「全てのスタントへの讃美歌」フォールガイ ふぇるさんの映画レビュー(感想・評価)
全てのスタントへの讃美歌
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劇中でも言及されているが、未だスタントに対してオスカーの部門は無い。前から問題視はされているが今年のオスカーでもさらりと短い映像が流れただけで終わっている。
この作品はスタント有きでストーリーを後で肉付けしたような作りだが、そのお陰かマンネリ化せずにあらゆるパターンのスタントを楽しむことができる。
飛び込み、格闘、カーチェイス、落下などてんこ盛りだがそれもスタントシーンを増やす目的だとすればご愛嬌だろう。
ライアン・ゴズリングも高所恐怖症だが、冒頭のシーンでは50mの高さからのスタントを自らしたそうだ。また8.5回転のクラッシュシーンは実際にギネスを更新した。まさにスタント冥利に尽くすというものである。
アクションスタントのみならず、ドッグアクションの取り込みや爆薬などを扱う特殊効果班などあらゆるスタッフへの気配りが感じられる。
一見デューンのパロディのような劇中作品だがSFのような作品はセットや小道具などプロダクションデザインの力の見せ所でもある。
脚本を模した冒頭のクレジットも粋である。
現在ではSNSなどでメイキング以外でもスタント動画を投稿していたり、配信サービスではスタントウーマンのドキュメンタリーなどもあるのでこれを機に探してみては如何だろうか。
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