胸騒ぎのレビュー・感想・評価
全40件中、21~40件目を表示
だから私は舌を切る
中盤までの、小さなズレが堆積することによる軋轢が非常に面白かった。
字幕が出ないところは、逆に聞き取れない方がいいのだろう。(何言ってるか分からんのは不安になる)
ルイーセが帰りたくなる気持ちも分かる。
しかし、「肉は断ればよかった」「セックスに夢中で娘を無視してた」というカリンの言にも一理あるのだ。
程度のまったく異なる問題ながら、「娘に指図するな」と言った直後に教育方針に口出しする流れも上手い。
冒頭で「イスをいいか」と訊かれ、占領していたことの“謝罪”でなく“許可”で返した時点でビャアンも大概だ。
3∶7程度の割合で、主人公側にも非があるバランスが絶妙でした。
ただ、終盤で「最初からこうするつもりでした」となると話が変わってくる。
これではそれまでの蓄積が意味を失い、単純なサイコパス映画になってしまう。
最後は、ビャアンが車のキーに目をやる演出があったのに、何故か無抵抗に服を脱ぎアッサリ殺される。
ムハジドまでグルになってあんなことを繰り返している理由も分からない。
そもそも、自力で辿り着いてる時点で手紙に住所があったハズなのだ。
そんな手掛かりが残るやり方で何十件も、そしてこれからも続きますよというのはサスガに無理がある。
(ビャアン達は友人か誰かに話してもいたし)
あんなオチにするくらいなら、両家の不和が臨界を超えて殺し合う方がまだよかった。
舌を切られても、文字は書けるよね。
タイトル通り、胸騒ぎ
ザワザワ嫌な感じ、価値観の違いや違和感、オチまでのそれは存分に味わえましたよ。でもねー…突っ込みどころは満載です。銃を持ってるでもない相手にあんなに無抵抗ですかね。あんなに嫌な思いして1度逃亡したのに、2度目の逃亡での奥さんの鈍感具合…。そしてあの恐慌に走る夫婦の背景が不明…。物語としての説得力は足りないですよ、違和感でザワザワしてます。
【冒頭のヴァカンスのシーンからドンドン不穏な空気が漂い始め、後半に向かってその想いが更に増幅していく作品。再後半は悪夢に出て来そうな、不条理で理不尽で無慈悲極まりない”おもてなし”作品でもある。】
■デンマーク人夫婦のビャアン(モルテン・ブリアン)とルイーセ(スィセル・スィーム・コク)、娘のアウネス家族はイタリア旅行中にオランダ人一家のパトリックとカリン夫婦、”生まれつき舌の無い”アーベルの家族と仲良くなる。
そして、デンマーク人の家族は、誘われるままオランダ人一家の家で終末じゃなかった週末を送る事になる。
◆感想
・率直に申し上げるが、今作、面白怖かったです。
デンマーク人家族がオランダ人家族の家に招かれ、最初は歓待されるが、徐々にオランダ人一家のパトリックとカリン夫婦の異常性が見えて来るシーン。
例えば、レストランに一緒に行き曲に合わせて踊り出すパトリックとカリン夫婦が子供が観ている前で濃厚なキスを交わすシーン。一緒に踊っていたビャアンとルイーセの嫌悪感を隠せない表情。更には会計時に、パトリックが”随分、いったな。”と言ってビャアンに支払いを任せるシーン。
ー あれは、今にして思えばパトリックとカリン夫婦の”獲物が掛かったぞ!”と言う喜びの姿ではなかったか?そして、酩酊して爆音でロックを流して運転するパトリック。ー
・更にルイーセがシャワー中に無遠慮に入って来て歯を磨く(多分)パトリック。更には、パトリックはデンマーク人夫婦の姿を部屋の窓から覗き、アウネスを自分達のベッドで寝かせる。(パトリックは全裸である。)
ー ルイーセは”もう帰りましょう!”と言ってデンマーク人家族はオランダ人家族に挨拶もなしに夜出発するが、アウネスが”大事なウサギのぬいぐるみがない!”とごね始め、Uターンするビャアン。嗚呼。そして、オランダ人家族との気まずい再会。
で、この件からデンマーク人家族はオランダ人家族に愛想笑いをしながら、過ごすはめに・・。-
■ちょっと怖かったシーン
1.アウネスとアーベルが両家族の前で踊るシーン。
アーベルの踊りが駄目だと言って激昂し、カップまで叩き割るパトリック。
- 再後半の展開を見れば、納得。一番怖いのはそれを笑顔で観ているカリンである。-
2.イタリアでは医者だと言っていたパトリックが、実は無職だという事が分かるシーン。
- ”指図されて、働くなんてまっぴらだ!”ー
3.ビャアンがオランダ人一家の屋根裏で観たモノ。
- 多数のカメラと、キャリーケース。そして、貼られていた無数のオランダ人一家と見知らぬ一家の写真。オランダ人一家の子供はアーベルではなく、どの写真でも別の子が映っているシーン。ここで、大体オランダ人一家の正体と生業が分かるよね。-
■物凄く怖くて、悪夢に出て来そうな、理不尽で、無慈悲極まりないシーン
・激しい罵声の後、浴槽に俯せで浮かぶアーベルの姿を見たビャアンが、オランダ人夫婦の家を再び逃げ出すシーン。
だが、車はスタックし、見えた家にビャアンが掛けこむも無人。
そこにやって来たパトリックの車の中にいるルイーセとアウネスと、無表情のカリン。
そして、ビャアンもパトリックの助手席に乗せられ、激しく殴打されルイーセが抱きしめていたアウネスの舌を・・。そして、最初、歓待してくれた手伝いの男はアウネスを連れて行く。
更には、ビャアンとルイーセを車外に出し、パトリックが冷たい声で言った言葉。”服を脱げ。”二人は、観念したのか諦観したのか言われるままに全裸になり、石が転がる窪地に下りていく。
そして、二人が身体を寄せている所に投げられる多数の岩。
ー 岩が頭にぶつかり地に斃れる全裸の二人。人間の尊厳迄奪い取るような無慈悲極まりない殺し方である。-
<今作は、冒頭の幸せなヴァカンスシーンから、雪崩のようにデンマーク人の家族が辿る終末迄の過程を、不穏感が尋常でない雰囲気の中描き出した不条理で理不尽で無慈悲極まりないオランダ人夫婦の”おもてなし”作品である。>
イタリア旅行で知り合ったオランダ人の家に遊びに行く。 親切で陽気そ...
イタリア旅行で知り合ったオランダ人の家に遊びに行く。
親切で陽気そうだったが、飲み方、子供への教育など 違和感が続く。
遂にその家族が、連続幼児誘拐殺人犯と分かり
逃げるが捕まり、子供はさらわれ、親は殺された。
最初から BGMが 不穏で、嫌な感じ
最後は 救いようの無いバッドエンド。
客は2時間 嫌な気分で、何を得れば良い?
世の中 ままにならない、人生は不条理、
後味悪いし救いがなくて怖かった
・旅先で知り合った人と仲良くなったとしても、連絡を取るのがとても怖くなった。
・日常にある些細な暴力的、威圧的な態度、行動がいかに怖いかっていうのを改めて感じた。
・旅先で出会った家族を家に招待して両親は殺して子供は舌を切って言葉の自由を奪って拘束しつづけた後、次の獲物の子供が見つかったらあっさり殺して入れ替えるといったことを繰り返す犯人の動機が全くわからないのがとても怖かった。
・犯人夫婦が差し出したんだぞ的なことをいったセリフがあった。何と自己都合なセリフだと思ったけど、最後の一日の時に家に向かった際、ぬいぐるみがないからと駄々をこねる娘のために戻った際、罪悪感と危機感とを天秤にかけられて残る決断をしたけど、ああいうときは危機感を優先すべきだと思った。
・度々、セックスしてたから娘の声を無視したのが原因の罪悪感や金を少し出そうかといった気遣いからの行為を逆手に取られて気が重くなった。嫌な感じって思ったら逃げろという教訓を次々教えてくれる映画だった。
・ラストに子供の舌を普通に切り落とすし両親を全裸にして岩石の破片を投げて殺すした後も、また次の家族を探すサイコパス的な夫婦の日常がはじまる感じが救いがなくて怖かった。
・幽霊とか怪物とかが出てこないだけに恐怖が日常に潜んでる感がすごかった。
本能に従順で、対外関係を壊さない嘘こそが、生き残る唯一の術だったのかもしれません
2024.5.14 字幕 アップリンク京都
2022年のデンマーク&オランダ合作の映画(95分、PG12)
旅行先で出会ったオランダ人家族の元を訪ねるデンマーク人家族を描いた不条理スリラー映画
監督はクリスチャン・タフドルップ
脚本はクリスチャン・タフドルップ&マッズ・タフドルップ
原題は『Gaesterene』で「ゲスト」、英題は『Speak No Evil』で「悪口を言うな」という意味
物語は、デンマーク人一家の主人・ビャヤン(モルテン・ブリアン)、その妻・ルイーセ(スィセル・スィーム・コク)、娘のアウネス(リーバ・フォシュベリ)が、オランダのある村に休暇に訪れるところから紡がれる
彼らは、地元のオランダ人一家の主人・パトリック(フェジャ・ファン・フェスト)、その妻・カリン(カリーナ・スムルダース)、息子のアーベル(マリウス・ダムスレフ)と仲良くなり、社交辞令の如く、「今度ウチにいらしてください」と言う会話を交わすほどになっていた
帰国して間もなく、パトリックたちから絵葉書が送られてきたが、遠方ゆえに行くことは躊躇われた
だが、友人のヨーナス(イェスパ・デュポン)から「車で8時間の距離だ」と聞かされ、夜に出れば朝には着ける距離であることがわかった
そこでビャヤンたちは、パトリックたちの申し出を受けて、彼らの自宅へと訪れることになったのである
物語は、パトリックの家で過ごすうちに違和感を覚えたルイーセが「帰りたい」と言い出すところから動き出す
彼らが寝静まった頃に逃げるように家を出たものの、アウネスが大事にしていたウサギのぬいぐるみを忘れてきたことに気づく
やむを得ずに戻り、こっそりとそれを探しに行くものの、パトリックたちに見つかってしまい、黙って去ったことを咎められてしまうのである
物語性はさほどなく、パトリックたちの何かを生理的に嫌うルイーセが警鐘を鳴らすものの、黙って帰ろうとしたことを取り繕ううちに、逃げられずに終わる様子が描かれていく
その後もパトリックたちは「最高の1日にしたい」ともてなしを続けていき、ルイーセの違和感も拭えていく
だが、そこで再び違和感が生じ、逃げ出そうとするものの、時すでに遅しという感じに綴られていた
映画は、終始不穏な雰囲気が漂っていて、人としての礼節を怠ったビャヤンたちの居心地の悪さが描かれていく
だが、パトリックたちの本性はルイーセの予感通りで、実のところ、これまでに何度も「子どもが一人いる家族」と関係を持ち、子どもを入れ替えてきたことがわかる
アーベルの先天性の失語症は嘘で、実際にはパトリックたちによって舌を切られていて、アウネスもその仕打ちに苛まれることになった
そして、絶望したビャヤンとルイーセは彼らに言われるがままに行動し、最終的には石を投げつけられて殺されてしまうのである
どうして徹底的に抵抗しないのかは謎に思うものの、これまでの経緯から「抵抗できない家族」と言うものを選んでいるように思えた
あくまでも相手の行動を自主的に促し、それによって行動制限をしているのだが、ラストに至る「言いなり」には違和感を覚えてしまう
おそらくは、娘の喪失によって未来に絶望を感じ、生きる気力を失ってしまったのだろう
いずれにせよ、前半はそこまで奇異な体験でもなく、どこにでもありそうな人間関係の不和と言うものを描いていた
後半になって、実は相手が異常者だったとわかるのだが、前半の段階でここまでの落差というものは想像し得ないだろう
そう言った意味において、人間の本能の鋭さというものを磨いておく必要があるのかな、とも思う
とは言え、自分に接近するすべてを疑うのは難しいので、違和感を感じた時には、相手の機嫌を損ねないように距離を取るのがベターだったと言えるのではないだろうか
「悪意」があるかどうかで話は違ってくる
相手の何気ない振る舞いに、不快感や不信感を抱くことは、日常生活の中でもあることだ。
自分自身も、決して悪気はないのに、不用意な言動で相手を怒らせたり、憤らせたりしていることがあるかもしれない。
そんなことを思いながら、2組の夫婦が溝を深めていく様子を興味深く観ていたが、終盤になって、ホスト側の夫婦に始めから「悪意」があったことが明らかになると、何だか興醒めしてしまった。
それにしても、ホスト側の夫婦にあのような目的があったのならば、ゲスト側の夫婦にはできる限り快適に過ごしてもらい、油断をさせるべきだったのではないだろうか?
実際、ホストの言動に「違和感」を覚えたゲストは、2度に渡って逃走を企てているし、しかも、1回目の逃走は、ゲスト側の不手際がなければ成功していた可能性が高いのである。
2回目の逃走にしても、ホスト側がわざと逃がしたように見えないでもないが、家で犯行に及んでいれば、何の苦労もなかったはずで、ゲストに不信感を抱かせ、恐怖を感じさせたのは、明らかに失敗であったと思えるのである。
そもそも、ゲストが、訪問先を誰かに教えていたら、行方不明になった時点ですぐに警察の捜査が入るはずで、犯行の計画そのものが極めて杜撰であると考えざるを得ず、壁に飾ってあった写真のように、いくつもの家族が犠牲になったとはとても思えない。
ゲスト側の家族にしても、大事なぬいぐるみを何度も失くす娘には、もっと物の管理をしっかりしろと怒りたくなるし、ホスト側の不審な動向に関して、夫婦間での情報共有ができていないばかりか、「帰ってもいい」と言われているのに滞在し続けるという判断能力の無さには、見ていてイライラさせられた。
極めつけは、娘や妻が酷い目に合っているのに、ただ泣いて「助けてくれ」と懇願するばかりの夫で、もっと、戦うなり、抵抗するなりできないものかと、情けなく思ってしまった。しかも、相手は、「石」以外に、武器らしい武器を持っていないのにである。
まあ、犯罪者としては、そういう夫であることを見極めて、この家族に狙いを定めたのかもしれないし、実際に犯罪の現場に居合わせたら、誰もが恐怖でああなってしまうのかもしれないが・・・
いずれにしても、変に意図的な「犯罪」の話に落とし込まないで、最後まで、無意識の「ボタンの掛け違い」が対人関係を悪化させていく話にしていれば、もっと面白い映画になったのではないかと、残念に思えてならなかった。
Don't think, feel
ホラーなのは最後の10分間の、無意味に全裸にされて、残忍に殺されるシーンだけ!おそらく、主演のお二人もこのシーンを了解したからキャスティングされた感じ。そこまでの85分間の前振りは、一切回収されず、観なくても良かった。
ハリウッド版リメイクで、素晴らしい脚本と演出に生まれ変わる事に期待します!
後味が悪いタイプの映画
イタリア旅行中に親しくなったデンマーク人家族とオランダ人家族。都会暮らしのデンマーク人夫妻は、オランダ人夫婦に、「ウチは田舎暮らし。週末を自然の中でのんびり過ごすのはどう?」と招待される。ところが、訪れた場所は、寂れた、陰気臭い所。あれ?
夫妻は礼儀正しく、「素敵な所ですね」と褒めるが……
些細な判断ミスが重なった末に、悲劇に見舞われるデンマーク人家族。もう、飛んで火に入る夏の虫、アリ地獄に落ちた蟻、蜘蛛の巣にからめとられた蝶…あのオランダ人夫婦は、相手が裕福で、意識高い系で、なおかつ親切——つまり心に余裕があるほど、それをぶっ壊したくなるのかもしれません。彼らから見ると、のほほんと生きている人間なんでしょう。
確かに怖かったんですが、それよりもイヤーな気持ちの方が強いです。少なくともオランダ人とスウェーデン人は嫌な気分になると思います。「胸騒ぎ」というタイトルは合っていますが、私はもっと得体のしれない恐怖のようなものを想像していたので、ちょっと予想と違いました。こういうジャンルは苦手です。
<追記>
以下はネタバレです。
英語は得意ではないので、原題のSPEAK NO EVILをどう訳せばいいんだろうと思いました。
主人公のビャアンは、人を非難する言葉や、嫌な気持ちにさせる事を言いません。
カンツォーネに感動して涙を流したり、娘の為に外国の街でぬいぐるみを探し回ったりするのは彼の美徳です。でもその善性が、オランダ人夫婦には憎悪の対象となって、次の獲物に選ばれたのかもしれません。娘がいた事も大きいですが、それだけでは無いと思いました。
「なぜこんな目に?」と訴えると、「おまえが差し出した」と言われました。
招かれた場所は、美しいイタリアに比べると、殺風景で全く魅力が無い土地です。葉書をもらった時に調べて、断っても良かったのに、厚意だからと断らなかった。
今夜は猪料理だと言われても、妻はベジタリアンだと言わなかった(以前に言ってるが)
子供を残す事に抗議しないし、支払いは自分が持ったことを妻に言ってないかも。
お土産のカップを割られても怒らなかった。
娘の機嫌を損ねたくなくて戻ってしまった。夫婦の機嫌も損ねたくなかった。
そして、夫婦の正体を知ったのに、妻を怖がらせたくなくて伝えなかった。
おまえのその勇気の無さのせいで、家族を守れなかったのだという事でしょうか。
正当防衛さえさせてもらえない。
北欧イヤミス。動機が理解できないまま、クライマックスは宗教的な暗喩。エンドクレジットのベースや原題にも『善と悪』のテーマを強調されている。ある意味…九条は「純粋な悪意(侵略)」を防御できない、と思い知らされる。だって完全無防備にされて抹殺されてしまうのだから。となると、政治的な映画なのかな、こいつは。
胸糞 イヤミス
⦅#胸騒ぎ⦆
あの夏に出会わなければ...
この招待を断っていれば...
あの時引き返さなければ...
北欧産のイヤミス映画
閉塞感と不穏な煽り
決して本当の正体を隠して
蝕んでいく
そして気づいた時には
【もう、戻れない】⚠️⚠️⚠️
私たち観客の良心を根刮ぎ奪い取られる
鑑賞後は焼肉食べれなくなる映画👅
都内では満席🈵覚悟
郊外がお勧め
既にアメリカリメイク版も今年米公開
#SpeakNoEvil
エンドロールの絵画の意味も知りたい
救われない映画と言うよりも救いようのない映画
内容は、何となく感じていた展開で進んでいきます。確かに「ミッドサマー」以来の衝撃作に間違いはなく、重い溜息が残るラストです。しかし終始主人公に同情できないのはなぜか?
他の方のレビューにも書いてありますが、逃げるチャンスはありました。と言うか、2度逃げています。1度目は、娘のぬいぐるみを取りに戻り(車に持ってきていたのが後でわかる
が)、2度目はわき道に入り車がスタックしてしまう。とにかく、身の危険を感じ逃げ出したのにぬいぐるみの為に戻るとか、土地勘のない夜道であえて危険なわき道に入るとか(気の動転?)。なぜ逃げる際に武器となるもの(包丁や鈍器など)を持っていかないのか?度胸もない人間なのに、なぜ皆の命よりもぬいぐるみを選ぶのか?ちょっと情けなくなるくらいアホ過ぎます。
捕まってからも、言われるまま、されるままで、どうせ殺されるなら抵抗ぐらいしても良いのに殴られたら何も出来ず。これじゃ死んでからも、妻や娘から恨まれても仕方ないです。何もしない何もできない、ただただ弱い人間の末路が描かれただけでした。
他の映画では、最後反撃に出るのがよくあるパターンですが、この映画はリアルさを追求し、生身の人間の最悪なケースを描きたかったのでしょうか。ただ、結果的には主人公の不甲斐なさが際立ち、相手夫婦(本当に夫婦なのかどうかはわからない)の非道凶悪さが薄れてしまった。
ちなみのここからは想像によるものですが、例え逃げたとしても、必ず子供(娘)を奪いにデンマークまで追いかけてくるだろう。でもその場合は、警察の援護が受けられるかも知れません。また、ラストで主人公夫婦が殺される場所ですが、誰も来ない河川敷のような干潮・満潮で海水が流れ込みそうな場所なので、死体は満潮時に海に流れ魚の餌となるのではと受け止めました。
タイトル通り。 映画館で鑑賞。日曜の昼の時間帯だったからか、席はほ...
タイトル通り。
映画館で鑑賞。日曜の昼の時間帯だったからか、席はほぼ満席。
客層は30代男女が多めでした。
イタリアの旅行先で知り合った気さくなオランダ人夫婦からの自宅への招待状から、週末を夫婦の家で過ごすことになった家族の話。
映画冒頭に映し出される運転のシーン、最後のビャアンが必死に家から逃げるシーンだったのか。
物語の展開的には、かなり遅めに感じた。
違和感には薄らと気付いているものの、確信めいたものがなく、中々「家から逃げ出そう」という展開には至らない。
洋画ホラー映画特有の途中のベッドシーンは、狭い劇場だとよく響いてかなり気まずい。
だが、不穏な音楽との対比で更に不気味さを増長しているとも感じる。
キャラクターについて、オランダ人夫婦の息子、アーベルと、主人公娘のアウネスがかなり不憫なので見ていられない部分がある。
特に、ダンスのシーンは精神的に追い詰められる感じがして息が詰まった。
誰しもが感じたことのある、「自分では無いが誰かが怒鳴られている時の辛さ、気まずさ」が強く描写されている。
その後の展開もかなり不憫で、観る人によっては「絶対にもう見ない」と言う人も居るだろう。
個人的に1番キツかったのは、最後、ビャアン、ルイーセ夫妻がオランダ人夫婦に石を投げつけられるシーン。
衣服を脱がされ裸の状態であることもあり、夫婦の投げつけた石が背中に赤黒い跡を残す。
直接石を持って殴り殺すのかと思いきや、上から石を落とす感じだったので、「本気を出せば全然逃げられるのでは?」と考えてしまったが、
妻のルイーセの方が、娘を失い生気を失ってしまっていたので呆気なく終わったのが残念。
個人的には、「絶対に復讐する」と言ったような展開が好みだったので、やられっぱなしの2人を上映中応援していたが、「憂鬱度NO.1」の理由はここにあった。
礼儀の正しさがあるが故にどんどん悪い方向へといくので、物語が明るくなる瞬間が見えない。
大学で映画好きの友人が居るが、中々見て欲しい!と紹介しずらい映画だった。
最悪な気持ちになれます⭐️
鬱映画とよばれるジャンルのものは数多くみてきたが、これは今まで観てきた中でもトップクラスで最悪の結末かも。なぜ北欧の映画やドラマは絶望的な内容が多いんやろう…?
旅行先で出会った家族同士が意気投合して、相手のお家に招待されるがだんだんと違和感を感じて…っていう内容。
最初のシーンからして、まあいい結末にはならんやろうなあと思いながらみていたけれど、主人公たちがいい人だからこそ余計にやめて〜!!もうええって!!と祈るような気持ちで見てしまった。
あの子どもは、訴えようとしてたんやね…あえて英語がわからない子がいる家庭を狙ってやっているんやろうなあ。寄生虫というのかなんというのか。ちょっと違うけど、九州のマインドコントロールした事件を思い出した。奥さんも子どもはもう自分の元に帰ってこないと察して絶望したんやろうなあ。こういうサイコパスって平気で嘘つくんやな。こんなん絶対騙されてしまいそう。
あまり強く言えない夫が普段のストレスを絶叫して発散するシーンも…これさ、こんな広大なところもう伏線やん…絶望しかないんやけどって感じやった。これでもかという鬱映画を観たい方にはおすすめ!苦笑
最後に、うさぎはとりにかえらんでええねん!!あのままやったら逃げ切れてたのに…。
春の不協和音祭り
最初から機能不全の家族が興味深かったです。
芸術鑑賞モードに入ったビャアンの真後ろで、スマホのフラッシュがペカペカ光りまくる冒頭、隣でずっとスマホをいじっている妻のルイーセ。この無言の場面がまず秀逸でした。
続けて、料理教室の話をする夫婦の隣はやめようねと言っていながら、真向かいに座っても愛想笑いを返すだけのビャアン。「ニョッキなんか知らねえよ、もっと飲めや」とかは言いません。
この後オランダ人夫妻に叩きのめされるのも、この夫婦自身がお互いの違和感を無視し続けているからこそ。
私自身が違和感を無視しないタイプの人間なので、最初にパトリックに対峙する場面で、ビャアンがルイーセに「君もなんか言ってやってよ」と振った場面を見てからは、ビャアンに対しては可哀想と思わなくなりました。お前の前世はチョウチンアンコウか?
作品としては、映画的な文脈も逆手に取っていて、映画を観る側として気づくように設定されている『お約束』は、全部覆されます。なので、観ていてずっと、他の映画より有利な状況だよね? と思っていました。
だからこそ、最後のパトリックの台詞は深く突き刺さりました。
ビャアンの「Why are you doing this?」という問いかけ。色んな映画で、老若男女が殺人犯に問いかけてきた、お約束のひと言。男性なら「どうしてこんなことをするんだ」。女性なら「なんでこんなことをするの」
それに対するパトリックの答えは、一番背筋が凍るタイプのものでした。
「You let me.」
君らがそうさせたんだろ、と。
パトリックの言葉のおかげで、鑑賞後も頭の中はしばらく映画の中に置き去りになってしまい、色々と思い出している内に、娘のアウネスが大事なぬいぐるみを何度も失くすのも、父親の愛情を確かめるためにわざとやってたのか? という風に思えてきました。
だとしたら、ビャアンはあの性格なので言うまでもありませんが、
ルイーセはサイコ夫婦をわざわざ呼んでしまったので、「スマホ」
アウネスは一回目の脱出を失敗させた「ぬいぐるみのニヌス」
という風に、全員が自分の得意分野であの事態を招いたことになります。
とにかく、「文明に生きる私たちは野蛮ではない」という幻想を、コテンパンに壊してくれる映画でした(褒めています)。
鑑賞中ずっと、ビャアンとルイーセの陰キャ夫婦に「頭突き入れるか、目ぐらい突けや」と思っていましたが、そんな感情を覚えること自体、私自身が『言葉を話すだけの野蛮な動物』だということを証明しているようです。
ホラーサスペンスとしてかなりの秀作
旅行先でたまたま知り合った家族と意気投合して、後日、誘われるままに、相手の家に自分の家族を連れて泊まりに行ったら、良い人だと思っていた相手が実は異常者だった。というお話し。
ストーリーの発想は面白いし、主人公夫婦と異常者夫婦がちょっとしたことで、少しづつギスギスしていき、不穏な空気(違和感)が流れ始める。という演出が素晴らしい。
異常者夫婦が何を考えているかがわからないってのも、本当に気持ち悪いくて良い。
ラスト近くで主人公夫婦が抵抗できないようにする方法も秀逸。
異常者夫婦の目的がどこにあったのかは最後までわからないままだが、敢えて目的を描かず、細かい解釈は観た人に委ねるって感じかな。
ラストにもう一捻り欲しかった気はするが、本当に低予算で作られた感じで、アイデアひとつでここまでオモシロイ映画を撮った監督は称賛に値すると思う。
年齢制限がかかっているのは軽いセックスシーンと、全裸シーンがあるからで、いわゆるグロシーンはない。多少の残酷シーンはあるが、ホラーが苦手な人でも大丈夫なレベルだと思う。
ホラー映画(グロ系)好きの人には物足りないかもしれないが、面白いサスペンス映画を探している人にはおすすめできる。
静なる恐怖
ずっと、いつくる?いつくる?って観てたら、あれ?そーいうやつじゃなかったんだっけ?この映画、と思っていたら、来ましたー!怖っ‼️
期待してなかったんですが、結果、超面白かった‼️
やっぱりさ、女の胸騒ぎは当たるね。
あと、随所で無くす娘!ぬいぐるみ、あれが足を引っ張ったね。ちょっと苛々した。
お父さん、最後の帰るよ判断は良かったが、道それなかったら逃げ切れたのかも。
指切りは娘のだったのね。結局、最後は娘はどうなったのか?
でも、怖すぎて知りたくない。。。
余談
新宿シネマカリテの映画はたまに観ますが、イマイチ当たりを引いたことがありませんでしたが、ついに引きました。(笑)
運の尽き。
イタリア旅行に出掛け、ある一家に出会った3人家族(夫ビャアン妻ルイーセ娘アウネス)の話。
その出会った一家パトリック夫妻(夫パトリック妻カリン息子アーベル)に自宅に招待され、周りは自然で人里離れた家に着くも、最初は解放感あり自然ありで楽しめるが時間が経つにつれ…、この一家に違和感を感じ始めたビャアン夫妻だった…。
解説にはヒューマンホラーとなってるが、始まって中盤くらいまで正直怖くないし、少しズレてる夫パトリックにそれを注意し指摘する妻カリンって感じで…、舌のない息子に何で?と違和感を感じるも病気と説明され。
終盤に近づきパトリック夫妻の異常さに気づくも時既に遅し…、娘アウネスから始まりビャアン、ルイーセもって感じだったけど正直観て残ったの胸くそ悪さだけで娘アウネスのはちょっと観ててキツかった。
殺るならサクッと殺ってあげてと思うくらいヒドイ殺り方と、かなりの家族がこの夫妻に餌食になってるのね。
すごかった
見ていてずっと雰囲気の悪い人間ドラマで、どこがホラーなのだ?と思っていて、それはそれでギスギスした感じや探り合いが充分面白いからいいか、などと思っていると終盤とんでもない展開で一気に恐ろしくなる。主人公夫婦が言われるがまま服を脱いで無抵抗のまま投石で殺される。
オレは常に危険や暴力に対抗することを考えていて、あの状況では絶対に敵に一発かます腹づもりだ。しかしいざその場面になったら硬直してつい相手の命令に応じてしまうかもしれない。そのために空手や抜刀術を習って刀も持っている。そんな訓練や想定は机上の空論で、子どもを助けることもできず無抵抗のまま全裸で殺されるかもしれない。恐ろしい。
何度も最悪の結末を回避する選択肢が示されているのも、意地が悪い作りだ。
犯人がバカンスの最後で殺しに来る。それほど周到な感じもなく、もしかしたら途中で逃げられたら仕方がないという思いもあったのだろうか。子どもを殺す前に次の子どもを奪う方が成功率が高いはずだ。被害者をもてあそんでいたのだろうか。そう思うと余計に怖い。
悪夢のような里親映画でもある。児童相談所に発見されないように山奥で暮らしているのだろう。
胸騒ぎ シネマ映画.comにて先行鑑賞。 旅行先で知り合った家族と...
胸騒ぎ
シネマ映画.comにて先行鑑賞。
旅行先で知り合った家族と仲良くなり後日その夫婦の元へ訪れ数日共にする事となる主人公の家族。
最初は好印象を受けるも一緒に過ごす事となり嫌なところが見えてくる。
それは価値観や考え方文化からの違いなのか…この小さな胸騒ぎを起こすの様な出来事が前半うまくいくつか盛り込まれている。
一旦は積み重なった不満をぶつけるも和解をしてしまう。それがこの後訪れる大不幸の始まりとなる。
胸騒ぎ、嫌な予感は結局あたり相手家族は殺人犯誘拐犯であった。
他人の家族に近寄り夫婦を殺し相手の子供を誘拐し、誘拐した子供を飽きたら殺しまた新たな子供を探し出す常習犯。
結局主人公夫婦も殺され娘は誘拐されバッドエンド。
ラスト30分くらいまでは相手夫婦の不穏な展開が続くだけでそれまでは大きな進展はない。
ラスト30分から殺人鬼と分かり逃げるもすぐ捕まりあっさり殺されてしまう展開であり個人的にはもう最後のハラハラドキドキした展開をもう少し長く楽しみたかった様にも思えた。
加えて最後の主人公夫婦も大した抵抗もせずに娘を奪われ死を悟る展開もなんだか心残り。もう少し抵抗して欲しいもんだ。
このシーン含め主人公夫婦の、違和感は抱くも危機感が薄い所が絶妙にイライラさせてくれるのがまたこの作品の良い所なのかもしれない。
面白い作品ではあったが物足りなさもいくつか残る作品であった。
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13 愛する時(横浜フランス映画祭2024) 4.5
14 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 4.5
15 アクアマン/失われた王国 4.5
16 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
17 マリア 怒りの娘 4.0
18 異人たち 3.7
19 ミツバチと私 3.6
20 ブリックレイヤー 3.5
21 ネネスーパースター(原題) Neneh Superstar (横浜フランス映画祭2024) 3.4
22 胸騒ぎ 3.4
23 オーメン:ザ・ファースト 3.4
24 RHEINGOLD ラインゴールド 3.3
25 12日の殺人 3.3
26 インフィニティ・プール 3.3
27 ゴーストバスターズ フローズン・サマー 3.2
28 プリシラ 3.2
29 コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話- 3.2
30 コヴェナント/約束の救出 3.0
31 僕らの世界が交わるまで3.0
32 ゴジラ×コング 新たなる帝国 3.0
33 ブルックリンでオペラを 3.0
34 ストリートダンサー 3.0
35 カラーパープル 2.9
36 弟は僕のヒーロー 2.8
37 RED SHOES レッド・シューズ 2.8
38 画家ボナール ピエールとマルト(横浜フランス映画祭2024) 2.7
39 Vermines(横浜フランス映画祭2024) 2.6
40 関心領域 2.6
41 タイガー 裏切りのスパイ 2.5
42 ジャンプ、ダーリン 2.5
43 人間の境界 2.4
44 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
45 けもの(仮題)La Bête(横浜フランス映画祭2024) 2.3
46 マダム・ウェブ 2.3
47 落下の解剖学 2.3
48 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
49 哀れなるものたち 2.3
50 殺人鬼の存在証明 2.3
51 エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 2.3
52 ザ・エクスチェンジ 2.2
53 DOGMAN ドッグマン 2.2
54 パスト ライブス/再会 2.2
55 リトル・エッラ 2.2
56 パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ 2.2
57 ボーはおそれている 2.2
58 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
59 瞳をとじて 2.2
60 ゴースト・トロピック 2.2
61 葬送のカーネーション 2.2
62 Here ヒア 2.1
63 美しき仕事 4Kレストア版(横浜フランス映画祭2024) 2.0
64 ハンテッド 狩られる夜 2.0
65 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
66 ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ
67 ゴッドランド GODLAND 2.0
68 キラー・ナマケモノ 1.9
69 ザ・タワー 1.9
70 ポーカー・フェイス/裏切りのカード 1.9
71 マンティコア 怪物 1.9
72 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断(イタリア映画祭2024) 1.9
73 アバウト・ライフ 幸せの選択肢 1.8
74 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
75 デストラップ 狼狩り 1.6
76 No.10 1.5
77 VESPER/ヴェスパー 1.5
78 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5
番外
ソウルフル・ワールド 5.0
QUEEN ROCK MONTREAL 5.0
あの夏のルカ 5.0
私ときどきレッサーパンダ 5.0
FLY! フライ! 5.0
犯罪都市 NO WAY OUT 4.5
DUNE デューン 砂の惑星 リバイバル 4.0
バジュランギおじさんと、小さな迷子 リバイバル 2.0
メメント リバイバル 2.0
π〈パイ〉 デジタルリマスター 2.0
貴公子 1.5
ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版 1.5
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