「テンポよくテンポが悪い」フォールガイ マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
テンポよくテンポが悪い
スタントマン(フォール・ガイ)
映画や舞台において
危険を伴うシーン専門に演じる役者
本役の俳優の背丈など近い風貌の
いわゆる「替え玉」
これはボディスタントと呼び
自動車による衝突やジャンプなどを
伴う危険なシーンを行うものは
カースタントと呼ぶ
また特撮等で全身着ぐるみで演じる
スーツアクターもスタントマンと
言える
スター俳優にはジャッキー・チェン
のようにスタント出身もいるし
こうした存在が周知されるにつれ
トム・クルーズのように
あえてスタントを使わなかったことを
宣伝でアピールする場合もある
この映画はそうしたスタントマンを
最近「バービー」などでも
おちゃらけ役が板についてきた
ライアン・ゴズリングを主役において
思わぬ事件に巻き込まれる
様を「ブレット・トレイン」でも
登場人物が皆どこかおかしいはちゃめちゃな
世界観で魅了したデビッド・リーチ監督
によるコメディ・アクション
どうだったか
キャストも豪華だし
アクションシーンもキレがあって
笑えるとこもあって
悪くはないんだけど
この監督特有の
「テンポよいテンポの悪さ」を
またしても見せつけられ
アニメなら30分一話で終わりそうな
そんなに広がりのないシナリオを
引き延ばしている感じは
否めずハッキリ飽きて出て行く
客もいました
伏線を出してしっかり回収するとかも
ちゃんとしてるんだけど
これでは忘れちゃいます
ブレット・トレインの時も
同じ感じを受けました
この監督はもっと短尺で
まとめればいいんじゃないかな
ほんとポンポさんの言う通り
90分でまとめてほしい
127分は長すぎます
どうしても
ストーリーは
ベテランスタントの
コルトはスター俳優トム・ライダー
専属のスタントで
監督を夢見る撮影クルーの
ジョディとはいい仲だったが
ある日スタント中のトラブルで負傷
自信を失ったコルトは失踪し
ジョディの前からも姿を消します
一年半後のある日トムのマネージャーの
ゲイルに呼び出されスタントシーンの
撮影を要請されます
コルトは断りますが監督はジョディ
と聞き目の色が変わります
夢の監督になっていた!
現場に行くと撮っていたのは
SF大作「メタルストーム」
コルトは復帰後見事に
カースタントをやってのけますが
彼女が呼んでくれたんだと思い込んで
いたジョディに会うと今更何よ
もう出るなとキレられます
ガッカリするコルトに今度は
ゲイルから「主役のトムが突然
いなくなったから探してほしい」
と依頼されます
顔を3Dスキャンされ場合によっては
代役で映画を完成させなければ
ならない可能性もあるとの事
コルトはとりあえず家に行きますが
そこでトムの恋人に襲われ
(基本的に登場人物が皆アクションの達人)
落ち着けると出入りしていた
お薬の売人の場所を教えてもらい
(ここのセットジョンウィックでも出てきたね)
トムに扮して紛れ込み
一服盛られてラリった状態ながら
締め上げて聞き出すとホテルで
「フルーツバー」を頼めと言われ
そこへ向かうとなんと氷漬けの
トムの死体がバスタブに!
慌ててその場を去りゲイルに知らせ
警察にも知らせるとバスタブは
空になっていました
ゲイルはあんたは高飛びしろと
飛行機を用意されますが
コルトはジョディとのカラオケ
パーティーの約束があります
トムの真相・・携帯電話に
何かあるとコルトは思いつき
トムの犬の世話をしているアルマが
預かっていたので受け取ろうとすると
トムの警護の連中がそれを
奪いに来て争奪戦
携帯を手に入れスタント仲間の
ダンとロック解除のパスを
家に探しに行くとあっさり発見
データを漁ると
ラリったトムが
もう一人の専属スタントマン
ヘンリーを過って
殺してしまうシーンが映って
いました
あの氷漬けの死体はヘンリー
だったのです
するとそのトムの家に刺客と
テレビをつけるとコルトが
ヘンリー殺しの容疑者に
仕立てられていました
3Dスキャンもその
殺してしまう動画の
顔だけコルトに入れ替える
ためだったのです
全部ゲイルの陰謀だと気付いた
コルトはその場を逃げ出そうと
しますがその途中で携帯は
壊されて証拠がなくなって
しまいます
結局トムに捕まりヘンリーに
スタントが出来ない事を
なじられカッとなってやった
事などを明かされます
なんとかその場を逃げ出した
コルトはボートで
ジョディに真相を話しながら
逃げますが給油所にぶつかり
大爆発も辛くも脱出
テレビでは自殺したことにされ
ジョディは悲しみにくれます
コルトとダンはこっそり
メタルストームの現場に戻り
ジョディに逢いますが
生きてると思ってなかった
ジョディにボッコボコに
されますがなんとか無事を知らせ
ノコノコ現場に戻ってきて
スタントが全くできないトムの
せいでシナリオまで変えられそうに
なっている現状をなんとかしよう
トムに自白させようと画策します
ここから撮影チームが一丸に
なる感じはいい
結局色々やってトムに白状させ
ゲイルらと逃走しようとしますが
それもコルトの活躍で阻止で
めでたしめでたし
トムがこうなっちゃったので…
差し替え俳優はまさかのあの人
上映は見事に成功しました
コミコンでですが!
真面目な役が多かった
ライアン・ゴズリング
エミリー・ブラント
「テネット」ではカッコいいアイヴス
役だったアーロン・テイラー・ジョンソンの
おちゃらけ演技は確かに楽しいが
やっぱりテンポかな~