「あと一本くらい作ってもいいんじゃないか」キングダム 大将軍の帰還 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
あと一本くらい作ってもいいんじゃないか
大沢たかお演じる王騎将軍のオンステージであった。アクション超大作として作っているが、軍勢シーンよりも大沢たかおの佇まいの迫力の方が見どころとなっている。王騎将軍はこれまでのシリーズで存在感は抜群だけど、そんなに活躍してこなかったのだが、今回ばかりは主人公の信を超えて出番が多い。信は王騎将軍と一緒にいると、本当にまだ子どもみたいで頼りない感じが対比的なキャスティングになっているのがようやくここで効いてきた。王騎将軍と相対するホウ煖役の吉川晃司の存在感もすごかった。二人の絵になる俳優のおかげで面白く観れた。
物語の構成は、やや中だるみがあるのだけど、日本映画屈指の迫力を作った映像は見事で、アクションチームは今回もいい仕事をしている。あまり綺麗な顔した奴が戦場に少ないのもいい。
これが最終章と言っているが、本当にこの先はもうやらないのか。もう一本くらい作ってもいいんじゃないか。国内市場だけでなく海外市場も積極的に狙っていけるシリーズにできるんじゃないかと言う気がする。海外市場を当てにできればもっと予算をかけられるようになるし、挑む価値はあると思う。
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