劇場公開日 2024年7月12日

「個人的には、原作とアニメと実写映画の中で一番面白いのは実写映画版だと思います。」キングダム 大将軍の帰還 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0個人的には、原作とアニメと実写映画の中で一番面白いのは実写映画版だと思います。

2024年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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ドキドキ

『キングダム』は原作の最新刊まで読んでおり、アニメも視聴済みです。
前作の実写映画も3本すべて劇場で見ました。
地上波で放送されていた再放送もチェックしましたが、改めて見ても楽しめました。
個人的には、原作とアニメと実写映画の中で一番面白いのは実写映画版だと思います。

『キングダム』の魅力はキャラクターにあると思いますが、実写版はその再現度が高く、実在の人物を基にしているため、実写化されたキャラに対する違和感がありません。
もちろん、キャラ設定は現実にはあり得ないところもあります。
例えば、女性があれほど強いわけがないと思う部分もありますが、古代の話なので、実写で見ると自分の常識の方が間違っているようにさえ感じます。
そのため、普通のマンガ実写化作品とは逆に、実写版のキャラクターの方が魅力的に感じます。

戦闘シーンも実写版の方が迫力があり、人間が実際に戦っている方が当然ながらリアリティがあります。
マンガやアニメではわかりにくかった戦場の様子や戦いの配置も実写の方が理解しやすいです。
この映画に出てくる超人的な技や人間は現実にはあり得ないものの、実写だとより現実的に見えるから不思議です。
また、日本の戦国時代劇に慣れていると、『キングダム』の戦闘シーンは新鮮に映ります。
日本の戦国時代では攻城戦が主で、鉄砲もあり、地形も山あり谷あり川ありで、平地での大規模な戦闘は少ないですが、『キングダム』の場合、平地での大軍団の戦いが多く、その迫力はマンガやアニメを超えています。
CGも使われていますが、その迫力は圧倒的です。

主人公の信もこの映画の段階ではやっと100人将になったばかりで、最前線に送られます。
戦いに次ぐ戦いで、敵陣に突っ込んで大将を討ち取るシーンは見ごたえがあります。
因縁のある大将同士の一騎打ちもあり、これも実際にはあり得ないけれど、日本の戦国時代劇にはないレベルの超乱戦で面白かったです。
もしかしたら、『キングダム』は時代劇というよりヤンキーマンガに近いかもしれません。

『キングダム』は中国の話ですが、中国では人気がないそうです。
日本では『三国志』が有名で人気がありますが、個人的には三国志の時代より春秋戦国時代に興味があります。
中国でもこの時代を描いたドラマがありますが、『キングダム』とは違い、超現実的で淡々とした話が多いです。
中国から日本に来ている知人に『キングダム』について聞いたところ、その人は『キングダム』を知らず、中国では三国志の時代の方が人気があると言っていました。

その後、中国で『キングダム』が人気がない理由を調べたところ、実写映画で中国人の役を日本人が演じていることが気に入らないという記事を見つけました。
日本に置き換えると、織田信長を中国人が演じるようなものだと言います。
しかし、それならマンガやアニメは人気があっても良いような気がしますが、そうでもありません。
さらに調べたところ、始皇帝は漢民族ではないため、中国では受け入れられないということがわかりました。
中国では漢民族以外は認めない制度があるようで、それが『キングダム』が不人気な理由の一つだと納得しました。

Push6700
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