ふたごのユーとミー 忘れられない夏のレビュー・感想・評価
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【レストランの食事も、映画も、数学の追試もちょっとズルしてシェアして来た一卵性双生児姉妹が、どーしてもシェア出来なかった彼。今作は、クスクス笑えて、少し沁みるハートフルファミリーラヴコメディである。】
■一卵性双生児姉妹のユーとミー(ティティヤー・ジラボーンシン:二役)が考え出したちょっとズルするシェアシーンの数々が可笑しい。
レストランの食事も、映画も、数学の追試もちょっとズルしてシェアする二人。
だってさ、ユーとミーの違いと言えばミーの頬に小さな黒子があるだけなんだもの。
オイラ、じっとスクリーンを見ていたのだけれども、二人は状況に応じて黒子を書いたり、消したりするので、頭の中で”ミー:黒子!”と叩き込みながら観賞したよ。
けれども、ハーフの二人の同級生のマーク君、数学の追試で一緒になったユー(ホントはユーの振りしたミー)に鉛筆を貸してあげて、お礼に答案を見せてくれたユーに恋しちゃうのである。
マーク君は、都合で学校を辞めて田舎に引っ越すのだが、そこにユーとミーも、お父さんの借金問題で、両親の離婚危機のあおりを受けでお婆ちゃんの家にやって来て、マサカノ再会である。
そして、マーク君はユーに人気のない所で”映画みたいな”キスをねだられて・・。ウーム。お父さんは許しませんよ!じゃなくって甘酸っぱいぞ。と思ったら、その光景をじっと見ていたミーからの、爆弾発言炸裂。”あの追試にいたのは、私よ!”ウーム。しょっぱいぞ!
ここからがとても良いのだが、ユーもミーも、マーク君が好きなのでイロイロとマーク君にしてしまうのであるが、マーク君に叱られちゃってションボリ。
更には、お母さんとお父さんの電話のどちらがユーとミーを引き取るか問題も絡んで来るのだが、今作ではそれがタイの田舎の景色の所為もあるのか、どこかホノボノとしているのである。
<今作は、一卵性双生児姉妹が、色んなことをシェアして来た人生で、どうしてもシェア出来ない恋を経験した事で、両親の心も理解できる少しだけ大人になって、両親に自分達の想い(どちらについて行くか)を告げるシーンが良かった作品である。>
<2024年8月11日 刈谷日劇にて鑑賞>
惜しい作品
主役の女の子は一人二役とのことですが、演技がとても自然で良かったです。また、どうやって撮影しているかは分かりませんが、双子がいるようにしか見えないくらい映像も自然でした。
ちょっと残念だったのは序盤から中盤にかけてのストーリーで、双子の姉妹にはとてもよくある、二人が同じ男の子を好きになるとか、男の子が最初に好きになったのがAだと思っていたのが実はBの方だったなど、ありがちな展開だったので、もう一捻りほしかったです。
ただ、後半はちょっと驚かされるシーンがあり終盤の終わらせ方は良かったと思います。
という訳で、序盤から中盤にもっと新鮮なエピソードがあればもっと良い評価になっていたと思います。
素晴らしかった
タイ映画はこれまでほとんど見たことなかった。仕掛けの部分の秀逸さはもちろんだが、作り手が2人に注ぐ優しい視線を感じられる丁寧な演出がとても良かった。あえて俗世から少し離れたのどかな環境に置いたのが良かったのか。男の子も含めたローティーンの子達の心の揺れ動きが尊すぎるし眩しすぎた。
事前に仕掛けを知ったうえで見たが、邪魔にはならず、知っていたからこその感動にも繋がった気がする。それぐらい彼女が素晴らしすぎた。
大の仲良しふたごの姉妹ユーとミーの可愛くって楽しくってしょうがない毎日。これが永遠に続くと思っていた夏の日々。とっても初々しい初恋のとき。キュートで愛おしい素敵な大傑作☆彡
ふたごの姉妹で、名前がユーとミー!
何をするのも一緒で、それが楽しくてたまらない二人が、何ともキュート。
本当に可愛らしくて、観ている方も楽しくて。
カメラに向かってダンスするのも可愛い。
予告編観たときから観たかった。楽しみにしてました。
予告とかのざっくりしたイメージでは、韓国か台湾だと思ってたら、タイでびっくり!
中身を観ても、日本の田舎、学校と何も変わらない。楽器が違いくらい。
ある日、同じ男の子と知り合って、ほのかに初恋。
デートも二人一緒。
そんな二人の両親が離婚の危機?
二人離れ離れになっちゃう?
世の中も1999年!
空から恐怖の大王が降ってきて地球が滅亡してしまう!?
大の仲良しだった、ふたご姉妹の関係もしだいにビミョーになってきて、
ついに予期せぬ大事件が!
二人の運命は如何に!!
☆彡 ☆彡 ☆彡
いやー面白かった。
前半、初々しくってかわいくってキュンキュンしまくった。
そのあと泣けた。
そんな、そんな、二人が実は「一人二役だったなんて!!!」
エンドロールで気付いて本当にびっくり!
みんなわかりました???
しかも初めての演技で映画主演!
上手すぎる!
今の世の中、撮影技術も凄すぎる!
絶対普通に二人いると思ってましたよ。
観る方の勝手だけれど、二人には本当にいてほしかったな。
マナカナみたいに。
代わりに監督がふたご姉妹だったけど。
このへんもキャッチー。
ほんと、観てすごくすごく良かったです。
一人二役の演じ分けが演技初挑戦とは思えず、ありきたりの展開も演出のうまさによって新鮮さを帯びている
2024.7.1 字幕 MOVIX京都
2023年のタイ映画(122分、G)
一卵性双生児の姉妹の恋愛を描いた青春映画
監督はワンウエーウ・ホンウィワット&ウエーウワン・ホンウィワット
原題は『เธอกับฉันกับฉัน』、英題は『You & Me & Me』で、ともに「あなたと私と私」という意味
物語の舞台は、タイのバンコク
そこで中学に通っているユー(ティティヤー・ジラボーンシン)とミー(ティティヤー・ジラボーンシン)は、一卵性双生児として育ち、顔にほくろがある以外は見分けがつかないほどだった
それを悪用して、映画館に半分の料金で入ったり、食べ放題の店で大量に注文しては平らげて店員を驚かせていた
ある日、数学が苦手なユーの代わりにミーが追試をつけることになった
だが、ミーは鉛筆を忘れてしまい、同じく追試に参加したファランことマーク(アンソニー・ブレサレート)は鉛筆を真っ二つに割って分けてくれた
ミーはそのお返しとばかりに解答を見せ、マークにカンニングをさせていく
その後、鉛筆を弁償しようと彼のクラスを訪れたものの、両親の都合で退学したと聞かされた
ユーとミーには父イーク(Natee Ngamnaewprom)と母ニム(Supakson Chaimongkol)がいたが、夫婦仲は冷め切っていて、離婚の話も出てくる始末だった
母は父の借金体質が我慢できず、うまく行っていな事業に固執する夫に愛想を尽かしていた
夏休みになって別居状態になり、ユーとミーは母と一緒に、祖母(Kurma Luktumthong)の住む田舎に行くことになった
ユーはそこで昔の写真を見ながら、再び楽器のピンを習いたいと言い出し、ミーは祖母のギフト包装店を手伝うことになったのである
物語は、そのピン教室にて、ユーとマークが出会うところから動き出す
マークはミーと勘違いしていたが、ユーはそれを言い出せずに話を合わせることになった
ユーはマークから個人レッスンを受けるようになり、二人はお互いを意識し始めていく
そして、二人は付き合うようになるのだが、ミーを一人にはしておけないユーは、三人で遊びたいと言い出してしまう
だが、マークは二人きりで過ごしていたいと考えていて、今度はミーの方がマークを意識し始めるのである
映画は、双子が分け合えないものに遭遇する様子を描き、大きな嘘を隠すために積み重ねた小さな嘘が、その関係を変化させてしまう様子を描いていく
一人二役でほくろと髪型ぐらいしか違いはないのだが、映画が進むにつれて「姉のはずのユーは子どもっぽくて甘えたがり」「実は妹のミーはしっかりもので実直」という性格がわかってくる
その頃になると、普通に見分けがつくようになっていて、マーク自身も違和感を感じてしまう
そして、追試にて二人が入れ替わっていたことを知ったことで、マークは混乱し「どっちが好きなのかわからなくなる」のである
マークがミーに恋し、ユーがマークに恋し、マークはユーをミーだと思っていた、という三角関係になっていて、それがひとつずつ判明していく流れが秀逸だった
どこで、どのようなセリフでバラしていくのかというのがこの物語の肝になるのだが、それがミーのユーに対する嫉妬心というところがとてもリアルだったように思う
監督も双子ということで、双子が感じる日常的なものがとてもリアルに演出されている
実際に同じ男の子を取り合ったかどうかはわからないが、その過程はとても緻密で、恋愛映画としても素晴らしいと感じた
いずれにせよ、展開や着地点が見えているものの、それをどのように組み合わせて、どのようなタイミングでバラすのかはとても重要であると思う
シークエンスが進むごとに三人の心情の変化が表れ、その距離感が変わっていくのだが、嘘をつくきっかけとそれを誤魔化す流れなどもとても自然なものだったので、評価は高いと思う
さらに二人を演じたティティヤー・ジラボーンシンは演技初挑戦という逸材で、二人のシーンでボディダブル(Nutwasa Srinudech)を使用しているものの、この演じ分けは相当な能力だと思う
映画の最後には本当に別人のように思えるので、今後、この女優さんには注目しても良いのではないだろうか
期待度○鑑賞後の満足度◎ 大変可愛い映画。映画としても悪い出来ではない。思春期の甘酸っぱさは世界共通だが時代背景もあるだろうが気取った日本の青春映画よりアーシーな魅力がある。大変気に入った。
①一緒に育ってきた一卵性双生児の姉妹が初恋を巡って初めて仲違いするけれども、結局それによって二人の絆を再認識すると共に更に強くなる、という話はとても予定調和的。しかしながら、タイの田舎風景が何故か珍しくも懐かしく、また1999年人類滅亡のノストラダムスの大予言や2000年問題などリアルタイムで経験した出来事が盛り込まれていてニコニコしながら観ていられる。
2人は子供時代をちょっと早く卒業し、少しだけ大人になった。
まんじゅうは2人で半分こに出来る。だけど、ユーとミーにとっては姉妹2人が一緒にいることは半分こには出来ないことだった。そして、両親と恋人も半分こには出来ない存在だった。
中学3年生だから、将来別々の道を歩むことは漠然と分かっていても、それはまだずっと先の事だと思っていた。
だけど、両親の離婚が2人に決断を迫り、恋人の存在が2人の仲良し関係に亀裂を生む。
ミーは、仲良くなるユーとマークを見て気持ちが揺れる。自分はマークを好きなのか、ユーを取られたくないのか、ユーに嫉妬してるだけなのか分からないとこぼす。
ユーが、マークにも母にも選ばれないという悲しい思いにかられ、バンコクの父のもとへ行こうとバスターミナルへ行く。ベンチで半分にしたまんじゅうを見て泣くユー。いつもミーと半分こにして仲良く食べていたのに、今はそれを1人で食べる悲しみにユーは涙を流す。
いや、もうココ、この映画で1番の泣かせ所。ミミズやタコでも感情移入して泣いちゃうだろう?
終盤、離婚して離れて暮らすことになった両親。 父はユーとミーが離ればなれになるのは可哀想だと思い、2人とも母親と暮らすことを提案する。
それに対しユーとミーは、ミーは母と、ユーは父と暮らすと言い、離れて暮らすことを決断する。
この夏からの色んな経験を経て、少しだけ大人になった二人だった。
ところでマークが好きになったのはユーなのかミーなのか?ムツカシイ問題だ。
マークが初めて出会い好きになったのはミー(偽物のユー)だけど、マークはユーだと思ってる。その後ピンの教室で再開し付き合いだしたユーは、マークにとっては追試で出会ったユーと同じ人物だが別人で偽物のミーだ。
ユーは、追試でのマークとの出会いを共有してないから、マークが好きになったユーとは違う人物だろう。
僕の考えは、最初に好きになったのはミーだけど、今好きなのはユーだ。
そしてマークは結論から言うとオジャマ虫として、取り敢えずユー&ミーの人生から退場 (^^)
(オンライン試写会は内容のいかんに関係せずネタバレ扱い)
今年211本目(合計1,303本目/今月(2024年6月度)11本目)。
(前の作品 「母とわたしの3日間」→この作品「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」→次の作品「」)
fansvoicejpさまのご厚意で3週間も先に見ることができました。
公式の案内や終了後のYoutubeによるトークショーほかでもネタバレ規制はかかっていませんがネタバレになりうることは問題になるので薄目に行きます。
誰が見ても双子と見える2人はそれぞれある時期までは仲良くすごしてきましたが、その2人が別のきっかけで別の男性を好きになってしまい、かといって双子の2人が表立って喧嘩するわけにもいかず…という、恋愛ものと双子ものを重ね合わせたタイムービーです。その恋愛の結末、そしてその2人や恋愛対象の男性のとった結末は…という映画です。
きわめて広い意味ではシスターフッドにあたりうる映画でしょうが、そこまでの印象はなし。まあそれを言い始めると女性が2人出ただけでそうなりますからね。
タイ映画としては、他に逆にいわゆる「ボーイズラブ」系の映画が一定数あったり、逆にホラー映画扱いのカテゴリ(どちらも大阪市ではシネマートで放映されるのが通例)が一定数あり、逆にこういった映画は少なかったので良かったです。タイ映画でありインド映画ではなく120分ちょっとで(実際の映画館での放映では予告編ほか含めて135分あたりか)見やすいのも特徴といったところです。
やや気になった点として、タイ(1999年が舞台)映画として、お店ほかの看板になにも字幕がないので、街内のいろいろなお店を訪れるこの映画のストーリーとしてどこを訪れているのか理解が難しいところがある(日本・タイ共通の文化で推測が付くところと、つかないところがある)のが気になりましたが、お店がどうこうはほぼ関係しないので(換言すれば、お店の人が基本的にストーリーを動かすことはない。全くではないが、お店が何屋さんかを知らないと理解不能になったりすることがない)、タイ映画という特殊性(実際に字幕をつけられる方も限られているものと思います)まで考えて減点なしの扱いにしています。
実際の公開日は3週間先ですが、タイ映画としては「ある程度」珍しい(どうしてもボーイズラブもの、ホラーものが一定数シェアで見られるので)この作品、おすすめです。
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