「とっちらかっている」ポーカー・フェイス 裏切りのカード kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
とっちらかっている
映画.comのあらすじとラッセル・クロウの主演・監督というだけで観た本作。悪い意味でいろいろと考えさせられる映画だった。主に脚本の問題だ。
少年時代のエピソードからして違和感を覚える。高所恐怖症って言ってたことはスルーだし、お互いのキャラをつかむ前に終わってしまったことにも不満が残る。だからおじさんになったときに少年時代の姿を匂わされても、あぁあの子か!とはならない。
少年時代→薬をもらうアクティビティ→再会→ポーカー→強盗→ラストという大まかな流れだが、昔の仲間に毒を盛る動機が弱い。そのために他の仲間にも毒を盛るという話がなかなかひどい。連帯責任かよ。
そして強盗。これで話が一気にブレてしまった。仲間に毒を盛ったこともさらっと説明して終わりになったし、あの犯人の動機もそれかよってゲンナリする。強盗を登場させずに少年時代と毒の話をもう少し膨らませて、貫き通していたらもう少し面白かったんじゃないか。
いろんな場面で伏線っぽいものを散りばめて、ほとんどは回収していったが、全くスッキリしない。こんな伏線回収は初めての体験。それなりに仰々しい雰囲気を醸し出しても面白くないものは出来上がるということだ。なんだこの映画?と思って調べたらオーストラリア映画だった。偏見ということではなく、ハリウッドだったらOK出なかっただろうなと感じた。いろいろと考えさせれる。
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