「我らの大将軍」キングダム 大将軍の帰還 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
我らの大将軍
2019年から始まったキングダムシリーズも、これにて完結か...。悲しすぎる。でも、ここまで作ってくれたことに感謝。本当はまだまだ続編を見たいところだし、制作中なのでは?という噂も最近流れているが、一先ずありがとう。こんな超大作が毎年見れるとは、1の頃は思ってもみなかったよ。
本作は一区切りのつく最終章として、これまでよりかなり力が入っている。冒頭からクライマックス。全編クライマックス。気合いの入れ方が段違い。145分とシリーズ最長にも関わらず、体感はおよそ30分。あまりにあっという間で、改めて佐藤信介監督の演出力の高さに驚かされた。こんなに濃い内容なのに、ここまで一瞬に感じさせるとは...恐れ入った。そして今回は1~3の予習が序盤に差し込まれており、物語に一層没頭できる。ただ、過去作は見なくてもいいよ!と初見の方に向けて言いたいところだけど、このシリーズに限っては全部見た方が絶対楽しいし、今回の内容は特に、見ていた方が深く刺さるはず。振り返りシーンはあるものの、やはり過去作必見ということでお願いします。
吉川晃司vs大沢たかおって...ねぇ。男の色気と熱気に頭がクラクラしてしまう。あまりにカッコよくて恐ろしい。2人の筋肉はもはや芸術。アクションの撮り方からも普通では無い熱量を感じ、ワンカットワンカット呼吸を忘れてしまうほど見事な出来栄えだった。2人の戦闘シーンだけでまる5日,6日使ってるってんだから。圧倒的な緊張感と破壊力。もう常軌を逸してるって...。
今回は王騎回。彼の活躍ぶりは、主人公が信であることを忘れてしまうほど。同時に、これまでスポットの当たらなかった秦国王・えい政の側近である昌文君、そして王騎の側近である騰についても今回初めて描かれており、また1から見直したい、漫画も読んでみたいと思える大傑作に仕上がっている。アクションも人間ドラマも、シリーズの集大成に相応しい高品質ぶり。気付いたら姿勢が前のめりになっている。
ただ、不満があるとするならキャスト関連の問題。これはシンプルにわがままだけど、山田裕貴演じる万極の登場シーンが少ないのは、本作で期待していた要素のひとつであったがために残念だった。まだまだ謎の多い存在。彼のためにも続編を作って欲しい。あと、新木優子はみなの心を奪う美貌ではあるものの、あまりに細くて、しかも剣術も微妙で、どうも最強の女武将には見えなかった。摎ってきっと原作でも人気キャラだよね。ん〜、もっと鍛えて欲しかった。
まぁここまで全身を沸き立たせ、胸が熱くなり、立ち上がりたくなるような映画はこれまでもこれからも見ることは無いだろう。日本映画も、お金をかければここまでのものが作れるんだ!と世界に示したシリーズであり、その功績は今後の映画業界の行く末を左右すると思う。声高らかに言いたい。邦画だって、面白いんだ!!!!今年ベスト10には山﨑賢人が2つもランクイン。すげぇよ、賢人。少女漫画の王子様からよくここまで来たよ。もっと、もっとやってくれ、わらべ信っ!!!
みかずきです
仰る様に、本作、邦画とは思えない迫力とスケールでした。
邦画もやればできるんだなと実感しました。
信もえい政もまだ若いです。彼らが王騎のような強者になる姿を観たいです。続編に期待します。
ー以上ー