劇場公開日 2024年4月27日

「犠牲の想いを背負う正義と闇深い非を認めない権力」正義の行方 サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0犠牲の想いを背負う正義と闇深い非を認めない権力

2024年5月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

2024年劇場鑑賞29本目 優秀作 72点

各映画評論サイトで軒並み高評価を受けユーロスペースまで足を運んで鑑賞した作品

当作品は2時間半近くあり、映画としての絵の変わり様は少ないものの、丁寧に取材を重ねて、次第に観客の天秤の揺さぶられ様は見事でした

こういった実在の冤罪(?)事件のドキュメンタリーはどうしても、対警察検察の構図になってしまうけどそれでも事件当時の最善(?)の鑑定技術や状況証拠判断で容疑をかけられたわけだが、後にシャミレーションであったり様々な証言で証拠不十分であったり不一致が発覚し、それにも関わらずあまりにも早くの死刑判決は警察側の唯ならぬ引け目からの隠蔽工作ともとれる動向で、そんなわけなんで、再審請求しても警察の過ちを認めるわけないんだからこの先もずっと通るわけがないし、それは年月を重ねれば重ねるだけ一層力が強まるわなあ

弁護士も自身の性格や身分のためにも勝ちたいし証拠を作ってでっち上げて説得力作りたいし、警察だって表向きは近隣住民や騒がせてしまった世間を安心させて早くに風化させるのに手段を選ばない、犠牲はつきものみたいな考えですもんね

果たしてそれが市民が世間が求めている回答なのかしらねぇ、日本上層部の自慰行為をみさせられているような気持ちになりますわ

渋谷はユーロスペースにイメージフォーラムと各国のドキュメンタリーを目の当たりにできて、大変有り難いです

配信あるのかなあ、またゆっくりと見入りたい

サスペンス西島