劇場公開日 2024年8月17日

「日本アカデミー賞にふさわしい作品」侍タイムスリッパー しゃぐまさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5 日本アカデミー賞にふさわしい作品

2025年9月9日
iPhoneアプリから投稿

私たち現代人は数々のフィクション作品からタイムスリップというコンセプトを言わば刷り込まれているけど、幕末の日本人はそのような具体的なコンセプトをどれだけの人が持っていたのか、あるいはそんな事を想像したのか。この(多分)主人公、は何故か自分がタイムスリップしている事をすんなり受け入れます。ショートケーキも受け入れます。受け入りの名人です、苺ショートケーキは幕末に彼等が食べていたスウィーツより遥かに上という事を信じて疑わないで演出したとしか思えないスタッフ達は一度レヴィストロースの悲しき熱帯を読んだ方がよいのではと老婆心ながら思いました。
タイムスリップものは、特に未来にタイムスリップしてままない頃は、あーそうかこれを知らないからこういう行動を取るのか、という、観ている私達に何かの気づきを与える行動は必須だと思います(そしてそれは異文化交流という我々の現実にも影響します)が、こちらの作品はそれをしてないので所謂ディテールの積み重ねによるリアリティが感じられません。そんな事はどうでも良いと考えてるのかもしれませんおそらく。
私の印象で、この(多分)主人公は、幕末からタイムスリップしてきた人というよりは、40年ほどグアムのジャングルにでもずっと隠れていて久しぶりに日本に帰ってきた人、位のリアクションにしか見えません。冒頭の殺陣もプロレスにしか見えず、画も、説明台詞も過剰演出も無理すぎて5分で観るのをやめようと思いましたが結局記録は37分でした。

しゃぐま
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