ルックバックのレビュー・感想・評価
全576件中、1~20件目を表示
こんなに重かったとは………
タイトルは知っていたので、興味本位でプライムビデオで鑑賞しました。
実際に観て、1時間の中で濃厚な人間ドラマと辛い現実が描かれていることに衝撃を受けました。藤野と京本は、初めこそお互いの顔を知らなかったライバルだったのが、ふとしたことで2人は仲良くなっていきます。そこから一緒に漫画を創作していき、絆が深まっていく過程に惹かれました。
しかし、途中ですれ違うようになっただけでなく、2人にとんでもない悲劇が襲いかかったときはショックでした。まるで、喜びに包まれている中で急に奈落に突き落とされるような感情になりました。また、京本が巻き込まれた事件は、あの某アニメスタジオの件を彷彿とさせました。
漫画家としての道を歩む大変さと、どんな辛いことがあっても乗り越える大切さも必要だと痛感しました。
君の笑顔を見たいから
原作で号泣した人間なので、映画化は不安でいっぱいだったのですが、、、思い切って観に行ってよかった。
声優、音楽、動きともに脳内のイメージと大きく変わらない。いやあ、なかなかないよ、そういうの。
どちらが良かったか?と問われれば、そこはコミックの方になる。ただ先に出会った方がどうしてもインパクトあるので厳密に比較することはできない。逆だったら、この映画の方だった可能性も高い。というか、比較することに意味はない。言いたいのはそれぐらい原作コミックの「間」「行間」「雰囲気」をうまく掬い取っていた映画だということ。
二人の協同作業のシーンが眩しい。
「だいたい漫画ってさあ…私描くのはまったく好きじゃないんだよね。楽しくないしメンドクくさいだけだし、超地味だし。一日中ずーっと描いてても全然完成しないんだよ。読むだけにしといたほうがいいね。描くもんじゃないよ。」
「じゃあ、藤野ちゃんはなんで描いてるの?」
反語的に「前を向こう」と励ます、心の友のような大傑作
Prime Videoでの鑑賞となったが、劇場公開と同じ年に出会えたことに感謝したい。アニメシリーズ「チェンソーマン」は大のお気に入りとはいえ、藤本タツキについてはその原作者としてしか知らなかったが、自身の半生と現実の事件をこんなふうに投影し紡ぎ合わせて力強いフィクションを創作できるのかと驚嘆し、今さらながら敬服。原作未読だが、脚本も担った押山清高監督の仕事も的確だったに違いない。キャラクターたちの画としての魅力、アニメーションのダイナミックな動きの面白さと繊細な変化の情感、そしてストーリーの味わい深さが完璧に凝縮された奇跡のような本編58分。(なおアマプラでの視聴だとエンドロールが始まった途端に「次のエピソード」とか表示が出て放っておくと数秒で自動的に飛ばされてしまうのだけど、あれは本当に余計なお世話! 藤野がひとり向かうデスクの前の窓に映る街の景色がエンドロール数分の間にゆっくりと夜景に変化するまでが作品であり、繊細な描写と余韻を味わう豊かな時間なのに)
鑑賞後、原作漫画についての考察記事やWikipediaの項などを読んで、オアシスの代表曲「Don't Look Back in Anger」や映画「バタフライ・エフェクト」などからの影響やオマージュが指摘されているのを知り、そういえば「バタフライ~」のエンディングにはやはりオアシスの「Stop Crying Your Heart Out」が流れていていい感じだったなとか、関連して思い出したこともいくつかあった。考えてみると「バタフライ~」のラストでの主人公の選択と、この「ルックバック」での終盤に展開する「あり得たかもしれないもう一つの世界線」は近いものがあるが、具体的に書くと両作品のネタバレになるのでここまでにとどめておく。
オアシスの「Don't Look Back in Anger」の題がデヴィッド・ボウイとブライアン・イーノの共作「Look Back in Anger」への返歌的につけられたこともWikipediaで知った。オアシスの2曲と「ルックバック」(look backを直訳するなら、後ろを見ろ、振り返れ)に共通するのは、過去の選択を悔み続けたり、起きてしまった悲劇に怒りや恨みを抱き続けたりしても何も変わらない、きちんと受け止めたうえで、前を向いて将来のため自分にできることをやっていこう、というポジティブなメッセージ。その意味で、「ルックバック」は反語的に「前を向こう」と私たちを励ましてくれる、心の友のような大傑作なのだ。
絵は人の心を動かす
いきなり手描きの背景動画で魅せてくれる。最近は3DCGで背景を動かすことが多いけれど、手で動かす背動をあえてやることが、この作品の映画化には必要だった。手で描くことがこの作品には重要。絵を描く二人の軌跡を手で描くことにこだわることがこの作品には必要だった。それによって、物語には収まらない「絵描き」に対する賛美があふれることになった。
漫画は絵で構成される、アニメも絵で構成される。しかし、絵の上手さとマンガの上手さは異なる。京本は絵が上手い。藤野はマンガが上手い。藤野のマンガの上手さに京本は心を動かされる。京本の絵の上手さに一度心が折れかける藤野は京本との共同作業でマンガへの情熱を取り戻す。絵の上手さとマンガの上手さが共鳴しあって、二人は駆け上っていく。
そういう物語をものすごく上手いアニメーション映像で描くことで、絵の上手さとマンガの上手さにアニメの上手さが重なり共鳴しあう、多層的な作品として完成している。
「絵による映像」であることに徹底的に自覚的な作り方をしており、その快楽が全編にみなぎっている。絵は人の心を動かす。
題名は謎
映画としては短いけど素敵な話
❇️『風、風景、表情、影などが物語を語る❗️』
ルックバック
❇️『風、風景、表情、影などが物語を語る❗️』
㊙️どんな話なの❓
『雪国の二人の小学生が漫画で意気投合し、成功、挫折、葛藤を経験して成長を描く』
◉72点。
★彡何故だか生理的に嫌いな印象。
メッセージや間接的に伝えたい事。本当に凄いと思います。それでもなんか生理的に受け付けない印象。
🟢感想。(全部褒めてます!私が合わないだけ)
1️⃣『絵のタッチが好みではなかった。❌』
★彡なんか好きではない。
2️⃣『手元や足元などで心の表現が🔺』
★彡絵は綺麗なんだけど好きではない。
3️⃣『随所に描かれる心の闇🔺』
★彡意図的にな感じてなんか好きではない。
4️⃣『自問自答する主人公が暗すぎる❌』
★彡共感できひんで好きではない。
5️⃣『話の展開は凄く面白い。⭕️』
もしも…
絵の上手な小学校の同級生二人。
絵が上手い以外にはおよそ共通点のない二人。
お互い知らないところで意識し合っていた二人。
偶然が二人を引き合わせ、そこから二人の物語が始まります。
同じ時を過ごし、共に喜び、共に笑いあった二人。
子供時代はただただ二人で居ることが楽しかった。けれど時の流れは留まることを許さず、大人へのとば口で二人は選択を迫られます。
それぞれの選択の結果…
共に過ごした10年余りの歳月。
もしもあの時、そしてあの時、違う選択をしていたら…
邯鄲の夢のごとく。
けれど二人が過ごした歳月は夢ではないと
確かな重みを持って主人公に再び立ち上がる力与えます。
何もしなければ何も起こらなかったかもしれない。
けれど勇気を出して一歩踏み出したからこそ大切なものを得ることができたのだと。
お勧めされて鑑賞しました。
素敵な小品でした。
今の私には…
創作の原風景へ切り込む
原作の漫画が公開されたさいは一読するも、ピンとはこなかった。
映画化されることで第3者の内臓を通し再編されることとなり、ようやく腑に落ちる。
本作のキモは間違いなく、藤本が起きた事件に対して「自分のせいだ」と吐露するところだろう。失って初めて相当に頼っていたことを思い知る。技術的にも、漫画家という藤本を作り、その存在を無条件に肯定する、信じる存在としてもなくてはならない相手だった。
だがこの物語は、二人だけの狭い関係の話に終始してはいないと思える。
だれだろうとどんなものでも創作は究極、一人で完結できず、逆に言えば究極、たった一人の存在が、何者かしらん人間が生み出し続けるための源になり得る、と語っているように思えてならない。
数え切れないファンの後押しではなく、最初たった一人、その一人が何者でもないお絵描き好きを「作家」とみなした瞬間より。
それを原風景というなら本作は、
あまりモチーフにされない創作の原風景に迫った作品だと感じている。
また邪推ながら某放火事件を彷彿とさせるくだりがあることから、この原風景は犠牲者を弔うための花束、そんな意味もあったのだろうかと遠くを見つめる。
作画の丁寧さが凄まじかった。セリフなしでも見続けられそう。
ヤバいのわかってたから、1年寝かせた。
よく分からなかった
全576件中、1~20件目を表示