劇場公開日 2024年4月12日

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「父をたずねて三千里」貴公子 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 父をたずねて三千里

2025年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

驚く

ドキドキ

 コピノ=コリアンとフィリピノの合成語。韓国人男性がフィリピンへ旅行したり留学したりして現地女性との間に子供が出来て、その子を捨てて帰国してしまう。日本人も同じでジャピーノと呼ばれる。韓国に戻れば“雑種”と蔑まれたりするので、なかなか韓国には行けない。この映画ではそうした社会問題をも批判しているように思える。

 そんなコピノの孤児院で育った青年マルコは地下格闘場でボクサーとして稼いでいるが、母親の手術費までは届かない。賭けボクシングの客から宝石店強盗まで誘われるしまつだ。父親が見つかったという情報のもと、韓国へ旅発つマルコだったが、飛行機内で怪しい男に「チングだ」と声をかけられる。端正な顔立ちのイケメン。日本でいうと歌舞伎役者のような感じ。

 マルコの父親らしき人物は医療系の巨大財団のトップだが病床に伏していて、長男(キム・ガンウ)はマスコミの人間をも平気で殺すようなヤクザの首領みたいなタイプ。そこに「貴公子」という謎の男にマルコを救うかのような行動に出るユンジュ(コ・アラ)も絡んでくる。一体誰を信じればいいのか、まさに四面楚歌の状況。とにかく自分は死ぬ運命でしかない・・・

 こんなスリリングな状況下で自分を「プロ」だと名乗る貴公子。カーアクションも派手だし、銃の腕は凄いし、ジョークも冴えているのだが、肺病で余命わずか?やがて、心臓疾患の父親がマルコをドナーにしたいこと、そして貴公子はマルコを誘拐して1000万ドルを要求していることがわかってくるのだ。とりあえず、彼を頼るしかないマルコ。

 ド派手な乱闘シーンの最中、義妹であるハン・ガヨン(チョン・ラエル)がいいスパイスとなっていた。まぁ、長男と対立してるんだから中心人物ではあるのだけど。観る側とすればアクション以外に人間関係を推理する楽しみもあり、貴公子の人となりがわかってくる物語。痛快でした。

kossy
りかさんのコメント
2025年9月9日

主役のキム•ソンホさんはドラマで脇役ながらお顔が目立つので覚えていました。本作が初主演ではないかと。
面白い役柄でしたね。

りか
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