劇場公開日 2024年4月27日

「正義の行方というタイトルが深い」正義の行方 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5正義の行方というタイトルが深い

2024年6月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

どの立場で見るかを考えながら、様々な仮説を立てつつ観ると、実に興味深いというか
本事件に限らず、他の事件でも同じような問題を抱えることがあるのではないかと感じました。
と言いますのも、現在放映中の日曜劇場「アンチヒーロー」ではまさに冤罪の描写がされていますし、
実行犯が無罪になったりという描写もなされます。
つまり人間の判断に完璧なんてないんだなと思う次第です。

ただ、ラスト近くで西日本新聞の方もおっしゃっていましたが、
今の防犯カメラ数を駆使すると、事実を把握することはできたのでしょうね。

また、この事件を機に、同様の犯罪は起きていないとおっしゃっている元警察官がいましたが、
そういうことではなく、上述した通り、犯罪が起きにくい環境になってきているということが
防止あるいは犯人逮捕の精度が上がっていることに他ならないと私は思いました。

それにしても、後半に出てきた西日本新聞による検証記事は素晴らしいです。
経営者からの圧力にも屈せず、真実を報道たらしめんとした本物の記者たちに敬意を表します。

「己の立場」=「正義」ではないのだけれど、どうもそうなっていないか!?は
多くの人が客観的に自分を見つめることができれば、凡そ間違えた判断はしづらくなっていくものと
思いますが、今だに戦争をしている人類ですから、到底その域に達することはできないのでしょう。
自戒の念を込めて。

ひでちゃぴん