劇場公開日 2025年2月28日

「ここにいるよ。失くした心を取り戻す夢」知らないカノジョ 羊さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ここにいるよ。失くした心を取り戻す夢

2025年3月2日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

笑える

幸せ



2025年。早くも2本目のタイムリープ系。このジャンル、豊作でしょうか?ハマるハマる。

“いかに分かりやすく伝えるか”普通の時間軸で進んでいく作品よりも重きを置かれているジャンルだと思うのですが、置いてけぼりにしない配慮を感じました。

というのも、梶さんという桐谷健太さんが演じる陽キャで良いヤツが登場するのですが、ホワイトボードを使って「つまりこういうこと?」を主人公のリクに聞いてくれるわけです。これが解説となっているというわけです。わざとらしくなく、自然でよかった。あとシンプルに梶さん面白い人で好きです。



この作品を観て胸に刻んだこと

「初心忘れべからず」
「相手の存在の当たり前にあぐらをかかない」

時間の行き来はできないけれど、どうしてこうなってしまったのか?を一度立ち止まって自分の胸に手を当てて考えることはできる。忙しいと止まっていられないから、最初の気持ちを見失ったり失くしてしまうのは当然とも言える。失くしたことさえも気づかない。気づけない。誰よりも大切にしたくて一緒にいることを選んだ。それを忘れないようにする努力は必要。

それともうひとつ。

自分の胸の内をぜんぶ曝け出しても、それを聞いてくれる人がいることは、離れずにそばにいてくれることは、とても幸せで恵まれているということ。曝け出された発言のなかに琴線に触れる言葉も場合によってはあるわけで。あの時は言えなかったけど本当はこう思ってた。と話してくれる人もいるし、言われた言葉をどうしても許せなくて何も言わずに去っていく人もいる。梶さんは前者の人。そういう人がそばにいたこともあり、リクは忘れてはいけなかった大切なことを思い出せたのかもしれない。

リクとミナミが恋人・夫婦の頃のファッション好きでした。それぞれひとりだと普通なんだけども、ふたりが並ぶとファッションの雰囲気がリンクして「可愛い」がうまれる感じ。miletさんの演技もすごくよかったので、もしまた演じる機会があればぜひ挑戦してほしい。表情豊か、もっと色々な表情を見てみたい。

お話もファッションも含めてまた観たい作品でした。

羊