「ルックバック=出てくるな!」ルックバック ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
ルックバック=出てくるな!
クリックして本文を読む
原作をジャンプ+で読んでいたにも関わらず
肝心なところは忘れていて、
新鮮な気持ちで鑑賞しました。
主人公藤野の軽薄そうに見えて実は努力家なところや
京本のことを自身がマンガを描くことをやめるほど
認めていて(リスペクトしていて)
京本と本当に一緒にマンガを描きたくて
そして京本をとても大事に想っているのが
観客にもよくわかります。
そんな藤野は感情を表出させないのですが、
京本の私を目の当たりにしたときには、
自分のせいだとして、自分を責めるほどに
思いがあるんですよね。
ひきこもりの京本との出会いのマンガでは
「出てこい!」が真のメッセージだったのを
ルックバックしたときには「出てくるな!」として
その後の世界を想像したのち、
ちゃんと自分を見つめて、
京本の生き様を理解して、前を向く藤野。
実にグッときました。
まさか本作で涙ぐむとは思ってもいませんでした。
それほどに心に刺さるものがありました。
藤本タツキの作品はどれも大好きですが、
本作は映画を観たことで、さらに好きになり
パンフレットはもちろん、原作単行本まで
購入してしまいました。
帰宅して、しばらく本作の世界観に浸ろうと思います。
コメントする
トミーさんのコメント
2024年8月27日
共感ありがとうございます。
京本の美大行きをすんなり認めていたら二人はどうなったのか? 気になりますが、時空を駆ける四コマは仲々SF、センスオブワンダーでしたね。
uzさんのコメント
2024年7月4日
恐らく絶縁状態だったのに、“可能性”が浮かんだだけで躊躇いなく電話を掛ける藤野。
彼女の性格と、京本への気持ちが真っ直ぐ伝わってきます。
それ故に、嫌な予感が当たっていたと知った際の絶望がより際立ったように感じました。