チェンソーマン レゼ篇のレビュー・感想・評価
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感情経済と選別の地平で出会った二人
率直に言って、これは“ラブストーリー”ではない。
むしろ、愛や恋といった言葉がいかに市場化・機能化されているかを、極めて残酷に描いた社会批評的作品と言える。本作は、ロマンスの形を借りて、資本主義社会下における感情と暴力の交差点を描いている。そう捉えない限り、この作品の真価は見えてこないのではないかと考える。
まず、主人公・デンジという存在。
彼は知識も教養もなく、資本も信用もない。つまり、現代日本における“持たざる若者”の象徴。だが彼が唯一持ち得るのは「誰かを信じる力」、すなわちナイーヴな感情の資産である。そしてそれが、国家に組み込まれた武器人間レゼという“搾取される存在”との接触によって露出する。
レゼは単なる敵役ではない。国家(ソ連)の道具であり、体制の意思を背負った暴力装置。だが同時に、彼女には「普通の女の子として生きたい」という、ささやかな願望が宿っている。それを揺さぶったのが、あまりにも無防備で、あまりにも真っ直ぐなデンジだった。
その構図の中で、最も意味深なのがマキマのこの一言。
「10本に1本くらいしか面白い映画には出会えないが、その1本に人生を変えられたことがある」
この台詞は、ただの映画趣味の話ではない。
「選ぶ者」としてのマキマの冷徹な哲学を表していると理解した。
大量の凡庸な人間の中から「価値のある1本」を嗅ぎ分け、それを手に入れ、掌に収め、制御する。そうした支配の論理を、まるで詩のように語るところに、このキャラクターの本質が表れている。
だが物語の最後、選ばれなかった側――つまり、レゼの行動が、静かにその構造を裏切る。
彼女は電車に乗り、逃げようとする。国家に戻るか、自由を求めるか。だが、その途中で思いとどまり、駅のホームで振り返る。そして向かう先は、デンジとの約束の場所――喫茶店。
つまりレゼは、最後の最後で「任務」ではなく「自分の意思」で選び直そうとした。
あれは、レゼが“感情の被支配者”ではなく“主体”として人生を選ぼうとした、ほんの一瞬の革命だ。
しかし、彼女はその途中で“消される”。
マキマの支配は、そうした自立の芽を容赦なく摘み取る。
「その1本」にすらなれなかった者に、幕は降ろされる。
だがその行動は、確かに我々観客の胸に焼き付く。
「人生は変えられなかったが、変えようとした瞬間」は、物語を永遠に変えてしまう。
デンジは喫茶店で待っていた。
それが希望だったのか、ただの愚かさだったのか。
観客にはわからない。だが――
もしも“10本に1本”が存在するのなら、
この映画は、その1本であり得たかもしれない“幻の選択肢”を、静かに提示していた。
大迫力!
監督変更前からでは想像もつかないぐらいのど迫力な演出にもう感無量…
そのど迫力な映像と相まってあの劇伴はさすがに鳥肌もんでした!
特に見返したいと思ったのはやはり台風の悪魔との戦闘シーン edge of chainsawが流れると同時来るあのイカれたデンジ 原作勢からしたら期待の遥か上をいったと言っても過言ではないぐらいでした。あとレゼかわえぇ
愛おしやレゼ
もう内容は良いのは分かってますよ。
今日観て来てレゼと上田麗奈さんの声が可愛い事この上ありません。
残念ながら今日は途中退席して肝心な戦闘シーンの途中を見逃しました。
また機会を見て2回目を観に行きます。
この作品を観て去年のルックバックの主人公2人を思い出しました。レゼとデンジのプールや縁日でのデートシーンはあの2人のようでしたね。
結末は原作で知っていたのですが、やはり切ないですね。
レゼとデンジ、2人とも 好き という感情に抗えなかった故の結末かと。
しかし美しい青春と恋を見せて頂きました。
チェンソーマン第二部をアニメでやるなら三鷹アサ/ヨルの声は上田麗奈さんにお願い出来ないかな。
今度はツンデレが聞きたいな(笑)
こんな良いとは
暇つぶしで観たのにすんごかった
チェンソーマンよくわかってなかった
かっこ良い
映画感あった
レイトショーに合ってた
前半部分が意外と良かった
キャラクターの目が良かった
ねっとりしてて
ゾクゾクさせる感じが合ってた
キャラクター
セリフ
風景
切り取り方
音楽
全体のセンス?がたまらなかった
バトルの難しい神経衰弱ゲームみたいのも無く
からっぽで浸れた気がする
下品さ不謹慎さもツボだった
細かいことが気にならない感じ
組織とか正義とか怨恨とかよりも
個人的に気まぐれに他者に向かって行動を起こすキャラクター達のやりやられっぷりに悶えた
懐かしいような夢心地なような素敵な映像や雰囲気も散りばめられていた
バトルの決着、物語の決着もたまらなかった
音楽もよかった
原作に対するリスペクトや理解度がすごそう
ゼロからこのために作ったんだろうか
映画と伴走して影響し合いながら作ってきたのだろうか
映画がPVみたいにもなっちゃって
かっこいい映像や感情が音とシンクロして
酔っちゃって快楽すぎた
甘くなくすっぱい青春
アニメーションと音楽だけ
大変良かったです
原作既読済みでしたが全体を通してとてもテンポ良く進んでいき楽しめました。
デンジのアホさ加減が笑えたし、レゼが可愛かったです。バトルの迫力も凄くて、やはりボムの派手な能力は映像向いてるなと。細かいですがダイナマイトエプロンを使ったレゼの技はとても良いアニオリだったと思います。セリフ、効果音や劇中歌、OP、EDなどの音響面も👍️、耳が幸せでした。
ラストの演出も綺麗で、この映画は鬼滅のように涙が出るような感動ではないんですが、どこか穴が空いたような切なさを感じさせる、そんな映画だと思いました。
星1とか2をつけている褒めるところはあるがここはダメ!みたいなやっかいおじさんもいるようですが、アニメ一期で不評だったという部分を新しい監督さんが気にして作ってくださったようなので、これでダメならもうどうしろと…という感じですね。
尺はもしかしたら5〜10分ほど削っても良かったかもしれませんが、全体的に満足です。
チェンソーマンにしては...
期待してましたが、、
ストーリーはほぼ原作通り。
前半のレゼと出会いからの夜の学校へ忍び込み。お祭りデートなど、じっくりデンジがレゼに恋していく過程が表現されてて良かった。
バトルシーンに突入してから
二人ともほぼ会話らしい会話はなく
レゼもデンジも顔が武器そのものに
変化してしまうので、表情で感情を
表現するのは困難になり、
バトルシーンはド派手ですが
画面のごちゃつきも感じて
妙な長尺を感じてしまい、
「バトルはもういいかな」と
退屈になってしまいました。
個人的にはもっとレぜとの日常会話を
見たかった気分。
原作既読ですが、このレゼ篇が
チェンソーマンで一番おもしろいと
感じていたので劇場で見てよかった。
続きはこれからどんどん暗くなるので
劇場版でなくてもいいかな。
幸せになれない 楽して生きられない
映画の予習として総集編から見直したけど
デンジ君は全編通してずっと何かを失い続けてる酷い人生の話なので
映画を見終わってからも面白かったという気持ちと同時に
この話を見せられてどう思えと?という気持ちがあります
痛快娯楽作みたいな顔してしれっとヒットしてるけど
お客さんに何人かいた小学生くらいのキッズ達はこれを見て何を感じるのだろうか
インタビューしてみたい
原作でこの先の話も知っていると劇中のあれこれが茶番にも見えるけど
この映画だけで考えたら切ない、というか苦くて吐きそうな青春物語として
楽しめると思います
最後レゼはデンジ君との待ち合わせに行けたとしても多分何も解決しないし
すぐ殺されてしまう運命だとしてもカフェ二道にたどり着いてほしかった
というかレゼが来ようとしていたことをデンジ君に気付いてほしかったけど
デンジ君には少しの希望も許されないのだ この後も
ビームと暴力の悪魔が好きなのでアニメで活躍が見れて良かったです😊
BOM!に注意
レゼの変身シーンが予想以上にピカチュウ発光みたいに眩しかったので注意が必要だと思いました。いや本当に爆発物が爆発するのを実際に見たような疑似体験をしたのでびっくりしました。予想以上に目がチカチカします。
ただ欠点らしいところはそこだけで、他は素晴らしく面白かったです。
チギャウチギャウ…のシーンは完璧でした。大爆笑しました。
コミカルなシーンの脳内解釈100%一致でした。
アニメ一期よりレゼ編の方が面白いので途中で脱落した人はレゼ編だけでも観て欲しいです!
レゼ篇言うだけにレゼ堪らん!!
これで目標興行収入50億ってまじ?
全然100億いっていいんじゃないかってくらい完成度高かった。戦闘シーンの作画は呪術廻戦の渋谷事変等同様に他のアニメに負けないくらいの迫力があった。音響も前回と違ってボソボソ声じゃないし、場面にあった効果音やBGMだった。最初はデンジがレゼに惹かれていくドキドキシーンから急に緊迫感のある戦闘シーンに切り替わり、その後切ない終わりを迎えて、見ていてずっと飽きる事がなかった。特に最後の切ないシーンの後に米津玄師と宇多田ヒカルによるエンディングテーマ曲でその余韻を高められた。あと今回はビームが原作よりもボコられ具合が盛られていて笑ってしまった。今作は映画館じゃなきゃ味わえない面白さがあったから見るなら絶対映画館で見た方がいい。知らない人は前作をちゃんと見てから行った方が話も飲み込めてより楽しめると思う。とにかく面白いから是非見て欲しい!
映画のワンシーンにあったように……
作品の最初のほうでマキマとデンジが映画館巡りをするシーンがありますが、そこでマキマが稀に人生観が変わるような映画に出逢える的な話をしていました。そして、そうした作品は10本観て1本あれば良いほうだとも……。
自分はこの作品を観て「その1本ではない」と確信を持って言えます。鬼滅の映画もそうでしたが、映像や演出は素晴らしいけども、ただそれだけなんですよね。個人的には人生を変えてくれるような作品ではない。ただのエンタメとして消化されるだけの作品というか。
マキマとデンジが最後に観た作品で涙を流していますが、その作品はミニシアターで上映されるような一般向きではない作品。観客も2人だけ。でも2人の心には深く何かが突き刺さった。
結局、シネコンで上映されるような作品は大衆迎合的な作品ばかりで、人の人生に深く影響を及ぼすような作品は少ないわけで。
変な感想ですが、自分はチェンソーマンを観て久しぶりにミニシアター系の作品をもっと観たいなと感じました。若い頃はよく行ってたんですけどね。映画で新しい体験をしたいなら、もっとひねくれた作品にお金と時間をかけなければ、と反省した次第です。
日本アニメーションの本気
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