「【”映画は人の心を育てる。そして映画館は滅びない。”戦前、戦中、戦後と吉祥寺にあった映画館を経営した一族の姿と共に、”何故に人は映画館に通うのか”という事を、アーティスティックに描いた作品。】」BAUS 映画から船出した映画館 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”映画は人の心を育てる。そして映画館は滅びない。”戦前、戦中、戦後と吉祥寺にあった映画館を経営した一族の姿と共に、”何故に人は映画館に通うのか”という事を、アーティスティックに描いた作品。】
ー 今作は、映画館経営に関わったある一家の3世代を二時間で描いているために、チョイとストーリー展開は早く、且つ一部粗い。
だが、出演している俳優さん達は、現代邦画を支える一流の方々ばかりである。そして、勝手に思ったのだが、皆さん、この映画で描かれた(特に最後に描かれた”バウスシアター”かな。)映画館に思入れがあった方々ではないかなと、思ったのである。
”バウスシアター”の前身の”武蔵野映画館”の開館式で社長(染谷将太)が、満員の観客の前で映画の素晴らしさについて語った台詞
”食べ物は、身体を育てます。学校は頭を育てます。そして、映画は心を育てます。”
は沁みたなあ。流石、苦しい中、投げ出さずに映画館を経営して来た男の言葉であるよ。
そして、思ったのだが、自分が住む街に映画館がある有難さを、改めて感じたのである。配信技術が進んでも、私だけかもしれないが、映画館で観る映画って記憶に残るモノが多い気がするんだよね。
又、私は途中からこの映画で描かれた映画館を、脳内でこの映画を観た映画館に置き換えて観たのである。
それと、万一、映画館が無くなったとしても、”映画館と言う文化”は滅びないと思った映画でもあるのである。-
<2025年6月1日 刈谷日劇にて鑑賞>
コメントする
トミーさんのコメント
2025年6月1日
共感ありがとうございます。
大してかからない場所に映画館があると、時間をかけても観に来る人の気持ちを忘れがちですね。立ち見が出る盛況ぶりとか、現在とはどこか違う熱を感じました。