劇場公開日 2024年12月6日

「神による分割統治と戦う話?」モアナと伝説の海2 田中さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0神による分割統治と戦う話?

2024年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

何度も寝ては起こされ寝ては起こされて観た。
だから見落とした部分が多くて申し訳ないが、
おそらくこの映画は、
主人公のモアナが「神による分割統治」と戦う話だ。
(分割統治とは、人々をバラバラに分断して団結させずに支配するやり方)

神による分割統治といえば、バベルの塔の話がそうだが、
聖書に出てくる人々は、神による分割統治に屈してバベルの塔を瓦解させる。
しかし、モアナは神と戦い勝利する。そこが興味深い。
つまり、この映画は、
聖書の逸話に反して悪辣な神と戦い、
人々の連帯を勝ち取り、バベルの塔を再建する話だ。

神に屈服し神による分割統治を受け入れたユダヤキリスト教徒は、
その一方で植民地などの人々を分割統治し苦しめ続けてきた。
神による分割統治を正当化し、自分たちによる分割統治を正当化したわけだ。
そのユダヤキリスト教徒たちが、この映画で分割統治を否定している。
神による分割統治を否定すれば、人による分割統治も否定される。
良い話だ。

たとえば、
アメリカによる日本占領政策は、
まず捕虜収容所を半島系の兵士に暴力的に管理させ、
収容所内の日本人と半島系人を対立させ分割統治することで始まった。
終戦後、このやり方を日本国内に拡げて、
半島系のチンピラ暴力団に日本市民を屈服させ、
韓国のカルト教団に日本の愛国右翼団体を管理させ、
「鬼畜米英」を「鬼畜中朝韓」にすり替えて、
日本国内に留まらず、日本と中国と朝鮮と韓国を対立させることで、
極東全域の人々を分割統治してきた。
中東でも同じことをしている。
この映画は、それをもうやめようと訴えている。

たぶんそういう映画だ。
ほとんど寝ていたので、アレだけど。。

田中