配信開始日 2024年12月13日

「スクリーン上映がなかったのがもったいない!画面にこれでもかと伏線をぶち込んだサスペンススリラー」セキュリティ・チェック よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 スクリーン上映がなかったのがもったいない!画面にこれでもかと伏線をぶち込んだサスペンススリラー

2025年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

無気力なロサンゼルス国際空港職員の主人公が一念発起して昇進を掴むためクリスマスシーズンの手荷物検査を買って出るが謎の男からある手荷物を飛行機に載せろと脅迫される話。空港職員版『ダイハード2』かなと思ったらこれがなかなか複雑なプロットをみっちり詰め込んだサスペンススリラーで、二転三転する展開を匂わせる伏線があちこちに転がっているのでそれを拾うのが大変。新幹線の車内でタブレットで鑑賞していたのであれ今の何?って何度も巻き戻すハメになりました『アンノウン』、『フライト・ゲーム』、『トレイン・ミッション』、『ロスト・バケーション』といった限定空間でのサスペンスをそつなく纏めた実績のあるジャウム・コレット=セラの手腕が光る逸品ですが、これは正直スクリーン鑑賞向きなのでこれを劇場公開しなかったのはホントもったいないです。あとこれ邦題が凡庸過ぎるのも難点。原題の”Carry-On”って“機内持込“と“諦めるな”のダブルミーニングを持つタイトルなので、どちらの意味も無視したのはホンマアホやと思います。ちなみにドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』を観た人がちょっとだけ得した気分になります。

よね