「背中(back)を見て‼️」ルックバック 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
背中(back)を見て‼️
京都アニメ事件の犠牲者への追悼から生まれた映画
この映画が完成して公開されたことは、とても大事な意義のあることだと
思います。
あの痛ましい事件の死者そして怪我して病に臥せる多くの人々。
彼らが如何に「描くことを愛し、描くことに尽くした人生だったか?」
《ひたむきな者たちの命が奪われることは、許されない‼️》
【ストーリー】
小学4年から学校新聞に4コマ漫画を掲載している藤野(声=河合優美)
は、ある意味で天才。
対して不登校の京本(声=吉田美月喜)は密かに藤野に憧れ、
自分も4コマ漫画を描いている。
小学校の卒業式の日に担任に京本の家に卒業証書を届けるように言われる。
京本の家は応答がなかった。
そうっと廊下を進むとスケッチブックの山・山・山。
ついつい4コマ漫画で、“出ておいでよ“と描いてしまう。
家の外に追いかけてきた京本は、“藤野先生“と呼び、
尊敬を隠さない。
これをきっかけに京本は藤野の背景を描くアシスタントになる。
しかし高卒後、京本は美術を学ぶため大学に入り、2人は
別れ別れになる。
そして藤野は漫画を認められて連載して、単行本を13冊も
出版する人気漫画家に成長する。
ある日、ふと描きながらTVニュースに手を止める。
東北の美術大学に、斧を持った暴漢が押し入り怪我人が出ているとの
ニュース。
京本の通う大学だ。
嫌な予感は当たる。
京本は殺されてしまう。
ショックで初めて連載を休む藤野。
葬式に行き、部屋を眺め、
あの時の事を思い出した。
自分が京本に“出ておいで‼️“と言わなければ・・・
京本は死ななかったかもしれない。
後悔の涙が頬を濡らす。
藤野(声=河合優美)の絵(漫画)への尽きることのない情熱❤️🔥愛を
通して、奪われてはならないもの。
奪ってはならないこと。
生きる事の意味と大切さを訴えている。
それでも藤野は強く生きていきたい・・・と。
「追悼ありき」の映画だったんですね。
京本さんの扱いについて「どうしてこんな結末にしたのだろう、こんな結末にする必要はなかったのではないか」と思っていました。その意味で、同時期上映の「数分間のエールを」の方が好みだったのですが、そもそもの根本が京アニの追悼だとしたら、この内容に納得です。
情報ありがとうございました。