劇場公開日 2024年8月23日

「思えば高校のときの教師も箱男だった」箱男 エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0思えば高校のときの教師も箱男だった

2024年9月13日
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鑑賞方法:映画館

安部公房氏の1973年の小説を石井岳龍監督が映画化した。原作は高校生のとき教師に薦められたが未読。何故か50年ぶりのリベンジの感覚。

思えばこの50年、箱男が何たるかはっきりしないまま「自分は箱男だ」と思って生きてきた。箱男が何たるかを知り「箱男は自分だ」と確信した。

本物の箱男にならんとする永瀬正敏さん、そして浅野忠信さんに強いシンパシーを感じた。ダンボール箱に入りたかった。

そしてヒロインの白本彩奈さん。

ニナ・メンケスが否定するところの「男性のまなざし」に晒される彩奈さんの魅力が炸裂した。クンクンする忠信さんに嫉妬した。

観る人を極端に選ぶであろう安部公房氏の哲学の世界。果たして箱男でない人が観たらどう思うのだろう。

エロくそチキン2