「新しさはないが心温まる良作」ブルー きみは大丈夫 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
新しさはないが心温まる良作
主要人物のビー(ケイリー・フレミング)、カル(ライアン・レイノルズ)
ビーの父(ジョン・クラシンスキー)、ビーの祖母(フィオナ・ショウ)、
この4人の演技が秀逸すぎて、これだけでも幸せなのに
IFと呼ばれるイマジナリー・フレンドたちの声優が豪華すぎて、
これだけでも観る価値はあると思いました。
ビーの父親は、とにかくビーを明るい気持ちにさせようと
とてもウィットが効いた演出を、ビーのためだけにするんですよね。
もうこれだけでも微笑ましいのに、それが泣けてしまうくらい素晴らしいんです。
母親を亡くしたビーへの気遣いが本当に泣けます。
一方ビーも、その父親を想う気持ちを
IFたちとの関わりによって、思い出させるというか、本当は子どもなのに大人たらんとする
ビーに、さまざまな気づきをもたらしていくんですね。
IFはIFで、子どもたちから忘れ去られると、その子どもたちからは見えなくなるという設定ですが
相当せつない思いをしているわけです。
しかし、IFが友だちだった子どもが大人になっても、実は子どものころの純粋さや大事な思いは忘れておらず
その気持ちを思い出すことで、IFたちと再会するという
ベタではありますが、なんとも気持ちの良いストーリー展開に、終始クスッと笑ったり、泣いたり、
感情が忙しい映画でした。
心臓の手術をした父親に、ビーは何を話したらいいかわからないと悩むのですが、
そこでカルが「自分の物語を語ればいい」と言う。
そしてそれを語るビーに、父親が応える、もうこれだけで泣けます(笑)
しつこいですが、ベタな展開なんですよ。でも、わかっていても泣けるんですね。
私自身、このところ心が弱っていたので、刺さりました。そして余計に泣けた気がします。
最後の最後で、カルが人間っぽいIF(ピエロ)だったことがわかり、
しかも、ビーの友だちだったことがわかります。
その示唆は劇中何度も出ていた気はしますが、全然気づきませんでした。
まんまと作り手の思い通りに鑑賞しちゃいましたね。ということは、存分に楽しめたということだと思います。
レビューの評価は高くはありませんが、私は好き。
こういう作品を観て元気になれる、映画とは私にとってそういう存在です。
何とお優しい…😭。いえいえ、単に年取って、確実にエモくなりやすくなってますw。騙されないようにしないとです。みなさんのレビューを読み、色々ハッとさせられますwww