「ラーメンはあんまり美味しそうじゃなかった」ブルーイマジン ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
ラーメンはあんまり美味しそうじゃなかった
この作品を世に送り出した製作者の正義感や熱意には皮肉では無く大いに敬意を払いたいし、言いたい事に異を唱えるつもりも全く無い。しかし監督役やプロデューサー役や新聞記者役がステロタイプ過ぎるなどあまりにもど真中の直球勝負なのが残念。
極端な例かも知れないが「モスクワはロシアの首都である」と熱弁振るったところで耳を傾ける人は少ないだろう。こういう反論困難な圧倒的正論というのは、結局何も言っていないのと同じになる危険を孕んでいる。つまり「またフェミが面倒くさい事言ってる」と一蹴したくてしょうがない人たちに結果として肩入れしてしまう恐れがあるのだ。
相手の嫌がる事はしない、というのは対人関係の基本のはずだが、その為に必要な少しばかりの想像力を出し惜しみするという、様々なハラスメントの根っこをもう少し別の角度からも掘り下げて欲しかった。
とはいうものの、こうして色々考えるきっかけになる作品としてそれなりに評価すべきだろう。
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