スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミックのレビュー・感想・評価
全7件を表示
大幅アレンジは良いのか悪いのか…
個人的にスティーヴン・キングの物語は実写化が非常に難しいのではと思っている。もし自分が監督なら絶対断るはずだ。と言うのも、キングの絶妙な台詞回しだったり、独特な文章を読むのが楽しいからだ。映画では勿論そんな表現は出来ない。そこから既に"ワンランクダウンした"状態で鑑賞する事になる。一方で作者同様に個性の強すぎる監督、スタンリー・キューブリックが描いた「シャイニング」は、キングが"最低の実写化作品だ!"なんてブチギレる事になった。
本作は現代に合わせて解釈等を一新しているが、基本ストーリーは同じである。閉鎖された環境で暮らす人々の中で、事業が上手くいかず争いが起こる大人たちと、そんな生活に嫌気がさした子どもたちが分断していくのである。恐らく日本では鑑賞不可だが、10作近くも製作されている長寿シリーズである。どこにどんな需要があるのか知らないが、知る人ぞ知る「クロウ」シリーズも4、5作作られているのと同じくらいマイナーな状況である。
子供の遊びにしては残酷なものだった…程度の物が殺人に切り替わるまでの演出は不気味で良かったが、全体的に緊迫感が薄く、子どもらのボスであるイーデンもただのクソ生意気なガキ感が強く、"怖い"とかの感情はあまり感じられなかったのが残念である。ややグロめな本作だが、後半の展開含め、本当に"今風"な仕上がりであった。それが良いか悪いかは分からないが、昔やったのをそのまま描いたら成功はしないだろうし、賢明な判断だったのでは無いだろうか。だが、長寿シリーズの宿命なのかホラーファンなら誰もが知っている様な作品だとやはり他作品と比べると圧倒的に目新しさが無く、地味という欠点がある。全体的にはキング原作の実写化の中では次第点か少し下位だろうか。
最後に、「チルドレン・オブ・ザ・コーン」では無く、何故「エイジ・オブ・パンデミック」という邦題にしたのかが非常に気になる。
最後の「歩くもの」がイーデンに取り憑いてクリーチャーになったところはわくわくした✨
ダメ大人への子供たちの反乱 トウモロコシ畑の秘密 キング原作映画のイケてない方
かつてはトウモロコシの栽培で栄えたが、今はすっかり寂れているアメリカ・ネブラスカ州の町、ライルストーンで、大勢の子どもたちが巻き添えになり命を落とす事件が起きる。
その中で生き残った少女イーデンは、トウモロコシ畑に棲むという異形の存在を信奉していた。
やがて、子供たちは大人たちを相手に血で血を洗う暴力と惨劇を始めるのだった。
あのスティーヴン・キング原作「トウモロコシ畑の子供たち(Children of the Corn)」を大幅アレンジした作品。
悪徳農業関連企業と、目先の金に目がくらんだ大人たちのせいで、トウモロコシ畑は壊滅状態。
さらに孤児院での凄惨な事件によって、ますますすさんだ町は、大人は荒れくれ放題、DV親だらけ。
そんな大人たちに対する子供たちの反抗が、うまく描けていないのが残念。
反抗する子供たちがリーダーに従う様子に全く説得力が無い。
さらに、なまじCGで何でも描けてしまうことがあだとなって、トウモロコシ畑のアレのCGが、ただただチープすぎる。
畑に撒かれた毒性の農薬の粉塵を吸ってしまうと、精神に異常をきたして幻覚さえ見えかねない、というセリフから、もしかして、畑のアレも、子供たちの行動もそのせいかもしれない、というもっともらしい?理由を話しに生かし切れていないのが残念。
もっといろいろ考えて、話を練り上げて脚本を書けば面白くなっていたかも知れないのに。
最近、そういう映画が多くて本当にもったいない。
ネブラスカ州1番のトウモロコシ♪♪
孤児院で起きた哀しい事件を生き残り、生まれ育った町のトウモロコシ畑を愛する少女が、町と畑を捨てようとする大人達にエゲツ無い仕打ちを…といった物語。
大人達に歯向かう少年少女を描いたダークファンタジー。
モノ言いは強かだが、そんなに魅力的にも見えないイーデンに何故皆従っているのだろう…
なんて疑問もありつつ、大人達に対する凄惨な攻撃が始まり…。
子供たちだけでどうやってここまで連れてきた⁉とか、どうせお前ら3日もすればインフラとか飯とかで後悔するぞ⁉…なんてツッコミはご法度ですかね。
歩む者はモロコシ毒素の産物?でも実際殺◯とかしてましたからねぇ。てか、イーデンと敵対したものの、ボーリンも畑存続派だったんだから襲わなくても…。
そしてあれだけ言ったのにそれ渡しちゃうとか、イーデン詰めが甘すぎ!!…等々思うことは多々あれど、終始スリリングだしそこそこビビらされるし、それでいてワンポイントで笑わせに来るとか反則ですw
また助けを乞うような微笑みや、一転絶望的な表情等、イーデンの一挙一動に踊らされる牧師さんが印象的。結局別の罪って何か言ってたかな?
ダークファンタジーは好きだし、サクッと見れる作品として面白かった。
短編は短編で。
モロコシ菌
養護施設で起きた悲惨な事件の生き残りの少女イーデンが、トウモロコシ畑を捨てようとする大人達に反逆する話。
模擬裁判という割には単にイーデンが言うことを聞くだけの子どもたち。
しかも最初のヤツは仲間じゃないのか?
不快さはとても良いけれど、特段賢い感じもないしカリスマ性がある訳でもないし、恐怖で支配している感じもないのに何で?という違和感がついて回る。
いきなりオカルトな流れになって、イーデンの妄想が現実になっているという様な言い回しはあったけれど…。
最後もそれでイーデン以外は?という感じだし、納得感がイマイチで、それなりには面白かったけれど何でもありのオカルトファンタジーホラーでしかなかったのか、と少し残念。
全7件を表示






