「最高でした!」チェンソーマン レゼ篇 しめじさんの映画レビュー(感想・評価)
最高でした!
終始テンポよく大変楽しめました。
ただし、映画を見る前に原作と主題歌2曲は視聴してきたほうがより楽しめると思います。
レゼ編と銘打っているのですから、レゼに感情移入した状態で観ると完璧に没入できます。
冒頭の主人公デンジとレゼの出会いは雨宿りで偶然を装って、、、と観れば王道のボーイミーツガールですが、レゼの正体を知ったうえで観れば、マフィア映画の暗殺シーンにしか見えません。
原作では吹き出しに隠れていたレゼの手元が、劇場版ではチョーカーに手をかけた状態で描写されており、”なぜあの時殺さなかったのか?”という後半に出てくるセリフに重みを乗せてきます。
おそらくデンジの突拍子も無い手品がなければ、ここで二人のお話は終わっていたのでしょう。
以降”殺して心臓を取り出す”という作戦目標からはかけ離れた、喫茶店での会話、学生生活の模倣などを経て、逃避行のお誘いをするわけですが、声が着くことでレゼの感情の動きにグッと解像度があがったと思います。
逃避行の誘いにどもるデンジの返答を聞いて、”他に好きな人がいるでしょ”と言うレゼのセリフには、声優さんの演技も相まって、嫉妬や理解者を失った失望を感じる奥深いものになりました。
その後のバトルシーンは感情の起伏を失ったセリフを吐きながら、爆発に次ぐ爆発、破壊に次ぐ破壊を繰り返し、失恋を吹っ切る為に意中の相手を殺す様なサイコパスな雰囲気があり、前半の青春パートとの演技の差がすごいです。
んでもって、バトル終了後、今度はデンジ側から逃避行のお誘い。
あきらめようと頑張ったところで逆に近寄ってくる沼堕ちムーブのデンジに、首の骨を折ってやりたくなるレゼの気持ちが伝わってきます。
それでもなお、喫茶店に向かった挙句、天使にハートを貫かれながら、デンジの後ろ姿を見つめるのですから、誰が何と言おうとレゼはデンジに堕とされていましたよ。
レゼというキャラクター、デンジというキャラクターが好きな人であれば、絶対に楽しめる映画だと思います。
蛇足ですが、戦争に利用された子供たちの話は現実にある話で正直気分が落ちます。
劇中で岸辺が”記事になったがすぐに聞かなくなった”と言及していますが、白日の下に晒されてもすぐに風化してしまうリアルが表現されていると思います。今現在も各地の紛争や非人道的な行為がニュースになっていますが、どうすることもできないまま時が流れていくばかりなのかと
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