「ベタ中のベタ。やはり母は強し。」ホビッツベイ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
ベタ中のベタ。やはり母は強し。
家族三人の元に無き母が遺した土地の話が舞い込み、家計が苦しいものの何とか前向きに生きる彼らは現地へ飼い犬を連れて赴く事にする。そこの生活用水様に掘ったらしい大型のタンクの元栓を開けたところ、何やら不気味なバケモノが襲来し…というストーリー。
何度も飼い犬にピンチが訪れるのだが、しれっと生還する犬には脱帽である。99分の中で物語が動くのが開始一時間程度してからになるため、とにかくバケモノの襲撃シーンが見たい観客からするとやや退屈かもしれない。それでも子を持つ親としての責任や、過去うっすらと残る母の面影や思い出から膨れるストーリー展開など、意外としっかりと側を固めている様に思える。 だが何十年も放置された家に行くのは良いが、果たしてそこに宿泊するだろうか。家の傷み、汚れ、虫の増殖が予想される家で寝て食ってはなかなか理解に苦しむ。
何故、どこから、どの様に、という部分には触れず、一部の憶測から来る情報のみであり、ワンシチュエーションで得体の知れない不気味さが募るそれなりに見応えのある完成度だった。
グロさは控えめだが、家族三人+タフな飼い犬以外の登場人物がほとんどおらず、その時点で死亡フラグが立ってしまうというデメリットもあるが、不気味さや恐怖感はその辺のモンスター・ホラーよりは際立っているだろう。
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