッド・シネマ フォルテ宮城大河原
シネマ・リオーネ古川
ソラリス
郡山テアトル

aruma-wark
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