「試写会に当選して、一足先に観られました。 パリ市内の、移民ばかりが...」バティモン5 望まれざる者 woodstockさんの映画レビュー(感想・評価)
試写会に当選して、一足先に観られました。 パリ市内の、移民ばかりが...
試写会に当選して、一足先に観られました。
パリ市内の、移民ばかりが住む団地。
ろくにメンテもされてない建物、エレベーターは故障中のまま放置、
個人宅で不法営業の食堂とか、ボヤ騒ぎなども時折。
一方で、市長に着任したばかりのお方。
前任者が急逝してしまい、選挙もなく、突如着任させられたとか。
実績を上げようと躍起な様子。
些細な騒動が起こる都度、市長が頑なに懲罰や排除に動き出て。
出来事が、積もり積もるうちに、徐々に衝突が激化してゆく様子。
ただのタムロを検知→集会や注意→暴動や強制排除…。
敵対の構造が作られますが、誰も、一方的な善人 or 一方的な悪人
にはあたらないように見えました。
各人の言い分にも、見かた次第で、一理あるとも思えたり、
さすがにやりすぎ? とも思えたり。
見慣れた種類のフランス映画とはまるで違って、
先入観がなくなりそうな印象です、
劇中の冒頭に用いられた歌は、
Fatoumata Diawara さん (女性歌手, マリ出身, フランス在住)
の声だと、すぐに気が付き。
物語上の移民さんらの矜持を、感じずには居られず。
また観て聴きたくもなっています。
映像上で特筆すべきは、団地の映し方。
各々の世帯ごとには、そう広くもない区画ごとに押し込められて。
建物全体を見せるときは、立体的、斜め上、外から俯瞰的に、
地域の象徴のような (良くも悪くも)。ドローン撮影などでしょうか?
個別の狭さと、全体との対比、見入ってしまう凄みがありました。
コメントする