「ここにマーベルの神が降り立った」デッドプール&ウルヴァリン sumichiyoさんの映画レビュー(感想・評価)
ここにマーベルの神が降り立った
楽しみにしていた作品だったので鑑賞しました。18年に20世紀スタジオ(旧:20世紀フォックス)がディズニーに買収されて初のデップー作品、初のマーベル作品としてあらゆるモノがボーダーレスになり、スケールの大きさに驚きつつ楽しめました。
まず、MCU入り、おめでとうございます!開始1秒で分かりました。
物語は2から6年後、唐突にデップーバースの消滅が告げられ、それを阻止しようといろいろする。序盤、あの組織の名が挙がり、MCU入りを改めて実感しました。映画に登場したとなると、次回作のアベンジャーズ5との関係も気になりますね。ウルヴァリンとの出会い方もシリーズ伝統的でした。加えて、ストーリー上で様々なヒーローと出会うのだけれど、視聴者目線ではしゃぐデップーの姿が最高でした。まったく同じシーンでまったく同じ事を思ってしまった。終盤、デップーとウルヴィーが協力するシーンはアベンジャーズ感がありましたね。これからは人を切り刻むだけの二人じゃないところを見せてもらいました。
やはりデッドプールはマーベルの神でした!これほどマルチバース設定に愛されたヒーローがいるだろうか。デッドプールは視聴者や出演俳優に干渉できるヒーロー特性を持つ。なので、ヒュー・ジャックマンの名を叫んだり、ブレイド俳優の名を叫びそうになったり。さらに、全マーベル作品を網羅しているようで、これまでのアベンジャーズの戦いからストレンジすら知らないであろうドラマ『ロキ』まで知っていました。おまけに、グレイテスト・ショーマンまでも。まさに、MCUの作品とヒーローと俳優を見通す神。なんか、先が心配だ。
デッドプール演じるライアン・レイノルズは前作で吹っ切れましたね。もう何でもヤるし、何でも言う。頻繁にマスクを外してキモ顔を晒すし、その顔でうるうるした演技もするし、下ネタも甘く囁く。これがアベンジャーズ入りを覚悟した顔か。DCヒーローのグリーン・ランタンを演じる前の自分は殺したし、もうデップーを演じるバースの自分しかいないはず。
ウルヴァリンもマーベルの神でした。X-MENシリーズを守り、マーベル映画の黎明期を守り通した神。言わば、もう一つのアベンジャーズですね。ローガンの最期もトニー・スタークと重なる。そんなウルヴィーはデップーのヒー友(ヒーリングファクター友達)として名コンビでした。と言っても、戦っても決着がつかなくて諦めた形になりましたが。X-MENの頃と比べ、戦闘シーンがノンカットで余すところなく戦う姿が見れました。それに回復能力ゆえに相手の攻撃を避ける必要がなく、あえて受けつつ戦うところが男らしかった。体中に刃物が刺さってましたけど。あのマスクを被った意味もローガンでなく、ウルヴァリンというヒーローとして戦う決意をしたからではないかと感じました。なんか、これからが安心だ。
ウルヴァリン演じるヒュー・ジャックマンは名実ともにウルヴァリンとなった男の気概を見せてくれました。ヒューは00年のX-MENに始まり、17年のローガンまで、実に9作品でウルヴァリンを演じた20世紀フォックス製作マーベル作品の顔でした。知る限り、レジェンド・スタン・リーに次ぐマーベル作品出演数だと思います。それでも、20世紀スタジオという新たな門出にカムバックし、ウルヴァリン役を譲る様子がない。今後の登場に期待したいと思います。ただただ、デップーが新たな顔になるのが嫌だっただけかもだけど…。
他、懐かしい顔、誰だか分からないほど懐かしい顔、新しいが懐かしい顔、まったく懐かしくない顔など様々な顔がカムバック。MCUに古くも新しい風が吹きそうで楽しみです。
本作は久々に映画館でニヤけてしまった作品でした。特に、ドッグプールのキュートでベタベタなシーンとか、PG12くらいのアニメプールのPG18くらいのシーンとか。ディズニーとMCUとマルチバース設定は与えられたデップーはスベリ知らず。それにウルヴァリンというレジェンド・ヒー友も味方につけ、いよいよデッドプールはレジェンド・ヒーローになる準備ができた。アベンジャーズ5・6でアッセンブルの号令で集まるデッドプールとウルヴァリンが見れると本望です。