「どんなに深い悲しみでも、後悔できないほどの喜び」ルックバック GOさんの映画レビュー(感想・評価)
どんなに深い悲しみでも、後悔できないほどの喜び
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※注意:勝手な妄想が強めの感想です。
藤野は京本を失って後悔をする。
あのときあの漫画を書かなければ京本を失わなかった。
でもそれは、出会ってからの「あの時間」を失うということだ。
二人とも異常に絵を描くことが好きで、
藤野は京本の凄さを京本よりも知っていて
京本は藤野の凄さを藤野よりも知ってた。
絵が上手くなりたくてたまらなくて
いろいろなものを犠牲にした。
二人の生活はとても偏っていて、健康的とは言えなかった。
他人の目には幸せには見えなかっただろう。
でも他の人には想像できないほど幸せだった。
藤野は物語の最後、京本の部屋で二人の「あの時間」を振り返る。
藤野は、やっぱり後悔することができなかったのだろう。
あのときの喜びを悔いることが出来るわけがない。
どんな深い悲しみでも、敵わないほどの喜び。
そういう種類の喜びがあるのだ。
見終わってからずっと「そういう種類の喜び」のことを考え続けている。
この感じだと、この余韻はしばらく消えそうもない。
それくらいのショックを受けた。すごい映画だった。
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