チェンソーマン レゼ篇のレビュー・感想・評価
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ファンが求めていた「チェンソーマン」
藤本タツキ氏の漫画を原作としたアニメ版「チェンソーマン」シリーズ。その続編にあたる映画作品。
TVアニメシリーズは、監督のこだわりがチェンソーマンの作風と合っておらず、様々な要素が一部のファンからの批判を買った。そのためなのか、今回は新たな監督を迎えた新体制での制作となっているのだが…素晴らしい作品に仕上がっていた。
公安のデビルハンターとしての様々な戦いを経て成長したデンジ。彼はひょんなことから、カフェで働く少女・レゼと出会う。可愛らしくアプローチしてくるレゼに心奪われるデンジだったが、彼女にはある恐ろしい秘密があった…。
この映画の美点は、とにもかくにも原作を意識した画作りである。
藤本氏の絵がそのまま動いているかのようなキャラクターデザイン、印象的なコマを忠実に再現するカットなど、制作陣の原作への凄まじい愛情が感じられる。
ストーリーも極めて漫画に忠実だ。
元々「まるで映画のようだ」と評価されていたレゼ篇であるが、実際に映画として制作したのは最高の判断だろう。序盤と終盤の対比、目まぐるしく展開する怒涛のシナリオなど…デンジとレゼの恋模様が、音楽や作画といったハイレベルな演出力で、映像作品として最高の形で昇華されている。
声優陣の演技はバッチリ。特にレゼ役の上田麗奈女史は、前半の魔性っぷり、終盤本心を吐露する消え入りそうな声色、どちらも最高にハマっていた。原作を知っていても、あの結末には胸が締め付けられてしまう。
音楽も素晴らしい。
オープニングでテンションを上げてくれる、米津玄師の「IRIS OUT」。恋模様をよりエモーショナルに彩ってくれる、美しい劇伴。戦闘シーンをぶち上げる、マキシマムザホルモンの挿入歌「刃渡り2億センチ」。最後に涙を誘う、米津玄師と宇多田ヒカルのデュエット「JANE DOE」……。全ての曲が最高の形で使われている。作り手の方々に敬意を評したい。
そして忘れてはならない戦闘シーン。
TVアニメの時からクオリティは高かったが、今回はさらに凄まじい出来となっている。
恐らくだが、CGはほとんど使われていない(使っていたとしてもセルルックで気づきづらい)。レゼの爆発の規模感、暴風で破壊されるビル群、その中を泳ぐビームとデンジなど、原作のイメージを損なう事なく緻密に描かれている。特にレゼとデンジの格闘シーンは、身体のしなやかな動きが非常に分かりやすく、スロー等も多用した事で激しいながらも見づらさを感じない、バランスの良い画作りとなっていた。一瞬たりとも目は離せない。
この作品は、チェンソーマンを愛している全てのファンへの最高の贈り物だ。まだチェンソーマンを知らない人でも、今から総集編を履修して劇場で体感してほしい。それほどまでに素晴らしい作品だった。
夏の終わりに、少年と少女の狂おしく切ない夏を、是非とも劇場で。
想像以上に映画映え
映画で観れてよかった
デンジはまだ16歳なんだよなぁ
原作はアプリの無料を一回読んだだけでほぼにわか、1期アニメは音楽に釣られて最後まで見たけどダレちゃってあんまり記憶に残ってなかったから総集編見てから鑑賞。
一言で言うとめっっっちゃ良かった。ひとまず見てほしい、グッズを買いたくなるから。
米津さんの音楽は相変わらず。一体いつまで頂点で輝いているんだ、太陽かな?
ポチタのダンス可愛すぎる。原作の絵が動いているのも原作ファン歓喜だったんじゃないかな。
レゼが可愛くて可愛くて、原作ではエロいだけかと思ったのに…デンジを誘惑しただけかと思ったのに。どうしよう、私も好きになっちゃう…!
天使もレゼの過去の話も構成は原作通りなのかな?すごく綺麗にまとまってて終わった後拍手したいくらいだった。
ネタバレなしで書くの難しいな…。
まぁ、ひとまず見てほしい。
ちょっと戦闘シーンは酔うかもしれないし、照明の点滅はめちゃくちゃあるけどギャグとエロスとバトルと切なさがいい感じに織り交ぜられてて楽しかった。
あらゆるところを走り回るビームくんがバカ可愛くてとても長男とは思えなかったけどよくよく聞くと長男でそれが更に面白い。
花言葉は「恋の思い出」「恋の終わり」?
アニメから入ったので、アニメ分しか原作未読で我慢してて、やっと映画でレゼ編が見れて感無量!
本当にレゼちゃん美しくて可愛くて切なかった…!!
戦闘描写が素晴らしく、所々コミック調になったりと絵の遊び心も満載で後半ずぅっと戦ってるのに全く飽きませんでした!すごい!
水の描写が特に美しくて、プールのシーン最高に綺麗でした。
プールの下からライトアップするような光と水の幻想的な美しさは、FF10のあのシーンを彷彿とさせる美麗さです。
あちらは世界一純粋なキスですが、こちらは色んな意味で世界一不純(恋に落とすための手管や、女性の裸体に爆速で吸い寄せられる等)でありながら、その心の奥底にはお互いに歪な生い立ちであるからこその無知さや純情さがあるのではないかと想像する余地があり、結末を知ってから思い返すと胸が苦しくなる……本当に最高のシーンでした。
作中ずっと気になっていたのが、デンジとレゼがもらった「花」!
キーアイテムでもあるのですが、あれはなんの花なのか気になって調べてみました。
原作から調べてる人が多かったようで「コスモス」説が濃厚と
映画のレゼがもらった真っ赤な色は、チョコレートコスモスのノエルルージュに近いかな?コスモスの中でも、チョコレートコスモスには別で花言葉がついてるんですよ。
「恋の思い出」と「恋の終わり」……切ないですよね…
ちなみに白いコスモスは「純潔」や「美麗」なんですが、それを食べて吐き出すデンジwwwなんともデンジらしいくて好きです!
その後喫茶店では白いデイジーが飾られていました。
花言葉は「希望」「期待」「無邪気」
まるで喫茶店という薄膜に守られた夢のように、希望や期待や無邪気さを詰め込んだ青春
二人が出会ってほんの一週間……最後に枯れていたのがあまりに儚くて、とても良かったです。
喫茶店の花は作画がしっかりガーベラなのですが、受け取ったあの花は、本当はなんの花なのかな…パンフに書いてないかなぁ
最初のオープニングは、ポチタの可愛らしさにぜんぶ持ってかれた〜〜!!かわいい〜〜!!
暴力の悪魔と、ビームがコミカルで可愛くて大好きでした!!
ドM様いらっしゃい
えらい気合いの入った作画に圧倒される。
花火をバックにしたキスシーン。その後に起こる恐ろしい出来事は、原作読んでいるから知っているんだけど、あまりの情景描写ですっかりその後の事を忘れて見入ってしまう。
16才の童貞であのシチュエーションだったら、すでに天に昇っているはず。藤本タツキは童貞をいたぶるのが上手いよね。
それでもへこたれないデンジを見ていると勇気が湧く。
ハイスピードで縦横無尽に移動するレゼ様を目で追いかけるのも大変。魅惑のボディに見とれていると、ボムの大音響。これは劇場で体感しないともったいない。
あの頃の気持ちを思い出しながら、レゼ様やマキマ様にいたぶられる快感。クセになりそうでございます。
田舎のネズミが好き
空一面の花火のようにバッと華やかでグッと切な(刹那)い"あの頃、君を追いかけた(feat.シャークネード)"…夏の終わりに思いを馳せる"ひと夏の恋"的甘酸っぱくホロ苦いエモキュン爆裂"青春の一頁"を束の間駆け抜けて、出し惜しみゼロの濃密フルスロットルお祭り映画!
都会のネズミたちの中で、行き場なく場違いで"田舎のネズミ"みたいな2人が出逢ったら。共鳴する魂と甘酸っぱい初恋のピュアネスが、琴線に触れる。
頬を赤らめたレゼの登場シーン全部にザワザワドキドキしてしまう前半戦。…からの、欲求に素直でバカ正直なデンジにも"心"があると、作品内での成長がよくって、デンジのことちょっと好きになれた思春期="(本来無いはずの)青春"の1ページ。人殺しの男女逃避行モノにもなり得るという(ex.『バッドランズ/地獄の逃避行』『トゥルー・ロマンス』『ナチュラル・ボーン・キラーズ』)
上田麗奈さんの名演!頬を赤らめながら心を奪うレゼと、心臓を奪うボム。そして、そのどちらでもない第三(素顔)の"彼女"…。彼女もまた実験台"どこにも行けないモルモット"として普通の子供時代を奪われ、青春時代が失われた被害者。あぁ、考えると切ないな。こんなところでもロシア言及?"なんで初めて会ったときに殺さなかったんだろう"?
「私はデンジくんと戦うのに時間をかけすぎた」ファーストバトルがラストバトル?あまりにド派手アクションなバトルシーンが続きすぎるとそれがもはや当たり前・通常運転になっていって、そこにカタルシスは薄まり無感覚になっていくという弊害みたいなものを本作では個人的に感じてしまった。中盤に"ドラマ"が無く見せ場に次ぐ見せ場という。終わってみればそれすらも戯れ合いみたいなものと思えたけど。
子供時代に見た『学校の怪談』(や『スパイキッズ3-D:ゲームオーバー』)みたいなひと夏の儚い恋のギュンと胸しめつけられる余韻。それを本作に求めすぎると100%機能しているかは ― 上述したような延々と続くアクションシークエンスからも ― 見ている途中は分からなかったけど、流石に最後はエモいし、何より彼女のことが(恋愛感情でなく人として)大好きになってしまう切なさ(刹那さ)。本当に時間を共有したような感覚にすらなったかも。
やっぱりMAPPAのアニメーションはスクリーン映えするクオリティ。牛尾憲輔による音楽もいいし、前半のデレデレパートから途中ホラー調にもなって、そしてあのキュンのピークからの衝撃展開の流れも効果的!花江夏樹がノリノリに演じるビームは、「ワンピース」で言えばバルトロメオ枠?うるさい2人のまさかすぎる移動方法には、爆笑してしまったサメ映画!一方で他のバディ2組もいい。特に、アキ ✕ 天使の悪魔が、本当の意味でバディになるまで。
ねぇ、都会はいいとこかい?
P.S. 初めて舞台挨拶中継回というものを観に行ったかも。声優に詳しくないけど、登壇した声優が美男美女ばっかりでビックリした。声優も演じているキャラクターにそれぞれ似ている気がした。上の世代にあたるであろう内田夕夜さんがおもしろく場を要所要所で締めてくれていた。
上田麗奈さんが、レゼの"第三の人格"について語りながら、照明の加減で上田麗奈さんの影が後ろのスクリーンに2つ映っていて、上田麗奈さん自身が3つに見えたのが話している内容とマッチして印象的だった(偶然の産物だけど奇跡的!!)。原作者の描き下ろしイラストが制服姿なのも、確かに最高すぎた!
あと、今回登壇していたわけじゃないけど昨日観た同日公開『ひゃくえむ。』の冒頭に続いて、今回は終盤に台詞があるツダケン。"ツダケンで始まり、終われる=締めれる"というモーガン・フリーマンみたいな真理を勝手に感じた(ex.『ゴールデンカムイ』『ひゃくえむ。』)。
勝手に関連作品『シャークネード』『バッドランズ/地獄の逃避行』『トゥルー・ロマンス』『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『学校の怪談』『スパイキッズ3-D:ゲームオーバー』『あの頃、君を追いかけた』
非常に満足。楽しさと切なさいりまじる。映画館で見れてよかった
タイトル通りですが、見終わったあと、非常に高い満足感で、帰路に就けました。
抽象的な感想ですが、描写や途中のコミカルさによる楽しい感情と、原作を見られてる方はご存知の通り非常に感傷的な気持ちになる切ない描写、ともに満足さに寄与する要素でした。
TV版もそうですが、スタッフの思いを感じる、技術力もそうです。このクオリティを応援する意味でも劇場で見れて良かったです。
なにより映画館は映像を見ることに集中できます。
スマホや冷蔵庫のお菓子などに気を取られません。もちろん、劇場内の人のマナーの良さが鍵ですが、それにも恵まれてラッキーでした。
妻はアニメしか原作を見ていませんでしたので、展開にも衝撃を受けていました。
見終わったばかりの電車でAIに頼らず描いた感想で、とりとめもなくてすみません。。
何故こんなにつまらない!
原作の熱狂的なファンではない。
ただ原作コミックは全巻揃えて持っていて好きな作品である。
テレビアニメは非常に好きで楽しんで観ていた。
そして今回の劇場版となる。
原作は禍々しい世界観と造形美、斜め上いく展開に魅了されたし、テレビアニメではその世界観が動き躍動する歓喜がポップに表現された好シリーズだったと思っている。
そしての劇場版ということで、スクリーンの大画面での2時間前後をどう魅せてくれるかの期待を膨らませていた。
原作に忠実なことと上映時間の枠のバランスが悪いことで映画的な世界を作り出すことに失敗している。
バトルシーンも躍動感なく、繰り広げられている異常性に頼り切って、それを加速させる表現が出来ていない。
要は原作の世界観を大事にするあまり、冒険することなく無難にまとめてしまったことで高い期待を超えられない凡庸さに陥ってしまったと感じる。
「効果」がいかに大切か再認識
制作陣の原作の理解力・解釈力がすばらしい
最近うろうろしている原作の第2部も毎週読んでいる層です。
なんかクールだったTV編に比べて、映画編は色もこってりしていて、キャラクターも原作に近くなり(場面によっては、原作そのまま?)好感が持てました。
前半は、甘酸っぱい青春恋愛譚として良い雰囲気だったと思います。レゼの声がちょっと可愛すぎるかなと思いましたが、女性っぽい仕草で絵が動くと、こちらはこちらで合っていますね。同世代の男子なら、レゼのあの声となよやかさで一発で落ちてしまうでしょう。
後半のバトルシーンは、動きが速すぎて、ちょっと目で追いきれませんでした。2部がやや失速気味の中、MAPPAの制作陣がかなり本気で取り組んでいて、嬉しかったです。
私も原作をちゃんと読んでいたつもりでしたが、いろいろと映画独自の解釈やアニオリ場面があって、なるほどなと感心しました。レゼが謎の男を締めている時、ロシア語の歌を唱っていましたが、原作では確かに♪マークはあるものの、何かロシア語の呪文でも唱えているようで、あまり気にしていませんでした。映画では、レゼがロシア語の歌を歌い始めたことで、これがトリガーとなってソ連時代のことを思い出して、彼女の本性が現出したという解釈なんですね~、なるほど。空を飛んでいたソ連製の旧型輸送機も映画オリジナルのシーンですね。
あと驚いたのが、ロシア語の歌を唱っている時、マキマさんがコーヒーカップを揺らしながら、リズムを取っていた場面。あそこも原作にはなかったですね。“あ、マキマさんは歌を聴いているのか!”と気がついて、鳥肌が立ちました。田舎のネズミと都会のネズミの寓話を、最後にマキマさんがレゼに話し始めたことで、デンジとレゼの会話や体験を(いつものように)全部見ていた・聞いていたということは分かるわけですが、そこをきちんと絵でも表したということで、制作陣の原作理解力・解釈力に脱帽ですそもそも、謎の男がレゼを襲ったのも、マキマさんがレゼの本性を引き出すために仕掛けたんですかね?「支配の悪魔」、おそるべし。再度、原作を読んで、深掘りしたいと思います。
あと、チェンソーマンがサメの悪魔になったビームに乗った時、一瞬、ヨーロピアンな絵柄になって、原作にもなかった表現だったので、“なんでだろう?”と思ったのですが、館内で配布されたガイドブックを見て理解しました。藤本さんの「ナポレオンの絵にしたかった」という意図を汲んだんですね。原作者と意見を重ねて、この映画は作られたんだなとも思いました。
他にも細かな点で原作にはない脚色・表現(蜘蛛と蝶など)がいろいろとありましたが、チェンソーマンのファン層にも満足してもらえるすばらしい出来映えだと思いました。ただ、私の期待値が高すぎたため、申し訳ありませんが-0.5にしました。
違うけど違わない、違わないけど違う
戦闘シーンが過剰で、もっとレゼとの心の機微を描いて欲しかったというのが観終わってすぐの感想。
その後、家に帰り、特典冊子を読んで風呂に入りながら、レゼとデンジとの近付く早さやレゼの演技のわざとらしさに違和感を抱いたように感じた。
それと同時に、原作を読んでいる時は自分をデンジに重ね、不自然なレゼの近付き方に違和感を抱かなかったのではないかと感じた。
違う世界の人だと感じるほどかわいい子が露骨なまでに自分に好意を見せた時、周りはすぐその怪しさに気付くが、当の本人は気付かないどころかそれを運命と思う。
原作はよりデンジ目線、映画はやや第三者目線でそれぞれレゼを描いており、その違いを自分が感じたのではないかと思った。
原作の読者である僕はレゼがデンジを殺す任務の中であってもデンジに惹かれ、だからこそカフェに戻ろうとし、最後に学校についての言葉を残したのだと信じて疑わない。
独りよがりな男性的な目線だが、だからこそレゼ編は強く心に刺さる。
手元に原作がないし、2年くらい前に読んだきりなので原作を美化してるかもしれない。本当に映画がそのようなねらいをもっていたのかも分からないが、レゼ編に対する解像度を高めてくれるものだった。
過不足ない満足度の高い作品
100分という時間にここまでの要素を詰め込む事が出来るのかと感嘆するほど、恋愛、ホラー、ギャグ、アクションが詰まった濃密な映画だった。
前半はレゼとデンジの初々しい恋愛描写を流し、後半は一気にアクションシーンを流すと分かりやすい構成であり、なにより1つ1つの描写の表現がいい。丁寧な所と迫力を出す所のメリハリがしっかりしており、アニメの時のようなずっとダウナー調が続くといった映像になっていたら飽き飽きしてしまっていただろう。
そして結局の所この映画の論点は果たしてレゼはデンジを好いていたのかになるのだろうが、レゼはロシアの「正体不明の女」である。つまり、情報は残さないし、残すような情報もない可能性すらある。その中で喫茶店に向かい、死の間際に「自分も学校に行ったことが無かった」と心の中でデンジに伝える、この切なさたるや…。レゼ自身がデンジに伝えようとした自分の情報はこの映画でこの1つのみである。意図的に情報を絞っているという事は、この最後のセリフにレゼのデンジに伝えたい情報の全てが集約されているという事だ。
これ以上に語るのは野暮ったいのでやめさせてもらうが、これは最早文学作品である。言葉で気持ちを作るの最も解りやすい例と成り得る。それに+して音楽、映像も高いクオリティに仕上がっているのだから評価されるのは当然といえる。
ただ個人的に、最後のed曲はもう少し風情のある物がよかった。レゼのセリフを反芻出来るようなあまり激しくない曲調の方が適していたように思う。
Excellent!!
最近見た映画の中では一番良かった。文句のつけようがない傑作と言って良い。単体では鬼滅の刃を超えていると思える満足度だと感じた。
CGを多用してるように見えるアクションシーンは当に圧巻の迫力!!ここは鬼滅の刃にも劣らないと思えた。IMAXで観たので尚更その迫力を体感できて良かった!
スピード感と臨場感増し増し!!
4DXなら更にこのぶっ飛んだバトルシーンに没入できるかも。
興行収入次第では4DX上映もあり得るだろか?
そしてやはりこの作品ならではの各キャラの立ち方がハンパなくてどのキャラも其々の個性が際立っていて非常に面白くて魅力的に見えた。デンジの分かりやすい性格やマキマさんの恐ろしさを秘めた美しさや、パワーの我儘ぶりやアキの優しさや天使の悪魔の二面性など。
その中でも今回のヒロインのレゼは一際妖しく輝いて見えた。美しく愛嬌のあるビジュアルも相まって見ているこちらもデンジのように彼女の魅力の虜になってしまったように思えた。
また儚く淡い幻の恋物語の風景は誰もが共感し得るシーンで、デートシーンの花火がバトルシーンでのレゼの爆発能力の皮肉な比喩として効いていて切なくも鮮烈なインパクトを与えていた。
それだけにラストの結末には一抹の悲しみを禁じ得なかった。
レゼとデンジの戦闘シーンを見ていてなんで二人が戦っているの?と思ったけれど、レゼもデンジも謂わば国家の道具として理不尽に意味のない戦いをすることになった本来同じ境遇の者同士なのだが、単に立場の違いにより戦うことになってしまったのは悲しかった。
それにしてもこの映画を創ってくれたスタジオMappaは、本当にチェンソーマンの原作漫画のこのレゼ編に相当する部分を上手く映画化してくれたと思うし、この繊細で壊れやすい美しいガラス細工のようなエピソードをTVでなく敢えて映画化したのも納得できる内容だった。本当に期待を大きく上回る素晴らしい出来の作品だった。さすがMappaだね!
そしてもう一度映画館に見に行きたいと思えた稀有な作品だった。
日本の極めて高いアニメ製作レベルの力を思い知ったよ。なるほど世界を席巻するわけだ。鬼滅の刃以外にもこれほどの傑作を生みだし続けるのだから!
またエンディングに米津玄師と宇多田ヒカルのコラボ曲も聴けてとても満ち足りた一時を過ごさせてもいました。ありがとうございます!
私が求めていたものとは違った
TVアニメの批判の反動で、極度にポピュリズム的な、よくある人気バトルアニメ on the movie に振って制作されたもののように思えた。
その結果、バトルシーンでは原作で控えめの異能エフェクトが盛大に、それ以外のシーンでは過剰な量の音楽や忙しなく行われる画角切り替えなどが演出されてしまった。
特にラストシーンでは、感動系の音量の大きい音楽やあまり効果的でないだろうタイミングでのエンドロール、パワーちゃんの存在感を大きくさせすぎた登場、間延びを厭わない原作のセリフ丸々採用などがなされ、原作で感じられた余韻はなく、まさに劇中で言われていた “無理に泣かせにくる感じ” を私は感じてしまった。
そう言った大衆的な演出ではなく、私が求めていたのは洋画や読み切り的な、作品世界と一定の距離が保たれ、かつ雰囲気や余韻を強く感じられるような演出だった。
これは当作品のTVアニメ版で行われ、批判を多く受けた演出と多少似るところがある。
が、私が思うに、TVアニメのような短く一定のインターバルを備えた連続性があるかつ予算、あるいは制作時間の少ないものと相性が悪い演出なのであって、程度や使い所を間違えなければ映画、殊原作で特に映画感が強いチェンソーマン レゼ編においては頗る相性が良いだろう。
加えて、大衆を突き放さずこの映画にこれを取り入れる術はただの学生である私でさえ幾つか浮かんだので、ただ好みでない映画を観たあとよりも、口惜しい気持ちになった。
とはいえ、基盤となる絵や、レゼの魅力の表現は非常に良く、一緒に観に行った普段あまり映画を観ない友人には全体的に好評だったので、求めるものによって大きく評価は変わる作品なのだなと感じた。
悪魔や魔人が実在する世界の命の価値は、
軽いのか?重いのか?
現世に住まう人々の恐怖の多寡により強さやヒエラルキーが変わる【悪魔】と云う存在。
なれば、幽霊だの、魂だの、オカルトなモノがオカルトになり得ないのだから、
カルト宗教なんてないのかな?
一度悪魔が暴れれば人死なんて当たり前だろうから、我々が生きるこの現実よりは平和ボケしてないのかな?🤔
命懸けの職業を対価にして
三食付きの布団で眠れる«ありふれた生活»を獲たデンジ…
おそよ恋だの愛だのからはかけ離れた…今日を生き抜く事だけを必死に考え続ける生活から、
明日と云う未来や、過去の昨日を振り返るだけの余裕を持てる様になったんだから、
一人や二人、好きな女性が出来ても当たり前だよね。
そんな当たり前から一番遠いとこにいた悲しみや、
そんな当たり前を獲るにも命懸けじゃなきゃこの世に居れない哀しみ…
当の本人はそんなのどこ吹く風で、あんな怖いマキマのケツを追い掛けたい!って本気で思ってんだから、
デンジは本当に根っからの善人なんだなって。
デンジの純心さやバカなりの温かい優しさに、
レゼも心を持たざるを得なかったし、惹かれざるを獲なかったんだろうなぁ。
最期は、『卒業』みたいになったらなぁって淡く儚い期待を持ちつつも、
悪魔が、人間サマみたいな«ありふれた幸せ»を思い描く猿真似なんざして…
現実はそうは問屋が卸さない。
悪魔は悪魔らしく、人間もヒトらしく、死ぬ時は不様なモノで😢
戦闘シーンで酔うかも…
都会のネズミでよかったと思えたレゼ
背景構図セリフ配色などによる伏線は、多分多くの人が書いているので触れませんが、感想や思った事をメモとして箇条書きします。
●戦闘前の車上で対面するシーンで、レぜはマキマの名を聞いてデンジと一緒に逃げるのがとても難しい事を悟っていました。
最後新幹線に乗るところ、もしかしたら一人だったら逃げられたのか、あるいはそれも無理だったのか分かりませんが、逃げられるにせよ、逃げられないにせよ、向かったのはデンジの元でした。
向かえばマキマが来ることは分かっていて、それでも向かったというのが切ないです。
そして喫茶店の中で、デンジが座っている背中を見れて、きっと内心とても嬉しかったのではないかと想像しました。
●二人の恋は、こう言う形でした成立し得なかった。
レぜに所謂ところの恋心があるかは分かりませんが、レぜが恋に似たような感情を覚え、任務以外の事を優先させようとしたは、きっとデンジだけだったのでしょう。
●都会のネズミでよかったと思えたレゼ
田舎のネズミの方がいいとレぜは言いました。これまでに殺し、殺されそうになり、様々に危険な目にあった経験からでしょう。
でも都会のネズミでなければ、きっとデンジとは会えなかった。
ずっと田舎のネズミがいいと思っていたレぜが、都会のネズミでよかったと思えたのなら、一概にバッドエンドだとは言えないと思いました。
●マキマの話になりますが、残酷なような良心とも言えるような、と思いました。
レぜに対し、デンジの姿を見せずに消すこともできたでしょうが、見える場所で消しています。決してデンジを連れて行かせないが、思わせぶりなところまでは泳がせる。
良心というとより、さすが支配的行動の現れなのかもしれません。
●レぜとマキマが言う、田舎のネズミ派というのは根本から意味が違います。
レぜは田舎のネズミになりたい、ですがマキマは田舎のネズミが好きと言っています。
観点がそもそも違いますね。
原作を見てたら不思議ではないですが、マキマがデンジとレぜの会話を知っているのもこの映画だけ見ていると恐いですね。
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