「物語として出来がいい」クワイエット・プレイス DAY 1 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
物語として出来がいい
1作目を観たときからあいつらが地球に来た話が観たいと思っていた。続編の冒頭はそれらしいシーンだったが、少し短めだったので本作がまるまるDAY1なのは嬉しい。予算が増えるに従ってエイリアンたちが暴れるシーンが増えていくということかもしれない。あのエイリアンたちが空から降ってきて、ニューヨークの街で大暴れする。それだけで面白くなる予感。
理由もわからず逃げ惑う人たち、巻き上がる粉塵、次々と襲ってくるエイリアンたち。序盤は恐ろしいシーンの連続だった。思いも寄らないところから人が引きずられていく感じはこのシリーズならでは。でも、未だにどんなエイリアンなのかわからない。そんなところも気に入っている。
本作では猫と一緒にホスピスに暮らすサミラが主人公。猫のフロドと逃げることになるから、いつ鳴いたり物音を立てたりするんじゃないかとヒヤヒヤする。うまい演出。でもフロドはいい子だった。癒やされる。
このシリーズは、ただエイリアンから逃げたり戦う話ではなく、登場する人たちの抱えている問題を絡めた物語としてよくできている。本作のサミラが抱える問題を見ると最後の決断が心に響く。設定とか展開が粗い部分もあるが、情報がわからない中で逃げようとする彼らの行動としては仕方ないところもある。エイリアンの生態もほぼわからないままだし。だから、次はいよいよ本格的に戦う話になることを期待する。
コメントする