侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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劇場内の空気の動きが止まったような緊迫感でした!
観に行く前の情報は「タイトルから侍がタイムスリップするんだろうな〜」「口コミで人気になったらしいなー」だけでした。
感想は…最高に面白かった!!
これは…これは…映画館の音響とスクリーンで見れて本当に良かった。
コメディ部分は始終楽しい。
役者さん達が皆んな上手で見応えもありストーリーも分かりやすくすぐに入り込みました。
シリアスなシーンも役者さん達の表情と演技がとにかく良くグッとくる。
お気に入りのシーンは、多くの方が感想で書いてらっしゃる後半の30分。
鑑賞中、劇場内の空気の動きが「スン…」と止まったような静寂と緊迫感でした。
あの空気感は物凄く不思議な体験でした。
自分も含め会場内がスクリーンに観入って惹き込まれていたんだと思います。
人気の理由が分かりました。
これはもう一回観に行きたいです!
日の本の國、その良さ存分に。
最高!本当に面白かった!劇場で拍手が起こる作品ってそうそうないから。多くの観客が満足していたってことだろう。
江戸の末期からタイムスリップしてきた高坂新左衛門。勝手の分からぬ現代において、住職夫妻や助監督・優子ら温かい人々に助けられ、地に足付けて生活をしていく。美味い飯や洋菓子に感動し、勧善懲悪、お約束の時代劇に涙して。ホント、我々が当たり前のモノとして享受している日常が、どれほど豊かなモノなのか、ということを感じさせてくれる。日が当たらなくても、地道にそれぞれのなすべきことをなす映像世界のスタッフ達。そんな一人一人が生き生きと活写されていて、幸せな気持ちになる。我々の多くも、日の当たらない所で日々地道に仕事に取り組む社会の一員だから。
クライマックスの殺陣もヨシ。思いを馳せる優子との距離感もヨシ。平手打ちも、その後の切り替えも見事。シナリオ読んでみたいと久々に思った。
「今日がその日ではない」廃れたと言われた往年の時代劇とその裏方達の技術。エミー賞受賞のSHOGUNと双璧をなす、日本の文化へのエレジーでもあった。
時代劇にハズレ無し
無名だからこそ堪能できる映画
本編が始まる前に、配給会社の動画を見た瞬間本当にソワソワしました。これまで見たことのない映画会社ばかりで、コインパーキングの会社も提供している映画なんて見たことがありませんでした。
ストーリーは江戸末期の侍が現代にタイムスリップして、ひょんなことから時代劇の切られ役として活躍するコメディ映画。戸籍とか細かいことは無視したエンタメ要素が多く、リラックスして楽しめる作品でした。
個人的に主役の高坂新左エ門が時間転移して町中を徘徊しているとき、ペリー来航の博覧会が描かれたポスターを目にした時が、やるせない気持ちが伝わってきました。大義名分だと信じて行動してきたことが無駄だったという「虚しさ」と「失望」をうまく描いていました。
感触としては黒沢明監督が活躍する前の日本映画黎明期の雰囲気に近い感触でした。シンプルに展開が気になる作品でした。
今話題の映画! 期待値が上がり過ぎた状態で映画館へ。 コメディであ...
今話題の映画!
期待値が上がり過ぎた状態で映画館へ。
コメディでありながら人間ドラマ、そして手に汗握るチャンバラ活劇。そして映画製作愛が詰まった映画を描く映画。
「殺陣がマジでカッケー」と思う。本当の侍のチャンバラでなく、見せる為のチャンバラは勉強になった。「斬られ役」のプロフェッショナル《殺陣技術集団・東映剣会》の会長も出てて俳優達は全員いい。
↓制作秘話
自主製作映画でコロナ下、資金集めもままならず諦めかけた監督に「脚本がオモロいから、なんとかしてやりたい」と救いの手を差し伸べたのは他ならぬ東映京都撮影所。
10名たらずの自主映画のロケ隊が時代劇の本家、東映京都で撮影を敢行する前代未聞の事態だったらしい。
沙倉ゆうのは本作で助監督優子役を演じつつ、実際の撮影でも助監督、制作、小道具などスタッフとしても八面六臂の活躍。
監督・脚本・撮影・照明・編集などを努めた 安田淳一は、2023年に父親の逝去により実家の米作り農家を継ぎ、慣れない稲作に時間を取られ映像制作業もままならず、安すぎる米価に赤字にあえぐひっ迫した状況で「映画がヒットしなければ米作りが続けられない」と涙目で崖っぷちの心境を語る。
映画完成時の監督の銀行預貯金は7000円。「地獄を見た」と語ったらしい。
時代劇
自主制作映画とは思えないクオリティ!
撮影、衣装、カツラ、特殊効果などなど低予算とは思えないので、どうやって製作費を工面したのかと思ったが監督の熱意に賛同した人達が破格の値段で協力してくれたそうです。
最初は好奇心で、どこかアラはあるだろうと見ていたがどこにも安っぽいところはなく、鬼平犯科帳に引けを取らない殺陣もかっこよくて、出演している役者さん達は全員知らない人ばかりだけど、皆さん本当に演技がうまい!何でこんなに演技がうまい人達が陽の目をみないのか不思議です。
新井理恵の漫画にもタイムスリップしたお侍さんが登場していたな?
お侍さんのタイムスリップって、漫画では鉄板ネタですね。
大和田秀樹のノブナガ先生も面白かったね?打ち切られたのが残念だったけど...。
人斬りだったお侍さんがどうやって現代社会に馴染むのかその過程がタイムスリップのキモなんだけど、厄介になっているお寺のおかみさんが作った塩おにぎりを食べて
「 こんな美味しいものをみんな食べれるようになったのか... 」
と感動するシーンの表情にやられてしまった。
人様から頂いた食事に感謝できるって大事だよね?
TVで散々垂れ流している、飯食ってギャーギャー騒ぐグルメ番組を日常的に見ている猿共には、到底思いつかない演出で、監督の誠実さが伝わってきました。
その後、お侍さんはショートケーキを食べたら泣いてしまうのだ。何ていい人なんだ?人斬りのくせに。
こ、こ、こんなに、お、お、おにぎりを美味しそうに、た、た、食べるの、は、は、山下清い、い、以来な、な、なんだな?こ、こ、これは主役のお侍さん、セ、セ、セブンイレブンの、塩むすびのし、し、CM、お、お、オファーが、あ、あ、あるんじゃ、な、ない?
そ、そ、それから、主人公さ、さ、さんが、飽きたので、もとに戻すんだな?
主人公が斬られ役の稽古をつけてくれる師匠は撮影中も普段着なのに、腰に刀をまわして演出するシーンの職人気質の背中も渋い!
師匠に主人公が弟子入りして、斬られ役の殺陣をつけてくれる時に、主人公が、ついうっかり人斬りの本性が出て斬られ役なのに師匠を斬ってしまうw
んだけど、空気を読んで一度は自分が斬られたフリをして、リアクションしてしまうトコは弟子にも優しいんだねぇ。師匠!お茶目なんだから(=^▽^)σ
忘れていたけど、助監督の女の子も若いのによくできた娘で主人公とのぷ、ら、とぅ、にっく、らーぶも見ていて初々しい。からかい上手の高木さんを思い出しちゃったよ。
斬られ役も板についてきて、すっかり現代社会に馴染んでいた主人公だが、タイムスリップする直前に斬り合っていた宿敵もタイムスリップしていた事が分かってからの展開はまだ見ていない人の為に語らないけど、落とし前の付け方は胸熱だったなぁ?
これで、監督は次回作も期待されているだろうし、しばらくはウハウハだNE!?
カメ止めの上田慎一郎が新作スペシャル・アクターズで演技がそれほど演技がうまくないオーディションで選んだ役者に役を当て書きして、爆死とまではいかないまでも、冬場の残尿感のようなやるせなさを感じてしまう映画になってしまったような失態はおこさないでしょう。
フォローしとくけど、スペシャル・アクターズは大どんでん返しが本当に見事で面白い映画でお勧めなんですよ?もう一回見ようとは思わないけどさ。
← おい
東京では、一館でしか上映していなくて地方に住んでいる身で絶望した!
んがぁー、配給会社の英断で地方在住者にも見れた!クララが立った!
カメ止めみたいに安っぽいんじゃないかと警戒して、劇場で見ようかどうか悩んでいるそこの貴方?!
あんなに、安っぽくないし、クオリティも高いし、お侍さんもカッコいいし、チャンバラもカッコいいし、ラストのオチも最高なので今すぐ見に行く事をお勧めします!
どうだ!今回も長かったぞ!参ったか?
← 誰に向かって言ってるんだ?
蒲田行進曲→(中略)→オードリー→(Jin-仁-)→スローな武士にしてくれ→カムカムエヴリバディ→今ココ
見られる方は是非見ていただきたい。
NHKドラマの超奇作「スローな武士にしてくれ」。めちゃくちゃ面白いんである。
そこにJin-仁-(TBS)の要素を足せばこの映画の大元になるんじゃないかと思う。
両方に共通してる出演者が内野聖陽。
うむ。山口馬木也に内野の流れを感じることができる(Jinで山口は桂小五郎役)。
先日再放送を終えた朝ドラ「オードリー」では長嶋一茂がヒロインの相手役の大部屋俳優というとんでもない配役も話題になった。
ドラマでは撮影所のあの稽古場らしきもの登場。
「スローな……」にも「カムカム……」にも(セットかもしれないが)登場する日本の時代劇の重要な場所である。
今時代劇を年に何本も大真面目に撮っている局は実はNHKだけなんじゃないかと思う。様々な批判はあるが、時代劇を作れる人たちを残そうとしているところは評価したい。
映画会社も時代劇の持つ力を発想を変えて活かそうとしては来た。きっとSHOGUNバブルはやってくるだろうが、上手に便乗して栄えていってほしい。
そしてこの「侍タイムスリッパー」みたいな企画が自主制作ベースでなくちゃんと予算をかけて撮れて配給されるようになれば最高だ。
満足度が非常に高い。
満足度がめちゃくちゃ高い。満腹。
正直最初は諸々どうしようやべミスったかなって思ってたけど最後の方は全然気にならなくなってた。
音ズレしてね?とか警察行きな?とか江戸末期と現代って口語が同じなのかな?とか銃刀法違反大丈夫?とか点滴チューブが急に消えたり、立ち位置変わってたり、色々ツッコミどころはたくさんあるんですが、満足度がめちゃくちゃ高いのでノーカンって感じでした。
結構客席からも笑い声が聞こえたし、私も思わず笑ってしまう部分があった。古典的というかベタというか、来るぞ来るぞ来るぞきたー!!ってキャッキャする感じ。そういうベタネタが寒いと思う人には向かないけど、好きな人にはオススメ。
喜怒哀楽の詰まった傑作!
馬木也さんの会津弁と渋い声が善きござる
今作を鑑賞した際に5万回斬られた男:福本清三さんを思い出します。彼を尊敬していたという安田監督の想いも脚本に上乗せられ、笑いと涙と人情味のある温かい傑作でした。
確かに音質や画質といったものは明らかにインディーズのそれではあるのだか、とにかく脚本が面白い。何より主人公は羞恥されるような人物として描かれておらずクライマックスの、とある長い無音シーンの演出が素晴らしかった。
それと主人公の山口馬木也さんの佇まいと渋く低い声に会津弁が違和感なく痺れる。カナダ映画祭で観客の大喝采の中で涙しているニュースも見ていて彼の人柄の良さが表れてました。
時代劇愛が詰まっていてとても清々しい気持ちの終わり方なので何も考えずに鑑賞されるのをお勧めします。
めちゃ真面目な映画
話はめちゃ単純。幕末の会津藩士が敵である長州藩士と対峙し、刀を交えた瞬間に落雷が起き、現代へタイムスリップし・・・その場所は京都太秦映画村の東映撮影所。この撮影所界隈は衣装のまま俳優さんたちが生活しているものだから、武士の姿でも全く違和感がないわけで、「記憶喪失」ってことになって、撮影所にて切られ役として生きていくというお話。便利な言葉ですね・・・記憶喪失って(笑)もともと剣の達人だった主人公は、切られ役もその迫力とともにめちゃ受けが良く、だんだんと頭角を現していくわけで。
自主映画ということですが、130分超えの長尺と、東映撮影所の全面協力のため、まったく安っぽくは感じず、確かに主演とライバルの役者さんは、いろいろな映画やテレビドラマに出ているためにおなじみの顔なのですが、他の役者さんは紅萬子と井上肇以外は殆ど知らない顔。助監督役のヒロインは、この映画の助監督も努めている全く知らない人なんだけど、この娘が本当に良くて、これを機に花開く予感です。
映画をつくる人はもちろん全員が映画愛に満ち溢れているんだけど、この作品は特にそれを感じます。作り手も演じ手も本当に「真面目」なんです。一切の手抜きを感じさせない真面目さにすごく好感が持てます。
お話やギャグなどもめちゃベタなんだけど、間がいいんでしょうね。130分が全く飽きることなく楽しむことができます。
職人たちの荒ぶる魂
1 幕末から現代にタイムスリップした侍の姿を通して映画制作の裏側や侍の高潔な魂を描く。
2 県内唯一の上映館で、休日午前の回に出掛けた所、座席が90%以上埋まっていて驚いた。
低予算でも作り手の工夫や情熱で面白い映画を作り上げれば、人が動く証明となった。
3 メリハリの効いた起承転結による物語の構成が秀逸だった。プレタイトルの門前のシーン(起)で一気に観客を引き付け、旧敵との思いがけない出会い(転)が話を転がし、呼吸を忘れるほどの壮絶な切り合いが緊張と緩和のカタルシス(結)をもたらしてくれた。そして、最後の落語で言うところのオチで仕上げた。
4 本作は、質の高い劇中劇のシーンが数多く出てくる。それを支えたのは、時代劇の撮影所、俳優や殺陣師、撮影、音響、美術スタッフなど多数の職人たち。それぞれがとても良い仕事をした。娯楽的な殺陣と切り合いの殺陣との違いが凄すぎた。無名ながら演出した監督のオリジナル脚本と熱量が、彼らを本気にさせ荒ぶる魂が結集した。
5 主演の俳優の顔付きや所作、剣さばきは侍そのものであろうと思わせてくれた。そして彼の節度ある行動様式や個人主義を排した思想信条は、日本人の心の源。助演の俳優二人は、重厚さと娯楽性の両面を表した。主演と旧敵との切り合いまでの自問自答と対話は苦悩と覚悟がないまぜとなり娯楽映画にない深みとなった。また、殺陣師の存在感とセリフは本物志向の作品であることと切られ役の悲哀を存分に伝えてくれた。寺の住職夫婦は狂言回しとして、絶妙なしゃべくりと空気感で本作の人情喜劇の側面を表した。
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