「All pie is good pie.」ヒットマン uzさんの映画レビュー(感想・評価)
All pie is good pie.
まさか、こんなブラックなオチになるとは…
思ったより笑いがないなぁ、とは思いながら、“殺し屋”デビューまでのテンポはいい。
モブの依頼人が多くてちょっとしつこいかな、とは感じたが、話の流れ的にはなかなか面白かった。
“特定ワード”を引き出す弁舌で魅せるのも地味だが好み。
しかし、倫理観がぶっ飛び過ぎてるんですよね。
殺人依頼のハードルが低いのはまぁ、コメディだし。
でもレイとジャスパーの件で主役とヒロインがそれやっちゃうのは、ね…
もうひと転がりあるかな、と思ったらハッピーエンドになっててビックリ。
作品の温度感というか、リアリティラインが高かったために、余計に受け付けられなかった。
演じてるうちに(学生に「最近セクシーね」と言われるくらい)ロンに引っ張られるのは面白い。
けどその割に、元の“ゲイリー”が描ききれてない。
元嫁を出した意味もよく分からん。
過去の依頼人から逆襲される展開とかもないし、だったら法廷シーンも要らない。
行動に説得力を持たせるために必要なのは分かるけど、イチャつきパートは退屈で眠くなった。
(家を訪ねたら美女がコスプレで待機してて、そのままイメージプレイとかは最高だが)
正体をバラすあたりは初めてちゃんと笑った。
しかし、マディソンのジャスパーに対する「やっちゃった」あたりからは困惑が勝ってしまう。
自分だけでなく、場内に「え、これ笑っていいとこ?」という戸惑いが広がるのを感じた。
ラストはもう少しやりようがあったのでは。
コメントありがとうございます。
オチが何だか、中盤くらいまでの作品のイメージとはズレてますよね。
いくらゲイリーがロンっぽくなったとはいえ、価値観変わり過ぎでは?
ゲイリーはそれでハッピーなのか?と思っちゃいました。