「感動ポルノ」ルックバック たけぼうさんの映画レビュー(感想・評価)
感動ポルノ
人の「死」を感動の道具にしている作品は感動出来ない。
アニメーションは頑張っているが、肝心のストーリーが凡庸過ぎる。
人が死んだら悲しいし、涙が出るのは当たり前。
しかし、それは感動ではない。
「死」という現象に泣いているだけ。
人が死んだら泣くのは当たり前でしょ?
死んだ人との思い出を感動的な音楽と共にスライドショー四季に見せていくのはあまりに安易。
そりゃ心優しい人は泣けるだろうが、私みたいな冷めた大人はこんな子供騙しじゃ泣けないし、泣けたとしてもそれは感動ではない。
「こういうのやっとけばお前ら泣けるんやろ?」と言わんばかりの観客を舐めきった安っぽい作り。
「STAND BY ME ドラえもん」的な「はい、ここで泣いてください!」と作り手が言っているのが聞こえるレベルの大袈裟な演出で興醒めでした。
京アニ事件を連想させるシーンもあり、それを感動として消費する気持ち悪さもあり、まさに「感動ポルノ」作品でした。
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sokenbiteaさんのコメント
2024年7月13日
なんかの事件を題材してると聞いて、あの事件か?と思ったらやっぱりそうなんですね。この原作者ならやりかねない。
僕はこの映画、絶対に観に行きません。