「決まってるでしょ。天下の大将軍ですよ!」キングダム 大将軍の帰還 コータローさんの映画レビュー(感想・評価)
決まってるでしょ。天下の大将軍ですよ!
前作までの3作は本作のための前フリと言い切ってもいいくらい熱い2時間半でした。原作未読、アニメも未視聴ですが『キングダム』大人気の理由をあらためて理解できました。
羌瘣の「トーンタンタン」でも全く歯が立たない武神龐煖の圧倒的強さ、尾到の死を知って「涙や詫びはいらねえ。こういう時は笑って褒めてやるんだ。ホントによく頑張ったな。到。」という尾平のセリフ、前作は顔見世程度だったのに楊端和を再登場させてまで引っ張ってその正体を語らせたとんでもない策略家李牧の活躍、新木優子さん演じる摎の強さと美しさとその出生の秘密そして純粋さ、ついにお披露目される騰の実力(なんじゃこりゃと思いましたが通称「ファルファル」いうんですね。)など見所は数え切れませんが。。。
本作は何と言っても王騎将軍がメインです。1作目よりそのクセの強さ、アクの強さ、存在感に圧倒され、原作を知らない私でさえ演じる大沢たかおさんの演技のポテンシャルの高さによって大好きなキャラになっていました。武神龐煖との一騎打ち、演じるお二人のカッコ良さと力強さに加え演出、VFXによりまさに手に汗握る闘いでした。さらにセリフすべてが重みを持って心に響きました。
「武将への道は犠牲の道です。そこを乗り越えるたびに人も隊もより強くより大きくなるのです。飛信隊と名付けたかいがありましたよ。」
「策がなければ力技です!」
「敵の数およそ10倍!ならば1人10殺を義務付けます。敵10人を討つまで倒れることを許しません!皆ただの獣と化して戦いなさい。いいですか?!ここからが王騎軍の真骨頂です!この死地に力ずくで活路をこじ開けますよ!皆の背には常にこの王騎がついてますよ!」
「我が配下たちにも怒りを覚えます。なぜ戦いをやめるのですか?たとえ何が起ころうと死んでも諦めぬことが王騎軍の誇りだったはずですよ!」
「ンフフフ…。決まってるでしょ。天下の大将軍ですよ!」
「強者どもの果てなき命がけの戦い。ンフフフ…。まったく。これだから乱世は面白い。フフフ…。」
続編制作が発表されています。存在がデカ過ぎるキャラクター王騎将軍抜きで物語がどう展開していくのか。楽しみでもあり心配でもあり。