スオミの話をしようのレビュー・感想・評価
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演劇的誇張はあれどスオミはリアルで旦那たちも愛しい
スオミに憧れられる人か理解できる部分がある人は鑑賞の面白みがある映画。私は共感部分があり現代の窮屈さが解かれる面白さがある良作と感じました。
三谷幸喜らしい演劇的誇張はあれど、スオミに関しては相手の求めるものに演じわけられるが、その演技に疲れちゃって関係が長く持たず次の舞台に行っちゃうところが、一貫した彼女らしさとして魅力的に描かれており、そんなスオミの近くにいつもいる宮澤エマは私たち観客と同じファンで、目が離せず魅了されちゃった人なんだろうなと物語構造やキャラ造形も面白かった。
自分で自分を探しキャラや役割を確立することのスピードが求められる現代において、キャラを相対的に創作し軽やかに乗り換えて行くスオミには憧れるところもあり、開放感があります。
旦那たちが愛せるキャラクターだったのに対し、実母や義理子供が全然愛せないキャラクターだったのも対比的でよかった。
わたしの三谷幸喜作品の楽しみ方をご紹介します。
本作品、映画配給会社最大手の東宝さんの配給映画です。大きなシネコンの大きなスクリーンで、少々大袈裟なくらいの宣伝でもって世に送り出されております。
それを、踏まえて、
この映画を2倍楽しむための私なりのポイントをご紹介します。
1.あらかじめの期待値をかなり下げておくこと
2.三谷監督は舞台出身の監督さんであることを理解すること
3.自分なりの楽しみポイントを持って映画に臨むこと
三谷監督、とても精力的に番宣頑張っておられますね。最近テレビをつけたら見ない日はありません。東宝配給映画でいつも思うのは、少々宣伝やりすぎでは?と思うのは私だけでしょうか…。でも、こういう時にテレビで見る三谷監督、実は私の大好物です。映画の内容より番宣の三谷監督をずっと見ていたいので私的には過剰宣伝はいいのですが、映画的にはハードルが上がりますよね。期待値ハンパなくなって心配になります…😅
三谷監督は、ご存知劇団東京サンシャインボーイズの主宰者です。舞台出身の脚本家、監督さんです。舞台好きな方には朗報の30年ぶりの復活が2025年に待っていますね!楽しみです♪なので、映画のつくりが他の映画監督さんとは少々違います。基本カメラは長回しです。そこを踏まえて楽しんでいただきたいです。
私がこの映画をみて一番面白かったのは、エンドロールのスタッフロールで、三谷監督がご自分の名前を数あるスタッフに紛れて右隅にしれっと載せていたことです。
脚本、監督:三谷幸喜
真ん中にデーんと、ながして、止め
ではないので、どうぞ見逃さないように注意して観て下さい😂
ホントに三谷監督は、
お茶目ですよね。
そしてこの映画は、
長澤まさみさんの、
長澤まさみによる、
長澤まさみさんのための映画です。
あらかじめ言っちゃいます。
ストーリーに深みはありません!
でも、ラストに必ず納得します。
長澤まさみって
素敵な女優さんだなぁ〜って
思います。
◾️本作品を特におススメする人は、
1.長澤まさみさんラブ🩷な人
2.三谷幸喜さんや舞台が好きな人
3.映画をニッチな見方で楽しめる人
どうかあなたのご鑑賞時間が、
素晴らしいひとときになりますように♪
アイデア自体は悪くない
これは舞台演劇ですね
三谷さんが得意とする舞台演劇であればよかったのに、映画となるとどうしても観客がスクリーンの前であるから、笑いが欲しい所で笑いが生まれない。これは、映画化した『笑の大学』も同様で、検閲官が外に出て演劇を目にする…というシーンが入るだけで、物語に対する没入感が全く変わってくる。
事件が起きた因果関係がチープで、しかも主犯が概ね見当が付いてしまうのは、やはり映画化にした要因ではないでしょうか。
題材通り
最初から最後までスオミのはなしだった。
癖のある元夫たちがスオミに振り回される
ドタバタコメディ
一癖も二癖もある元夫たちが
振り回される様は観てて気持ちよかった笑
男ってバカだな〜と思ったけど
自分しか知らない素顔があるって
酔いしれてる人っているよなって思う。
それを極端に、そして愛されるように
映像化されてるなと感心してしまった笑
ヘルシンキに負ける元夫たちがかわいそうで可笑しい。
瀬戸康史さんと長澤まさみさんのツーショットは
コンフィデンスマンにしか見えなかった笑笑
最後のミュージカルは一緒に歌いたいね♪
スオミがスオミのはなしをする皮肉さもいいね!
皆んなの評価低くてびっくりしたけど私は好きだな〜^^
長澤まさみ劇場、ここにあり!
面白いけど長澤まさみ目立ちすぎ!
配信(DMMTV)で視聴。
面白いストーリーだし、ストレス発散には
いいかもしれない。
しかし、作品全体を見るとドラマ向きだし、
長澤まさみが目立ちすぎて、他の出演者の
存在感が薄れてしまった。豪華なのに。
三谷幸喜らしい作品だった。
長澤まさみ劇場。あとは松坂桃李が良いスパイス。
スオミより男性陣の出番が圧倒的に多かったはずなのに、スオミのインパクトが強い。
個人的に笑いどころがあまり、というか皆無に近かったんですが、遠藤憲一さんが醸し出す雰囲気って独特でやや口角が上がる部分はありますね。
遠藤憲一さんにしか出来ないムーブというか、説明が難しいですが好きな俳優さんです。
男性陣の個人的なハイライトは松坂桃李さんです。十勝のキャラクターって嫌味がないというか、淡々と物事を捉えている感じが、行動・仕草が主張強めな他男性陣の中で、ひとり世界観に上手く溶け込む形だったので推しキャラです。
これ面白いとか面白くないとかいう感想よりも、長澤まさみさんの終盤の演じ分けが迫力あります。
短時間にあれだけ人が変わって気が滅入らないか心配が勝りました。笑
スオミは育った環境下から本当の自分が分からず相手が求めていそうな女性像を演じていた、というオチでしたが、現実でも人間って人によって見せる顔が違うっていう話はありますよね。
だから長い付き合いの親しい友人でも、他人の話を聞いていて「そんな一面があるんだ」って思うことがあります。
現実的にも人間が持つ顔や姿ってひとつだけじゃないなってことを改めて考えさせられた作品です。
そこまで悪いかな??
あまりレビュー評価が良くなかったので、劇場ではなく、U-NEXTで視聴。
セスナの場面とか面白かったし、そんなにいうほど悪くないのでは??
もちろん最後のヘルシンキ推しは蛇足だと思ったけど、それぞれの旦那さんが人間味あって良かったし、古畑任三郎オマージュのBGMとかドラクエ歩きとか笑っちゃったけどなぁ。
映像作品として仕上げたのか⁈
スオミとは森の国フィンランドを指す言葉。封切り(9.13)以降45日間上映続くも酷評ばかり。彼の久しぶりの監督作品だが映画化には残念ながら成功していない。興業収入は赤字かも知れない、中々目標には届かず。三谷幸喜さんが熱入れすぎて「映像作品」のあるべき姿をウッカリ?無視したようである。作品自体の映像にも関わらず長回しして俳優にピンスポット。やはりこれは舞台化したためとしか理解出来ない。舞台作品の良さそれが映像ではなぜか笑えず。それが一般評価のつまらないなんだろう。三谷作品はいつも舞台では輝き観客はしょっちゅう笑う。舞台はストーリーよりも俳優の動きや息遣いそして台詞回しが面白い。どこかで監督は間違えたのか勘違いしたのか。イヤイヤ確信犯ではなかろうか。映画監督よりも自分が作りたい舞台作品に仕上げてしまった。彼も偉大な脚本家だけれども映画監督にはなぜなのか今回は特に徹していない。もちろん素晴らしい舞台監督ではあるにもかかわらず…。
ラストのヒット曲ヘルシンキ歌うミュージカル仕立てはとても評判が良いので惜しい作品。ちなみに失踪するスオミは主演長澤まさみ。そして夫役は西島秀俊はじめ5人の男優陣と脇役瀬戸康史は名演技だ。私の好きな宮沢エマさんも謎の主役の友人演じてる。本当に惜しい作品に仕上がっていて残念なリン。いやはや三谷幸喜さん敢えて承知で作った映画なのだ。もうしばらくしてから冷静に映像の善悪見直してみたい。
チョーっと眠くなる
三谷幸喜作品、ほぼほぼ見たことがなく…笑
でも一度はみておきたいな〜くらいの思いでみました。
終始動作が大きいというか移動が多くて目が痛くなってきたり、大体の流れが一緒で少しだけ眠くなってしまいました笑
でも、面白かったです!!
私は1番遠藤憲一さんと長澤まさみさんの言い合いが好きでした笑笑笑笑
あれ最高笑笑
最後も、遠藤憲一さんの方だけ見てずっと言ってる所とか大爆笑しました笑
役の中では松坂桃李くんみたいなヤンチャ系がやっぱり昔から好きだなぁ〜と考えちゃいましたね。
あとは長澤まさみ様……綺麗すぎる……
ただただ目の保養になりました。
でもミュージカルには見慣れていないもので。
最後のミュージカルチックな所でもまた眠くなってしまいましたね。
私が三谷監督の作品を見たことがないからなだけだとは思ってます!笑
三谷作品に見慣れるようにがんばります笑👍🏻
「ジョハリの窓」と温かな笑い
同一人物としての女性であるはずなのに、かつてパートナーだった男性のスオミの人物像は、まったくと言っていいほど別物になる―。
やっぱり、人は、自分の意識・無意識(潜在意識)で受け止めたようにしか、他人を受け止めてはいない-他人のどの面からどれだけ強く印象を受けるかは、結局、人それぞれということなのでしょう。
アメリカの心理学者であるジョセフ・ルフトとハリ・インガムが提唱した「ジョハリの窓」とは、案外、こういうことを言うのだろうと、評論子は思います。
(むろん、心理学とか、精神医学とか。そちらの方面にはずぶの素人の評論子の印象ですけれども。)
ジョハリの「4つの窓」
「開放の窓」(open self)=自分も他人も知っている自己
「秘密の窓」(hidden self)=自分だけが知っていて、他人にはまだ知られていない自己
「盲点の窓」(blind self)=他人は気づいているが自分では気づいていない自己
「未知の窓」(unknown self)=自分も他人も知らない、誰からもまだ知られていない自己
人は、自分の価値観のほか、無意識のうちに「盲点の窓」や「未知の窓」にも影響されて、相手の人となりを把握してしまうのが実際であり、本作のスオミと有縁の男性たちの「スオミ観」が違ってくるのは、そのせいなのだと、評論子は理解しました。
そして、脚本・監督の三谷幸喜という人物は、「笑い」の陰にも人間というものへの深い愛情や洞察を含む作品を作る方なのだと、評論子は思います。
『みんなのおうち』しかり、『ステキな金縛り』しかり、『ラヂオの時間』しかり、『記憶にございせん』しかり…。
加えて、三谷幸喜監督の作品での「笑い」ということなのですけれども。
三谷幸喜監督の作品での「笑い」というのは、決して人の弱点・欠点や汚点を見下したり、蔑(さげす)んで笑うという「冷たい笑い」なのではなく、人間性そのものから滲み出てくるような、ある種の「可笑しみ」「温かみ」を笑いネタにしているという点では(人間って、こんなもんだよなぁ、という)「優しい笑い」「微笑ましい笑い」の「笑い」であると、評論子は思います。
もちろん、本作も、その例外をなす作品ではないことも、また明らかと思います。
そういう意味では、本作も、いかにも三谷幸喜監督らしい佳作の一本だったと思います。
評論子は。
(追記)
男やもめに蛆(うじ)が湧き/女やもめに花が咲くとはよく言ったものです。
妻に先立たれた夫(男)の身の回りは、家事に手が回らず不潔になるが、それに比べて夫に先立たれた妻(女)は、夫の面倒を見なくてもよくなり、その分だけ身奇麗になり、周りの男性も放っておかないから、噂も立って華やかになることをいうとのことです。(出典:imidas)
また、最近に読んだある本によると、夫の死後の妻の生存期間は平均で16.6年だそうですが、逆に、妻が先に亡くなった後の夫の生存期間は11.4年なのだそうです。(SBクリエイティブ刊・天野隆著「相続は怖い」2024年)
両者の差には、いろいろな要因があるとは思うのですけれども。
それでも、妻亡きあとの夫は(寂しくて)10年くらいしか生きられないけれども、夫亡き妻は(強(したた)かに?)15年以上も生きると言ったら、それは、言い過ぎでしょうか。
まして、この日本という国は「日の本は/岩戸神楽の初めより/女ならでは夜の明けぬ国」とまで言われた国-。
居並ぶ男どもを、あたかも手玉に取るかのようなスオミは、そういう女性の「強(つよ)さ」「強(したた)かさ」を象徴しているように、評論子には思われてなりませんでした。
(追記)
フィンランドで自国を指し示す端的な単語が、本作のモチーフ「スオミ」で、ラストの「ヘルシンキ、ヘルシンキ」の大合唱に繋がる所以のようです。
日本語には「ナオミ」「イクミ」「ヨシミ」など、それっぽい女性の名前があることにひっかけてのこのイメージングは、評論子は、三谷幸喜監督のウィットと受け止めました。
(追記)
他人のどの面からどれだけ強く印象を受けるかは、結局、人それぞれということ―。
もしそうだとすれば「勝手に決めつけて人を見てはいけない」という箴言まで含むと受け止めるのは、果たして、それは、評論子の深読みのし過ぎというものでしょうか。
全529件中、1~20件目を表示