ソウルの春のレビュー・感想・評価
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韓国のいちばん長い日‼️
私は韓国の歴史にあまり詳しくないので知らなかったのですが、79年に独裁者といわれた大統領が暗殺され、新たな独裁者を狙う軍の司令官チョン・ドゥグァンによるクーデターと、それを阻止しようとする首都警備司令官イ・テシンの戦い・・・‼️てっきりドゥグァンの野望は阻止されるのかと思いきや、悪の隆盛を描いた物語だった‼️カタルシスが味わえないため、後味は悪いのですが、2時間22分、緊張感と緊迫感を持続させた演出は見事です‼️ハラハラドキドキ、時間が経つのを忘れてました‼️
明治維新も、薩長のチンピラが起こした武力クーデターだったのでは?
映画を観ながら思った。
『明治維新も、薩長のチンピラが起こした武力クーデターだったのでは?』
国を心配した若者が立ち上がり、黒船に狼狽える徳川幕府を終わらせ、良い事をした美談になっているが。。。
明治維新を、愚劣な暴力クーデターとしてとらえた映画を見てみたい。
映画自体は、良く出来ていて、良い者が負ける所が好き。
軍の幹部の身柄をとったり、やっている事は薩長と同じ。
天皇の事を『ぎょく』と呼び、ぎょくをおさえれば、こっちが官軍と
錦の御旗。 アホな慶喜は おじけづいた。
ほぼ実話ベースの終始緊張感のあるストーリー
実話となったのは朴正煕暗殺後のソウルの春間に起きた「12.12事件」です。日本の「2.26事件」や終戦直前の「8.15事件」の軍抗争版という感じです。
事前知識が殆ど無い状態で視聴したので、どこまでが実話かは分かりませんでしたが、視聴後に調べてみると事件の大枠はしっかりと実話に沿っていました。
軍の内部抗争を描いた作品のため、登場する人物、部隊、役割等が多く、理解が難しい所もありましたが、関係を理解するのにそれほど時間はかかりませんでした。
終始緊張感のあるストーリーで実話を知らない人にはサスペンスになり、知ってる人にはより詳細なイメージができるなどどちらの人も楽しめる話になっているように感じられました。主人公の俳優が同じこともありますが、「黒金星を追え」が刺さった人は是非見るべきだと思います。
また、映画の評価とは関係ないですが、命令拒否や嫌々で従ってる所から、上層部の政治に利用される現場の将兵が可哀想に思えるところがありました…
後味はよくないな
終始、緊張感の漂う作品。
当時小学生だったのでほとんど覚えていないが、お隣で大変なことがあったんですね。
でも、史実とはいえ後味の悪い結末。
全斗煥はとことん憎たらしく、政府側のトップは使えない奴らばかりでイライラする。
字幕を追うのに忙しく
1979年12月12日の粛軍クーデターをクライマックスとする韓国軍内部での武装蜂起の顛末を描く緊迫したドラマ。史実をモチーフとしたフィクションであると冒頭にあるが、いやもうそら独裁者・全斗煥の悪事の発端を告発する意図があるのは明白。だから邦題のムード(つまり朴正煕暗殺事件から光州事件に至る民主化への期待と挫折という「ソウルの春」本来の意味からの乖離)が気になるけれど、まあキャッチーだし遠からずという判断か。英語のタイトルはズバリ『12.12: The Day』。こっちのが良くない?
特殊メイクというファン・ジョンミン演ずるヴィランの後退しかけたおでこが全斗煥そっくり。憎々しい演技も素晴らしい。ハナ会の描かれ方がとにかくバカっぽくて、ある程度史実に基づいているのだろうけど、こんな奴らに国を任せてなるものかと思わせる演出、ちと過剰か。
それはそうと、セリフの中に人名と肩書きがやたら出てきて、しかも普段見慣れない役職名や階級名が頻出するもんで字幕を追うのに四苦八苦する。政治ドラマにはよくあることだけど、え、誰?どっちが上?ってなる。ともあれサスペンスフルだしカメラもうまいし上々の一級品と言えよう。
関係ないけど、京都国際の甲子園優勝おめでとう!
悪こそが正義なのか
朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が暗殺されてからの政治的不安を抱えた韓国で起きた粛軍クーデターをフィクションを交えながらストーリーにしている。
18年間もの間続いた軍事的な独裁政権は終りを迎えたが、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は新たな独裁者の座を狙うため、軍内部でハナ会という秘密組織に在籍する将校達を動かし、12月12日にクーデターが起きてしまう。
一方で、私利私欲が殆ど無いことでも知られていたために重職である首都警備司令官を任されることになったイ・テシンは部下の中にハナ会のメンバーがいる等不利な立場に置かれながらも軍人としての信念を貫き通した。
ソウルを守るためにハナ会に立ち向かうもハナ会の持つ力の大きさには敵わずイ・テシンは逮捕され軍事裁判にかけられてしまう。
結果、チョン・ドゥグァンが引き起こしたクーデターは成功するに至る。
映画では、チョン・ドゥグァンがクーデターに成功して喜びを示す一方で、チョン・ドゥグァンの暴走を止めようとしたイ・テシンがハナ会に捉えられるのだが、ハナ会の味方として動いた官房長官もだが人間ってこんな薄情な生き物なのかと思っちゃう。
胸糞悪いラスト 史実の凄さ。見る価値はあります。
1970年代の韓国の軍事クーデターを史実とフィクションを交えながらの映画化。韓国で2023年の観客動員数第1位となる大ヒットを記録した作品。
韓国映画特有の怒鳴りあいと権力争いと責任のなすりあい、国家の恥をこれでもかと露骨に描いているのが凄い。
二人の軍人を善と悪として対比して描いているので当然最後はスカッと正義を勝たしてくれるのと期待して見てると衝撃的な胸糞ラストで驚きます。
史実なので仕方ないのですが強烈に後味の悪さが残るラスト。自国の歴代大統領をここまで悪人として描くのも韓国らしい。
おススメ度は普通のやや上。韓国映画好きな人は十分楽しめると思いますが後味は悪いです。
今年観た作品の中で文句なしナンバーワン
クーデターの緊迫した数時間を丁寧に描いた作品。
主役級の役者達がこぞって熱演しているだけでも観る価値あり。
特に数時間にも及ぶ特殊メイクを施して
モデルに要望を近づけたファン・ジョンミンは圧巻。
鬼気迫る演技の中にどこかユーモラスな表情を見て人間臭さを感じる。
エンドロールで、この歴史を決して忘れてはならないのだという製作者達の気概を感じさせた。
力が正義
1979年10月26日に朴正煕暗殺が暗殺され、民主化ムードが広がっていた際に起きた粛軍クーデターの話。
朴正煕暗殺直後、容疑者を拘束し取り調べという名の拷問が行われる中、合同捜査本部長の全斗煥が動き出す。
このクーデターがあったことは知ってはいたけれど、詳細は知らずに観賞。
どこまでが事実でどこからフィクションかわからないけれど、ハナ会首脳陣と対峙し国を護ろうとするイ・テシンと、葛藤する軍人たち、そして腹黒いものを醸し出し結託して流れをつくるハナ会、とシリアスで面白かった。
かなりの知識が求められるので注意。前後を扱ったVODをみてからのほうがよさそう。
今年300本目(合計1,392本目/今月(2024年8月度)25本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
この「ソウルの春」はある程度「長い」出来事ですが、その中の「粛軍クーデター」に焦点が当てられています(他の部分は補足字幕で多少出る程度)。
実際に起きた事件であることは変わりはないものの、主要人物以外は全て架空名に変わっているため把握がしにくいので事前にかなりの知識を持っていないと詰まるのではないかな…といったところです。韓国現代史を象徴する一つの事件について、できる限りどちらかの主張のみを取り入れることなくできるだけ平等に描いたように思えた点は良かったところです。
なお他の方も触れられているように、「南山の部長たち」(この映画の前の出来事)、「タクシー運転手~」(この事件のあとにおきた光州事件を扱う)を見ておくとかなり有利ではないかなといったところです。どちらもVODではあったと思います。
法律系資格持ちなので、この(歴史用語としての)「ソウルの春」「粛軍クーデター」から何が起きたかについて軽く触れておこうと思います。
韓国では何度か軍事クーデタがありましたが、「ソウルの春」においては、「戦争をやめよう」という学生運動が盛んとなりました。日本でも学生運動はみられますが、韓国ではこの出来事に対して学生たちが結託して学生運動を起こしたのが最初と言われます。
また、同じように、こうした軍事クーデタの勃発と付随して起きる労働市場の混乱から生じた、日本でいう「労働デモ」(労働運動)もこのころからです。「内部戦争よりも安定した状態で働きたい」という趣旨でのデモですね。
また、このクーデタはその後光州事件につながりますが、光州事件は麗水・順天事件と同じく韓国軍が国民に手をかけた出来事であり、今でもその被害が伝えられているくらいです(済州4.3事件は、その当時に韓国はまだ成立していなかったので微妙。ただ、広い意味で韓国軍による事件であると説明されるのが普通)。こうした「軍による一般人への攻撃」がしばしば韓国史に見られ、それがまた現代韓国における地域差別をうむ目的となりました(麗水順天事件、光州事件は行ってしまえば「思想弾圧」の事件であったため)。
また、韓国はこのようにクーデタが何度も起きた歴史を持ち、その都度韓国憲法は何度か変わっています(ただしくは改正)。とはいえ、極端に変な改正がされたことはなく、日本は隣国でもあったため、日本の最高裁判例等も参考にしながら、日本では判例法理で認められるようになった「環境権」を明文化するなど憲法改正が(こうした事情により)多い韓国ではあることが特徴です。
採点に関しては特に気になる点までないのでフルスコアにしていますが、VODシステムである韓国近代史を扱う作品(南山の部長たち、タクシー運転手など)を見ているとかなり理解の差が出るので検討されることをお勧めします。
「粛軍クーデター」または、「12・12軍事反乱」と言われる韓国の事...
「粛軍クーデター」または、「12・12軍事反乱」と言われる韓国の事件を、モチーフにした映画。
この事件を全く知らないので、韓国の歴史の一端を学べるかもしれないと思って、観てきた。
「ソウルの春」とは、パク・チョンヒ大統領暗殺に端を発し、国民の民主化ムードが隆盛した政治的過渡期を、チェコスロバキアの「プラハの春」になぞらえ呼称したもの。
この国民の民主化ムードを、木っ端微塵に打ち砕いたのが、チョン・ドゥグァン。
チョン・ドゥグァンのクーデターは、国民のことをこれっぽっちも考えていない、ただただ自分が次の独裁者になるための、欲望剥き出しの暴走だった。
やりかたが想像以上に、汚なかった。
クーデターを食い止める、首都警備司令官イ・テシンが次々に打つ手は、的確だった。
しかし、情報網を全て掌握する「ハナ会」に電話を盗聴されて、イ・テシンの指示は、筒抜けだった。
それでもイ・テシンは執念深く、他の手を打っていく。
イ・テシン側と、チョン・ドゥグァン側の一進一退の攻防は、終始緊張感があり、見ごたえがあった。
最後の最後まで、イ・テシンは死力を尽くしたが、9時間あまりで決着を見た。
陸軍内部の「ハナ会」の勢力が、思った以上に強大だった。
チョン・ドゥグァンは、憎ったらしいだけでなく、カリスマ性もあわせ持っていた。
イ・テシンの徹底抗戦にビビり、チョン・ドゥグァンに味方した事を後悔し始めた先輩達に、
「人間というものは、強いものに導かれたいと願っている!」
「失敗すれば反逆者だが、成功すれば革命だ!」
と言って、鼓舞した。
クーデターを起こすような奴は、肝っ玉が座っているな、と感心した。
黒澤明監督の名作、「悪い奴ほどよく眠る」を観た時の、後味の悪さを思い出した「ソウルの春」だった。
忠誠!(チュンソン!)
クーデター
語源はフランス語(coup d'État)
で一般的には暴力ないし武力による
政治的変革を意味する
国家の統治とはつまりは
国軍の統帥権(指令する権利)の掌握と
言え政権が軍部を掌握しなければ
ならないが発展途上国や情勢が悪化している
国家においてはしばしば政変は
クーデターによって起こることが多い
それほどに軍隊の実質的権力は強いのである
暴力装置という表現も間違いではない
今作はあくまで
フィクションと謡っているが
明らかに大韓民国の朴正煕暗殺後の
1979年10月から翌年8月にかけての
プラハの春になぞらえた「ソウルの春」
を題材にしその後発生した
12.12「粛軍クーデター」をモデルにし
その中心人物だった
全斗煥(チョン・ドゥファン)や盧泰愚(ノ・テウ)
クーデターに立ち向かった張泰玩(チャン・テワン)
らを一部名前を改変しているがほぼ展開は
史実通りの実録系作品
どうだったか
いや非常に面白かった
軍の存在や政治体制の成り立ちが
日本とは異なる部分は新鮮だったし
ディティールや緊迫感も素晴らしく
誰もが感情移入する側をぶった切って
終わるラストは唖然とさせられます
って史実なんですけども
韓国の歴史を
少し復習すると
1950年の朝鮮戦争後
南北を38度線で分断され
朝鮮戦争は終わらないまま
(ちなみに今でも終わっていません)
韓国は米国ら同盟国と軍備を整え
睨み合いが続けていましたが
国家としての機能が進まぬうち
軍の腐敗等が進んだことで
日本名「高木正雄」も持つ軍人
朴正煕が1961年に「5.16クーデター」
を起こして軍事政権を樹立
日本から「日韓基本条約」
として戦後補償と引き換えに
技術支援などを取り付け
(この条約は後に政治的に反故)
「漢江の奇跡」と言われるほどに
急速に発展した
しかし1979年その朴大統領が
KCIAの職員に暗殺され韓国全土に
戒厳令(軍部が三権を掌握すること)
が敷かれたがここに吹いた世界的な
民主化運動の風と共に再び
騒乱が起こったのである
暗殺事件の捜査の代表保安司令官
チョン・ドゥグァンは軍内部の
極秘派閥「ハナ会」に属し
5.16クーデターも関わった野心家
ハナ会は軍内部で勢力を拡大する
秘密組織でも陸軍師団を指揮する
ノ・テゴン将軍と共に重要な存在
政治側にも国防長官に賄賂をしていたり
工作を危惧し軍部と政治を切り離す
方針でいた陸軍参謀総長チョン・サンホは
軍の中でもハナ会に属さず堅物な
イ・テシンを首都警備司令官に打診し
ドゥグァンを左遷する方向で動きます
それを察知したドゥグァンは
チョン・サンホを暗殺事件の加担者
としてでっち上げると共に
陸軍司令部を乗っ取って政権を
奪取する一大クーデターを
1979年12月12日に実行するのである
簡単に説明すると
・大統領に参謀総長取調べの認可を得る
・陸軍司令部を占拠する
・ハナ会のネットワークを最高に駆使する
という算段である
最も大きいのは鎮圧に動く側の通信を
保安部あがりのクーデター側が
完全に盗聴しており行動を封じられて
しまったことにある
そして何より38度線に前方部隊を
集中しているのだからソウルは南側から
反乱を起こされると軍備が常に足りない
ただでさえ大統領暗殺という混乱状況
である
様相的にはクーデター側に有利な条件が
揃っているように見えて映画上の序盤では
なかなか大統領の許可取りがうまく
いかなかったりイ・テシンの機転で
阻止されたり非常警戒警報「珍島犬1」
が発令されたりといったヒロイックな
展開が進むので観ている側はテシンに
感情移入していくところがうまい
しかしテシンの努力も事態を理解していない
陸軍上層部に再三阻止され
ドゥグァンの土壇場からの工作によって
あれよあれよ形勢は逆転していき
テシンはソウルに迫撃砲を打ち込んででも
と最後の手段のように持っていくが
すんでのところで司令官を解任
クーデターが成功に終わってしまいます
これには観てる側は( ゚д゚)ですが
これ史実なんですよね
実録系映画って結末はわかっていても
そこまでにどうハラハラさせるかが
カギですからこれは見事でした
「藁にもすがる男達」でも
幸薄い役を演じたテシン役のチョン・ウソン
そして何より前髪を後退させてまで
ドゥグァンを演じきったファン・ジョンミン
(全斗煥の写真見ると再現度ヤバい)
よくできていました
韓国の政治の歴史も知れて良かった
おすすめで
無能な指導者は組織を破壊する元凶だ
政治・軍事もののかたち(ファクションもの)をとった、組織論、マネジメント論、そして正義論が裏テーマ。
無能な指導者は無益であるばかりか、部下やステークホルダー、組織そのものを破滅に追いやる元凶であることを再認識させられる、韓国映画史に新たに刻まれる名作。
そして『아수라』の第二ラウンド。
あえて難癖をつけるとすれば、チョン・ウソンが相変わらずカッコイイすぎることw
全斗煥って,ほぼ名前だけしか知らなかったけど、 こんな始まりだった...
全斗煥って,ほぼ名前だけしか知らなかったけど、
こんな始まりだったんですね
光州事件の時の政府って、クーデターで生まれた政府だったんですね
朴槿恵が大統領になった時に紹介されていたお父さんって、
知日家ってくらいだったけど、独裁政権してた人なんですね
少ししかない私の韓国の知識が少しずつ繋がりました
それにしてもすっごい映画だった
韓国の現代史を学んだ気分
以前、「タクシー運転手 約束は海を越えて」と言う映画を観た。光州事件に触れた内容だったけれど、当時の韓国の情勢が複雑で自分には理解できたのか怪しかったが、この作品のお陰で一歩前進した感じ。
軍事を動かすことのできる者が国家統治まで握ってしまうと恐ろしい方向へ進んでしまう。普通に生活している国民はそっちのけで何も手を出せないから、どうしようもない。こんな怖いことはない。
ハラハラとドキドキのスリル感のある作品だった。
演出とはいえタバコ吸い過ぎ
1970年代の韓国ってこんな感じだったんですね?全く意識していませんでした。もしかして金大中事件とかも関係ありですかね。
さて本作は緊迫の連続と逆転につぐ逆転で疲れました。どこをアレンジしていたのか見当もつきませんが史実に基づくという時点で凄い作品でした。韓流らしさも良い意味で⭕️バッドエンドですが史実なので仕方ないですがスカッとしない点だけが勿体ない。
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傑作
いや~素晴らしいです。大傑作誕生。韓国映画の軍事、政治サスペンスに又一つ大傑作誕生しました。緊張感が半端ないし、大迫力出し、役者の演技も凄すぎる。
正義が勝たないラストは哀愁感があり過ぎて、何とも言えなかった。
それは45年前のこと
1971年生まれの私にとって、彼を知ったのは韓国の大統領だった時代。当時はメディアや教科書でも「ぜん・とかん」と言う日本語読みが一般的だったのを、84年の来日の際に「チョン・ドゥファン」と現音読みするようとの要請があったとニュースになり、またその後割と早く現音読みが一般的になるように変わっていったことが記憶に残っています。
なお、本作でファン・ジョンミンが演じる役名は「チョン・ドゥグァン」ということで、実際にあった12.12軍事反乱(或いは粛軍クーデター)をモチーフにして作られたフィクションです。役者が演じることで(実話とは異なり)かなりドラマチックな演出もあるだろうと思われますが、鑑賞をきっかけに実際の事件に興味をもち、本当のことについて知りたくなるという意味では、充分観る価値のあるがある映画だと思います。
と言うことで、公開初日の午前回に角川シネマ有楽町へ。ファン・ジョンミン×チョン・ウソンと言うこともあり、平日の割には結構入っていたと思います。
なお前文で知ったような雰囲気を出していますが、実際には鑑賞前まで「知識ほぼゼロ」で挑んだ私。正直言えば前半ちょっと付いていけてなかったと思います。まぁ、展開が早くて顔と名前を覚えられない。。とは言え、韓国の俳優さんたちはキャラが強めな方が多いため、各人の「旗色」が判り始めるとようやく理解が追いつき、そしていよいよ12月12日となると最早この「怒涛の展開」×「シーソーゲーム」の虜。あくまでフィクションとは言え、まさかと思いつつ「どちらが勝つのか?」固唾をのんでしまうほど。或いは、ついついヒーロー映画のように新手を期待してしまったりと、終盤はもはや感情移入が止まりません。
まぁ、韓国映画に対してよく言われることですが、ここまで描いてくれるからこその面白さ。ただ、それが出来るのは「こういう過去」が割と最近まであったことへの反動でもあるような気もします。勿論、報道や教育で「真実」を伝えることは大事ですが、映画と言うエンターテインメントから「真実」へ興味を持てるほうが吸収力高く、そして記憶に残りやすい。韓国の文化政策「支援はするが、干渉はしない」、もっともっと見習わなければいけませんね。堪能しました。
全152件中、121~140件目を表示