「話のテンポが悪い」フォールガイ 水原秀策さんの映画レビュー(感想・評価)
話のテンポが悪い
話の運びがモタモタして抜けが悪い。全盛期の黒澤明なら冒頭10分で死体を転がしていただろう。アクションシーンは楽しかったが。
まずラブコメシーンが全体に長すぎる。演出にかこつけて繰り返し酷い目に合わせるのはちょっと笑ったけど。半分くらいの長さが適正だろう。
さらに話のテンポを阻害するシーンも多い。例えば冒頭、クスリを盛られるくだり。「ユニコーンギャグ」を使うためだけに売人のとこへ行ってドタバタしてるのが、グダグダしてかったるい。ギャグ自体は面白かったけどね。他にやりようはいくらでもあっただろう。
あと主人公が終盤で実は心が折れてたと、告白するとこもね。だったら復帰後、いきなり上手いスタントを見せちゃダメじゃん。なのであのシーンもまるっきりムダ。
こういう話の進行を阻害する要素を削ってタイトに仕上げればもっと面白かっただろう。
ちなみにラスト付近でなぜスター俳優は撃つのを躊躇するの? 焼き殺そうとまでしてたのに。何か私が見逃したんだろうか?
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