「ヤン・イクチュンありき」告白 コンフェッション 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤン・イクチュンありき
山小屋に閉ざされた男二人の死闘を描くサスペンススリラー。
舞台劇のようなワンシチュエーションものは、山下敦弘監督の得手ではないと思ったが、「自分としてはB級ホラーと思って作った」との発言を目にして、納得。「遊星からの物体X」を明らかに意識したようなシーンもあって、怖いけれど、ちょっと笑ってしまう、という感じは、持ち味が出ているとも言える。
とにかく、ヤン・イクチュンありきの作品。原作では日本人同士の設定とのことだが、あの役柄をあのように演じきれる日本人俳優はいるだろうか。韓国語でぶつぶつ独り言を言うのも、結果的に、不気味さを増す効果をあげていた。生田斗真は、受けの芝居に徹していたが、後半はもっと狂っていく感じがほしかった。
今どき1時間20分弱の劇映画は珍しいが、無理にエピソードを加えずに、作品としてはすっきり仕上げている。それでも、わざわざスクリーンで観るべきか、というと...
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