「日本アニメと青春の懐かしい感動」ルックバック noさんの映画レビュー(感想・評価)
日本アニメと青春の懐かしい感動
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あまりインプット無しに観ましたが感動しました。1時間で1700円でも大満足。
冒頭は凝ったカメラワークで格好だけの映画ではないかと不安になりましたが、全くそんな事はありませんでした。
途中の畦道を走るシーンなんて溢れ出る感情が画面いっぱいに伝わってきて、生き生きとした動きに日本アニメの真髄を観ました。
引き合いに出すのも失礼かもしれませんが、ジブリが鳴りを潜めてから、日本のアニメは人の心の機微を描けない不自然なアニメが増えたように感じてましたが、ルックバックはそれを払拭してくれました。
得意げな気持ちを堪えても口の端から漏れてしまう子どもの笑みの魅力的なこと、
二人だけの世界で音が鳴り止み、聞こえない笑い声が聞こえること、
澄んだ空気、何気なく美しい日本の景色や時間の移ろい、
若く直向きで不器用で混じり気のない青春とそれを絵で表現するしかない衝動に感動しました。
不幸な事件も参考にしてリアリティを出したのであろう場面もありますが、最後も安易なハッピーエンドにせず、しっかりと現実と向き合ったストーリーには好感を持ちました。
今時の漫画を原作にしながら、日本アニメの良さをしっかりと受け継いだ素晴らしい映画だと思います。
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