劇場公開日 2025年9月19日

「アニメーションならではの娯楽作」チェンソーマン レゼ篇 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 アニメーションならではの娯楽作

2025年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アニメでしか表現できないことをやっていて、観るだけで楽しい娯楽作でした。
ワイド画面のレイアウト、緩急使い分けた音響、ぬるぬるとよく動き予算大盤振る舞いっぽい物量な作画、動きを見るだけで引き込まれる演出・エフェクトにワクワクして、「アニメーションを楽しんだな」という充実感がありました。
堪能、堪能。

展開やキャラは原作準拠ですが、世界中に公開・配信できる範囲内でグロさは抑え、アクションシーンは膨大に増やし(鮫の魔人ビームなんか倍以上暴れている)から、決して「原作そのまま」じゃなかったです。

なので、最近SNSで某脚本家を「原作通りじゃない」と叩いていた人たちは、きっと不満に思われるに違いありません。
彼らがもし、手放しで本作を褒めていたら「二枚舌だな」と言いたくなるレベル。
ってか、何をもって原作どおりかって定義も曖昧で、ネット民のソレは大半主観根拠なんで、騒ぐのはあほらしいと思っています。

原作を大事にしているとよく言われる、『進撃の巨人』『鬼滅』『薬屋』『フリーレン』なんかも、原作からアニメでしか表現できない要素を加え、また漫画や小説は読み手個々人の「間」で読むのに対しアニメは時間を与えられ、動きや音が入り、本来は原作者以外にキャラの声がどんなタイプだかも決められないはずが制作側(声優の人気度や事務所都合や音響監督の都合など)で決めている現状で、どこが原作に忠実なんだかと言いたいくらいです。

その意味で、本作は理想的な形でしっかり原作を改変して、アニメーション娯楽作に仕上げた逸品でありました。

コメントする
コージィ日本犬
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。