ソウルの春のレビュー・感想・評価
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負けたら反逆罪、勝ったら革命って内戦じゃん。
想像してたより楽しくなかった。1979年に起きた韓国大統領の暗殺事件。当時自分は高校生だったけど、このニュースは知らなかったな。その後に起きた元大統領が不幸になる話は聞いてたので韓国の政治家は大変だなぁって印象は持ってた。しかしこの映画、軍内の対立話しだった。てか、軍内で権力を得る為には対立者を殺せばいいの?もっと話し合いをして理想の答えを探すべきじゃね。まず苦手なキャラの多さ。誰が正義なのか分からず。勝ったグループが正義になるって理屈なんだろうな。何より嫌なのが、上司だろうが部下だろうが話し合い中や電話中に皆んな怒鳴り散らすところ。誰も相手の考えや理由を確認せず自分の考えを怒鳴り散らす。部下達は皆んな戦闘に参加するが、なぜ反対する奴が出てこないのだろう。モヤッ!最後にソウル近くで戦闘があったけど、こんな事件起きたら世界中でニュースになって、北から攻められるでしょ。結果、ソウルが春を迎えられたって?最初から最後までずっと嫌いな展開で、韓国の人達を嫌いになっちゃいそう。とても残念でした。
現代史
お話は無駄な助走なく開幕したかと思うとエンディングまで全力疾走で走り切り、二転三転する展開に僕は客席で拳を握りっ放しでした。権力欲を燃やす全斗煥役のファン・ジョンミンが放つ熱量は凄まじく、やはりこの俳優さんは只者ではありません。また、その怪物振りが異彩を放つが故に、クーデターを鎮圧しようと軍人としての筋を通すイ・テシン役のチョン・ウソンの男気が光りました。また、作中の登場人物は非常に多いのに、日本人の僕が観ても混乱がないほどに非常に整理されている脚本と編集も見事です。
現代史を次々と掘り起こし、記録し、優れたエンタメとして提示できる韓国映画界が本当に羨ましいな。日本では、政治映画といえば徳川家康を現代に甦らせる程度の生温い事しか出来ないのですもの。
今年これまで観た韓国映画16作の中では一番面白かったです。
義の通らない非情な現実
史実を元に軍部の反乱を描いた作品は終始緊迫感に溢れ、時間を忘れさせる素晴らしい作品でした。
でも見終わった後の気持ちとしては、ただ虚しさだけが残りました。
軍部の反乱でどちらに道理があったのかは、映画を見た限りでは反乱鎮圧に動いた首都警備司令官イ・テシン側に正義はあったと思い、その後に続く民主化運藤を弾圧して多くの死者を出した事件などを見ても私的欲望のために国家権力を奪い、独裁者として君臨したチョン・ドゥグァンはやはり悪だと思うのです。
悪が正義を粉砕した。だから見ていて虚しくなってしまったのです。
それにしてもハナ会と言う秘密組織は何と強い結束力なのでしょう。戦う前から既に勝敗は決していて始めからイ・テシンに勝ち目はなかったと思われます。
この史実を映画として描いた本作は本当に素晴らしい。圧倒的迫力で描かれるソウルを戦場にした銃撃戦の数々。各部隊の出動シーン。迫りくる敵部隊を橋の上で一人で対峙する首都警備司令官イ・テシンなど、緊迫のシーンの連続でスクリーンから目が離せません。
ただ登場人物が多くて顔と名前が追いつきません。役職も多く出てきてその上下関係も良くわかりませんでした。
軍人として信念をつらぬいたイ・テシンを演じたチョン・ウソンさん、凛々しく軍人の高潔さがにじみ出るいい男でした。チョン・ドゥグァン役のファン・ジョンミンさんは悪人らしさを表現した演技が小憎らしいほど良かったです。
軍部反乱から後の民主化弾圧などこの様な史実を見て今の韓国の若者たちはどう感じるのでしょう。韓国の若者たちだけでなくこの史実を知らない多くの日本人にも見て感じて欲しいと思います。
イ・テシン始めとして関わった人たちのその後の処遇や、もしも鎮圧出来ていたらなど、様々なことを考えてしまいました。
いい映画を見ました
ファン・ジョンミン凄い
1979年10月26日、独裁者と言われ18年間権力のトップに君臨し続けた韓国大統領が側近に暗殺され、国中に衝撃が走った。民主化を期待する国民の声が高まるなか、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は、自分が閑職に左遷される情報を得たため、次の権力者の座を狙い、陸軍内の秘密組織・ハナ会の将校たちを率いて同年12月12日にクーデターを決行した。一方、私利私欲のない高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシンは、部下の中にハナ会のメンバーが潜む状況に置かれ、電話の内容も傍受されている不利な状況でも、信念に基づいてチョン・ドゥグァンの暴走を阻止しようとした。クーデターは成功するのか、という、事実を基にしたフィクション。
事実を踏まえたフィクション、となっているが、名前を多少変えたくらいでほぼ真実なんだと思う。
45年前に起きた全斗煥のクーデターを詳細に検証し制作されたんだろうし、2021年に全斗煥が亡くなったから公開出来た作品かもしれない。
チョン・ドゥグァン役のファン・ミンジョンの演技が凄い。
工作 黒金星と呼ばれた男と同一人物に見えないほどの悪役ぶりだった。
一方、イ・テシン役のチョン・ウソンはカッコよかったけど、正義は必ず勝つ、訳じゃない史実が韓国の闇を知れる。
いずれにせよ、全斗煥は亡くなったとはいえ、子孫も居るだろうに、よく公開できたものだと感心した。
こういうところは、韓国ってさすがだと思うし、同時に現在も戦時中なんだな、と思う。
恐ろしい韓国。
「ソウルの春」は全斗煥(映画の中では名前が少し違う)が大統領になるきっかけを描いた映画なのだが、彼の側にいる人物(実在の)たちが全員腰抜けなのがすごい。また映画とはいえ、その腰抜け描写が許されているのもすごい。2000年に韓国映画「ペパーミントキャンディ」を観て、韓国の光州事件と政府組織における拷問と腐敗を知った身としては、その後に観た映画達、「弁護人」「タクシー運転手」「光州5•18」で描写される全斗煥政権時代の酷さと「ラブストーリー」や「サニー」でふれられる民主化への希望がせつない。また、それら国の恥をさらすような映画制作を許す韓国映画界のパワーが恐ろしい。事件的には全斗煥が悪役に描かれた「KCIA南山の部長たち」を観てから、この「ソウルの春」を観る事をおすすめします。
クーデターの裏側
一応フィクションだが、手に汗握る史実に基づいたリアルな映画に仕上がっている。
最後の方の不利な状況の中、イ・テシン少将の「国を反乱軍に渡すのか?」と戦意の落ちた部下に語る姿が切ない。
韓国映画らしくテンポも良く構成もしっかりしていてとても面白かった。中々上手く纏めていると思う。
“韓国の 歴史の裏側 知らずんば 驚くばかりの 軍事エンタメ” 期待度○鑑賞後の満足度◎ リピート:韓国の歴史を勉強してから シェアしたい度:韓国の歴史に詳しい人と
①こんな結末になるとは思わなかった。ヒーローが破れて敗者になる映画も珍しい。
②史実を元にしたフィクションとの事だから、どこまでが真実かどうかわからないけれども、「勝てば官軍」「軍隊を制するものが国を制する」というのは本当だな、ど思わされる。
日本はこういうことが(太平洋)戦争後は起こらなくて良かったな。韓国の人には失礼だけど)日本に生まれて良かったな、としみじみ思わされた。
③イ・テシン司令官カッコ良すぎ!と思ったが、実在の人物であればその後再評価されているのでしょうか。
④どこの国でもだいたい同じだろうけれども、地縁血縁を優先するもの、無能な上官、風見鶏、大局的にものが見えない輩、自己保身のみを考える者たちのせいで無念の敗北を喫するイ・テシンが可哀想。奥さんも…
ボリューム凄すぎ予習した方がいい
本当に私は韓国のことを全然知りませんでした。
これマジで事実なのですか。もの凄い内容でした。
これから見る人は軽くでも予習していった方がいいです。
最低限の登場人物は押さえた方がいいです。
アイツはどこだとか名前がバンバン出てくるのです。
1979年パクチョンヒ大統領暗殺事件後から始まります。
将来的にチョン・ドゥファンが大統領になります。
韓国人なら常識なのでネタバレでもないでしょう。
チョン・ドゥファンは映画で主役として登場します。
事実は映画より奇でした。
アメリカ映画の他国で人殺してガッツポーズとは訳が違います。
ソウルの軍隊がソウルで戦うのでとても緊迫した状況です。
印象に残ったのがジジイ官僚が「ワシが説得すればスグじゃ」です。
もちろん戦闘力ゼロのジジイ官僚です。危機感がない。
私の会社の社長かよと思いました。ジジイはみんなこうなんでしょうか。
圧倒的緊張感で描く一夜の攻防!
予告を目にしなかったのでノーマークの作品だったのですが、初日のレビュー高評価につられて鑑賞してきました。みなさんの評価どおり、かなり見応えのある作品で、とても勉強になりました。主にたった一夜の出来事を描いているのですが、軍内部の動きをリアルタイムで詳細に追うような展開から目が離せませんでした。
ストーリーは、1979年に韓国で大統領が側近に暗殺され、暗殺事件の合同捜査本部長で保安司令官でもあるチョン・ドゥグァンは、この機に乗じて国の実権を握るべく、陸軍内で自分の息のかかった将校で組織された「ハナ会」を使ってクーデターを決行するが、正義感あふれる軍人として知られ、首都警備司令官に就任したイ・テシンは、いち早くドゥグァンの野心を感じ取り、命を賭してその前に立ちはだかるというもの。
本作は実在の事件をもとにしたフィクションであるとのことなので、おそらく大筋は史実どおりなのでしょう。しかし、恥ずかしながら韓国史に疎く、わずか45年前にこれほどの軍事クーデターが起こっていたとは全く知りませんでした。内乱や戦争は、遠く地球の裏側で起きているものばかりではないと感じ、ぞっとします。
大枠はクーデターにより独裁支配を狙うドゥグァンとそれを全力で阻止するテシンという構図にまとめ、それぞれに野心家と清廉軍人という対極となる性格づけを行なっているため、全体像は比較的とらえやすくなっています。そして、この二人の思惑、その妨げとなる大統領や上官の意向、そこで繰り出す形勢逆転のための一手など、目まぐるしく攻防が入れ替わる展開で最後まで予断を許しません。中でも、侵攻する軍をめぐる橋での攻防、ラストでバリケードを挟んで対峙する両軍の駆け引きには、手に汗握る緊張感が味わえます。
ただ、中心となる二人以外にもけっこうな数の軍人が登場するのですが、名前も顔も覚えられず、ほとんど区別がつかないのには参ります。加えて、その肩書きからおおよその職務内容は推察できても、軍部内での立場や上下関係がわかりにくかったのも残念です。とはいえ、地図上で進軍ルートを表示したり、盗聴員を挟んだ画面構成で見せたりといった工夫のおかげで、情勢の把握に困ることはなく、作品世界に浸ることができます。特に、韓国史を何も知らない自分は、結果が見えずに最後までずっとハラハラしていました。と同時に、結末を目の当たりにして、これが史実に基づいたものであることを改めて実感しました。そして、韓国国民はこれをどう受け止めているのか、関係者はその後どのような人生を送ったのか、ちょっと気になりました。
主演はファン・ジョンミンとチョン・ウソンで、作品全体を牽引する圧倒的な演技が光ります。脇を固めるのは、イ・ソンミン、パク・ヘジュン、キム・ソンギュン、イ・ジュニョクら。
ファン・ジョンミン✕クーデター=我々は一つ(ハナ)だ!
安定にノリノリなファン・ジョンミンのパワハラ劇場!互いにカードを切り合う緊迫の攻防戦。いつも現場がコキ使われては割を食う。『アシュラ』よろしくパワハラっぷりと、上に対する媚びへつらいというかヘラヘラした感じも見られる。
韓国映画の歴史モノとかってやっぱり2時間超え普通だったり -- 外国だからそりゃ分からなくて当然な部分もあるのだけど -- こういう風に様々な名前や役職などが飛び交い、各所テンション高く次々と怒涛に進むイメージがあって、ただでさえ鑑賞に体力使うのにその分からなさで更に疲弊しがち…。大前提として、見ているときは食い入るように面白いのだけど!!
【“悪貨は良貨を駆逐する。そして軍事独裁政権は継続された。”今作は全斗煥が起こした12/12軍事反乱を苛烈に描く、韓国映画陣の自国の負の歴史をエンタメ作品として製作する気概に感銘を受けた作品である。】
ー ご存じの通り、歴代の韓国大統領の多くが悲惨な末路を辿っている。全斗煥が起こした12/12軍事反乱のきっかけにもなった、朴正煕大統領が側近のKCIA部長に拳銃で撃たれ死亡した事件(この事件の経緯は「KCIA 南山の部長たち」で詳細に描かれている。)を始め、今作で権力欲に取りつかれた方の主役のモデルとして描かれる全斗煥は今作のクーデターや光州事件(この事件は「タクシー運転手 約束は時を越えて」で詳細に描かれている。)の責任を追及され逮捕、無期懲役刑を受けているし(但し、後年特釈。)、全斗煥の右腕だった盧泰愚も同様に有罪判決を受けている。
更に、廬武鉉は収賄疑惑により飛び降り自殺をしているし、李明博も賄賂授受の嫌疑で逮捕、朴正煕大統領の娘である朴槿恵も収賄、職権乱用などで重刑を言い渡されている。
では、何故に韓国大統領はこのように悲惨な末路を迎える人が多いかと言うと、一言で言えば大統領になると巨大権力を手に出来る政治システムが背景にあるのである。-
◆感想
<Caution! 一部、敢えて役名を実名に変換して記載しています。又、やや内容に触れています。>
・今作の魅力は数々あれど、朴正煕暗殺事件の捜査本部長に就任した全斗煥保安司令官(今作では、チョン・ドゥグァン:以下敢えて全斗煥と記載する。)を演じたファン・ジョンミンの権力欲に憑りつかれた男の、豪胆さや強かさ、そして人間臭さを見事に演じた姿である。
彼が、年上の役職者たちを”先輩”と呼びながら、腹の中では馬鹿にしつつ陸軍内の秘密組織”ハナ会”の中で頭角を現していく姿や、時に見せる人間臭さの演技は見事である。
・一方、高潔な軍人として描かれるイ・テシン首都軍事司令官を演じたチョン・ウソンも見事である。
全斗煥が着々と多数の軍を手中にしていく中で、正に孤軍奮闘する姿にはドンドン観ていて肩入れしていくのである。彼が追い詰められた時に僅かな自分の軍勢に対し鼓舞する言葉や、全斗煥に対し、”軍人としても、人間としても貴様は失格だ!”と言い放つ言葉も胸に沁みるのである。
そして、彼の妻が彼を気遣う姿が、ラストの彼の悲劇を暗示させる演出も巧いのである。
- この映画は、韓国映画界の名優ファン・ジョンミンと、チョン・ウソンの二人に余りに対照的な人物を演じさせたキャスティングの妙も、魅力なのである。-
・朴正煕の後釜になった崔圭夏も、統率が取れずに度重なる全斗煥の陸軍参謀総長(イ・ソンミン:「KCIA 南山の部長たち」では、朴正煕大統領を演じている。この人も名優である。)を朴正煕大統領暗殺の責任を取らせる署名をするように要求する姿に、屈服するのである。
但し、最後の抵抗として署名の後に事後承諾の意味を込めて、署名日時を入れる所もミソで、この日時のサインが後年全斗煥と盧泰愚をクーデターの罪で有罪にするのである。
・更に、状況を見て右顧左眄する国防部長官の姿や、全斗煥の口車に乗って12/12軍事反乱に加担する軍部の幹部たちの姿が観ていると非常に腹が立つが、この映画ではラスト、彼らを断罪するかのように彼らの”集合写真”を大スクリーンに映し出し、一人一人の当時の役職と名前を映すのである。
■この映画は12/12軍事反乱を忠実に描いているので、観る側の希望通りには終わらない。
だが、それが逆に全斗煥及び彼に加担した者たちを大悪党に見せる効果にもなっているのである。
<今作は、朴正煕暗殺の後に民主化が進むと思われていた時期に、裏で起きていた12/12軍事反乱の際の、二人の軍人の攻防を緊張感溢れる数々のシーン満載で、ぬ軍事独裁政権を新たに維持した"男"に対する激しい怒りを持って描いたポリティカル映画なのである。
又、韓国の負の歴史をキチンとエンタメ映画に昇華させる、韓国映画製作陣の気概を改めて感じさせる作品でもあるのである。>
韓国のいちばん長い日‼️
私は韓国の歴史にあまり詳しくないので知らなかったのですが、79年に独裁者といわれた大統領が暗殺され、新たな独裁者を狙う軍の司令官チョン・ドゥグァンによるクーデターと、それを阻止しようとする首都警備司令官イ・テシンの戦い・・・‼️てっきりドゥグァンの野望は阻止されるのかと思いきや、悪の隆盛を描いた物語だった‼️カタルシスが味わえないため、後味は悪いのですが、2時間22分、緊張感と緊迫感を持続させた演出は見事です‼️ハラハラドキドキ、時間が経つのを忘れてました‼️
明治維新も、薩長のチンピラが起こした武力クーデターだったのでは?
映画を観ながら思った。
『明治維新も、薩長のチンピラが起こした武力クーデターだったのでは?』
国を心配した若者が立ち上がり、黒船に狼狽える徳川幕府を終わらせ、良い事をした美談になっているが。。。
明治維新を、愚劣な暴力クーデターとしてとらえた映画を見てみたい。
映画自体は、良く出来ていて、良い者が負ける所が好き。
軍の幹部の身柄をとったり、やっている事は薩長と同じ。
天皇の事を『ぎょく』と呼び、ぎょくをおさえれば、こっちが官軍と
錦の御旗。 アホな慶喜は おじけづいた。
ほぼ実話ベースの終始緊張感のあるストーリー
実話となったのは朴正煕暗殺後のソウルの春間に起きた「12.12事件」です。日本の「2.26事件」や終戦直前の「8.15事件」の軍抗争版という感じです。
事前知識が殆ど無い状態で視聴したので、どこまでが実話かは分かりませんでしたが、視聴後に調べてみると事件の大枠はしっかりと実話に沿っていました。
軍の内部抗争を描いた作品のため、登場する人物、部隊、役割等が多く、理解が難しい所もありましたが、関係を理解するのにそれほど時間はかかりませんでした。
終始緊張感のあるストーリーで実話を知らない人にはサスペンスになり、知ってる人にはより詳細なイメージができるなどどちらの人も楽しめる話になっているように感じられました。主人公の俳優が同じこともありますが、「黒金星を追え」が刺さった人は是非見るべきだと思います。
また、映画の評価とは関係ないですが、命令拒否や嫌々で従ってる所から、上層部の政治に利用される現場の将兵が可哀想に思えるところがありました…
後味はよくないな
終始、緊張感の漂う作品。
当時小学生だったのでほとんど覚えていないが、お隣で大変なことがあったんですね。
でも、史実とはいえ後味の悪い結末。
全斗煥はとことん憎たらしく、政府側のトップは使えない奴らばかりでイライラする。
字幕を追うのに忙しく
1979年12月12日の粛軍クーデターをクライマックスとする韓国軍内部での武装蜂起の顛末を描く緊迫したドラマ。史実をモチーフとしたフィクションであると冒頭にあるが、いやもうそら独裁者・全斗煥の悪事の発端を告発する意図があるのは明白。だから邦題のムード(つまり朴正煕暗殺事件から光州事件に至る民主化への期待と挫折という「ソウルの春」本来の意味からの乖離)が気になるけれど、まあキャッチーだし遠からずという判断か。英語のタイトルはズバリ『12.12: The Day』。こっちのが良くない?
特殊メイクというファン・ジョンミン演ずるヴィランの後退しかけたおでこが全斗煥そっくり。憎々しい演技も素晴らしい。ハナ会の描かれ方がとにかくバカっぽくて、ある程度史実に基づいているのだろうけど、こんな奴らに国を任せてなるものかと思わせる演出、ちと過剰か。
それはそうと、セリフの中に人名と肩書きがやたら出てきて、しかも普段見慣れない役職名や階級名が頻出するもんで字幕を追うのに四苦八苦する。政治ドラマにはよくあることだけど、え、誰?どっちが上?ってなる。ともあれサスペンスフルだしカメラもうまいし上々の一級品と言えよう。
関係ないけど、京都国際の甲子園優勝おめでとう!
悪こそが正義なのか
朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が暗殺されてからの政治的不安を抱えた韓国で起きた粛軍クーデターをフィクションを交えながらストーリーにしている。
18年間もの間続いた軍事的な独裁政権は終りを迎えたが、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は新たな独裁者の座を狙うため、軍内部でハナ会という秘密組織に在籍する将校達を動かし、12月12日にクーデターが起きてしまう。
一方で、私利私欲が殆ど無いことでも知られていたために重職である首都警備司令官を任されることになったイ・テシンは部下の中にハナ会のメンバーがいる等不利な立場に置かれながらも軍人としての信念を貫き通した。
ソウルを守るためにハナ会に立ち向かうもハナ会の持つ力の大きさには敵わずイ・テシンは逮捕され軍事裁判にかけられてしまう。
結果、チョン・ドゥグァンが引き起こしたクーデターは成功するに至る。
映画では、チョン・ドゥグァンがクーデターに成功して喜びを示す一方で、チョン・ドゥグァンの暴走を止めようとしたイ・テシンがハナ会に捉えられるのだが、ハナ会の味方として動いた官房長官もだが人間ってこんな薄情な生き物なのかと思っちゃう。
胸糞悪いラスト 史実の凄さ。見る価値はあります。
1970年代の韓国の軍事クーデターを史実とフィクションを交えながらの映画化。韓国で2023年の観客動員数第1位となる大ヒットを記録した作品。
韓国映画特有の怒鳴りあいと権力争いと責任のなすりあい、国家の恥をこれでもかと露骨に描いているのが凄い。
二人の軍人を善と悪として対比して描いているので当然最後はスカッと正義を勝たしてくれるのと期待して見てると衝撃的な胸糞ラストで驚きます。
史実なので仕方ないのですが強烈に後味の悪さが残るラスト。自国の歴代大統領をここまで悪人として描くのも韓国らしい。
おススメ度は普通のやや上。韓国映画好きな人は十分楽しめると思いますが後味は悪いです。
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