「頭は使わずに。」フォールガイ キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
頭は使わずに。
2000年辺りまでの音楽&映画の小ネタが満載。
(もちろん元ネタ知らなくても平気。)
前半は正直すごく退屈だった。
ダラダラと続く中途半端なラブコメ風なやり取りに、アクションもあまりピンと来ない上に、かなり都合の良い展開。
で、中盤の市街地ではフィル・コリンズのバラードに乗せて荒唐無稽なアクション、といった辺りで「ははぁ~ん。さては、ちゃんとストーリー追いかける作品じゃないな。(※私個人の感想です)」と感じ始めてからは、かなり楽しくなった。
(思い返せば、以前この監督の撮った『ブレット・トレイン』も、途中で考えるのをやめてから楽しくなる系でした。)
そしてラストに向けての畳み掛けは「やれ、やれぇ!」と心の親指を立てながら堪能した。
退屈だった前半は、この後半に向けての前フリになってはいるけど、やはりダラダラ感は否定できないし、全体としてそのお陰で2時間越えてしまう様な内容でもない。
作り手の「映画への愛」・「映画作りへの愛」が溢れた結果、「こういうシーンを撮りたい」が先行して、プロセスの精査は後回し。ご都合主義になっちゃった印象。
それでも、私の観賞後の満足感は高かった。
「カタルシス」ハンパねぇ。
これがどういう映画かを事前に決めて観始めてしまうと、好き嫌いが出るのかも知れない。
私は、途中で「あ、そういう映画?」って切り替えたので、その分ちょっと楽しめた度合いはマイナスしてるかな。
頭を使わずに楽しむのがオススメです。
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