「理性の保ち方と失い方や二重意味で言動選択が秀逸」蒲団 サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)
理性の保ち方と失い方や二重意味で言動選択が秀逸
2024年劇場鑑賞33本目 傑作 79点
まず、当方の採点基準より80点から☆5.0になる為、1点低い79点というのは大変高評価であと一歩及ばなかったという認識である
予告から感じた哀愁と別作品の痴人の愛同様古くから親しまれている原作を現代に返り咲いたということで、期待して新宿K‘sシネマまで足を運んだのを覚えています
結論、文句の付け所がないくらい演技や脚本、展開が素晴らしく楽しめました
斉藤陽一郎演じる中年脚本家の竹中が、突如現れた秋谷百音演じるファンで脚本家志望の若い女性の横山と共に過ごす中で、次第に公私混同した抑えきれない想いを抱き、一層強まる現代の風刺を交えて、もがき葛藤する様を青く哀れに描いている95分間である
脚本家として軌道に乗っていた頃から年月が経ち、自身の感性が時代に取り残され夫婦仲も冷め切った最中での出会いで、初対面から下心をひた隠しにしているような表情で、まぁ可愛くて仕方ないよね
結構この手のヒロイン(?)役はルックスや雰囲気に説得力がないと成り立たないと思っているのですが、もう適役も適役で、十二分に綺麗な女優さんですが決して絶世の美女ではなくて、西野七瀬や小坂菜緒、同監督の最新作つゆのあとさきの西野凪沙のような、目が綺麗で可愛らしい華奢で守りたくなるようなルックスがまさしくで、これもまた現代受け意識なのか男なら主人公を等身大に感じるほどの没入感だったと思う
竹中もいきなり好意を表に出さず、なんならそこらへんのキモ親父はもっと早くにキモムーブかましてると思うけど、そこは社会的立場や既婚者であること、尊敬されていて一線を越えてはいけないという理性が働き、中盤くらいまで保っていいき、はみ出てしまった素行が絶妙で、終始描くそのグラデーションが丁寧で綺麗で見応えがあった
当方今作は24年5月中旬に鑑賞し、レビューを書き込んでいるのが7ヶ月の12月中旬で、鑑賞直後に記録していたタイトルの後半に記載してある言語選択のダブルミーニングの意味とそのシーンについて忘れてしまったので、配信が始まったらまた鑑賞し書き込もうと思う
是非