「今までの三谷幸喜作品を期待すると、悲劇的なまでに喜劇」スオミの話をしよう bionさんの映画レビュー(感想・評価)
今までの三谷幸喜作品を期待すると、悲劇的なまでに喜劇
面白かったのは、長澤まさみの七変化だけ。
いい役者が、息のあった掛け合いで場面は進んでいくが、芝居の味がどんどん薄くなっていく。それは、スオミの秘密というのが、空っぽと言っていいほど、何もないことがだんだんわかってくるからである。
妻は夫が守るべき存在、もしくは夫の従属物にすぎない。そんな夫の傍にいて、自我に目覚める妻。
「女性よ、目覚めよ。」ミレニアムからもうすぐ四半世紀が経とうとしているのに、こんなテーマで堂々と作品を世に出してしまう感覚は、驚愕でしかない。
ジェンダーギャップが先進国で最下位グループに位置する日本。そんな日本に対して三谷幸喜が放つ痛快コメディー。贔屓の引き倒しをすればそんな感想をひねり出すこともできる。
今までの三谷幸喜作品を期待すると、悲劇的なまでに喜劇。そんな作品でございます。
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クリストフさんのコメント
2024年11月3日
女性卑下の描き方も愚かしく不快で、コレが面白いと思っている三谷さんの見方が変わりました。
スオミはこうだ、と話す奴らどいつも、スオミを理解してないから自分の価値観だけ押し付けてるのを気がついてない。頭おかしい。
おたかさんのコメント
2024年9月16日
三谷幸喜も舞台を意識したようなコメントは発してはいたようですけど、そこも「舞台を意識した作品なので映画では受け入れがたいって思う人もたくさんいるかも知れないけど…」って期待値を下げて宣伝すれば、ここまでの酷評はなかったのになって思いました(-_-;)